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【食エッセイ】秋のおいしいもの

秋のはじまりはなんといっても、マクドナルドの月見パイ。これが販売されはじめると、その年の秋に思いを馳せることになる。濃青のパッケージも涼し気で良い。毎年9月のはじめ頃に一回食べて、季節が深まり朝夕涼しくなったころにもう一度食べたくなるけれど、10月半ばになってくると終売になっている店舗も増えてきて「あぁもっと発売時期に食べておくべきだった…」「家の近くに店舗がないのだから、もっと出かけたときにマクドナルドに立ち寄るべきだった…」と反省するのも毎年おなじみだけれど、この気持ちも含めて秋らしくもあり、一人でおかしさを感じたりもする。

カルディのモンブランホイップクリーム。
こちらはネットで話題になっていたのを見て、偶然知った。『大人気のため品薄、見つけたら必ず購入すべし』と記事にやや煽り気味書かれていたのを読んだので、在庫は無いだろうと高を括っていたが、たまたま立ち寄ったカルディで見つけてしまった。解凍してホイップを絞るだけで何でもモンブラン味に出来るらしい。…欲しい。すごく欲しい!パンケーキにのせたりコッペパンに挟んだりしてみたい…!と妄想が無限に広がったが、どうも一人で食べきれるとは思えなかったので(夫は甘いものは好まない)断念した。もう一回り小さい、使い切りサイズがあったら間違いなく買っていただろうと思う。こういう思いがけない出会いも、秋の味覚のポテンシャルの高さゆえと思うと、より一層、年々短く感じられる秋がすばらしく恋しく思えてくる。

コンビニのスイーツ棚およびアイス棚。
ダイエットとお財布の敵であることは重々承知だけれども、わたしはコンビニが大好きで、ホイホイと吸い寄せられるように行ってしまう。セブンイレブンなんかは最寄り駅から家までの間に複数店舗存在するので(つまり駅から自宅までが遠いということなのだけれど)商品棚を見比べたり、なんだったら、はしごしたりできるのが憎い。

先週はセブンイレブン①で「マロンもこ」を買い、セブンイレブン②で「モンブランアイス」を買った。駅近くのセブンイレブン①でアイスを買おうか迷った結果、一旦は「マロンもこ」のみで我慢したものの、はやる気持ちが抑えきれず、結局自宅近くのセブンイレブン②で「モンブランアイス」を追加で買って帰った。このアイスが、もう、とんでもなく美味しくて、食べ始めから食べ終わりまでずっと感動していた。自分の部屋でひとりで味わってひとりで食べた。
「まだまだ夏日が続くでしょう」と予報された関西の10月上旬だけれども、これはもう間違いなく、秋だ。秋が来ている。と私の舌が感じていて、心が鈍っていないことにいたく感激した。単にコンビニの購買戦略に乗せられているだけという説もあるが、そんなチョロい自分のことも許容してあげたくなるのが秋という季節である。

スターバックスコーヒーの、かぼちゃバスクチーズケーキ。言わずもがな、これは譲れない。秋×バスクチーズケーキの組み合わせは、春×桜に匹敵すると個人的には思っている節がある(異論は認める)。
昨年はテイクアウトでいただいたが、今年は是非とも、スターバックス店内でいただきたいと思っている。コーヒーとセットで買うと1000円近くはかかっちゃうだろうけど、この際そんなことはどうでもいい。
どんどん金銭感覚がゆるくなって、美味しいものに異様に執着し出すのも、秋という季節のみにあらわれる個人的には不思議な現象である。


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