ユネコン 2022.5.25 ROADSHOW
■スクリーン1:モンスターパニックムービーのすゝめ
ある日、アリゾナ州の砂漠のど真ん中に隕石が落下。
そこには地球の生命体が46億年かかった進化を、たった1カ月で成し遂げる未知の生命体が付着していた。
近くの町では不気味な生物が次々と現れ、阿鼻叫喚の事態になっていく…
生物の進化の過程を基に、バリエーション豊かなモンスターが襲ってくる映画で、様々なモンスターが登場するため、視聴者を飽きさせない構成となっている。
いくつかグロテスクな演出が出てくるが、コメディ要素が多く取り入れられているためか、あまり気にすることなく視聴することができる。
特に「オーランド・ジョーンズ」の演技により、笑いの絶えない作品となっている。
個人的に衝撃的なシーンとして、モンスターが虫に進化した際のシーンだ。
身体の中に虫が侵入してくるという強烈なシーンで、視聴者に恐怖を与えること間違いなしだ。
主演は「X-ファイル」の「モルダー」こと「デイヴィッド・ドゥカヴニー」で、本作では終始シリアスな「 X-ファイル」とは異なり、彼の演技の新しい一面が見えることだろう。
また、ヒロイン役は「ハンニバル」「ブラインドネス」で難しい役を演じた「ジュリアン・ムーア」で、彼女の繊細かつ力強い演技により、映画に華やかさが生まれている。是非視聴してチェックしてほしい。
■スクリーン2:ディザスター系映画 探索
ある日、全米全土からミツバチの姿が消える。
それから間もなく、人々が次々に倒れていく異常現象が発生してしまう。
主人公は家族や友人を守るため、見えない脅威からの逃避行を始めるが…
人々が予兆も無く、突然に命を絶ってしまう異常現象の中、見えない脅威から逃げ惑う人々を描いた映画だ。
特にオープニングは、かなりショッキングな映像が続くため、劇中のキャラクターと同様に、未知の現象への恐怖が植え付けられるだろう。
類似する映画に、Netflixオリジナル映画である「バード・ボックス」がある。この作品も未知の脅威をテーマにしており、「見たら死ぬ何か」に怯えながら物語が進んでいく。
その脅威が何なのかは終始明かされず、その正体は視聴者に委ねられており、より想像力が膨らむ作品となっている。
本作の監督は「シックス・センス」や「アンブレイカブル」シリーズの「M・ナイト・シャマラン」で、彼の個性的な世界観や独特な視点は、本作でもしっかり表現されている。
彼の製作する映画が好きな方は要チェックだ。
■スクリーン3:Classic Monster Films 特集
母親と2人暮らしの主人公は、ある夜、パーティで出会った男と関係を持つ。その翌日から体調に異変があり、髪は抜け落ち、目は充血し、体が徐々に腐敗していく。症状を抑え込もうとする主人公だが、意に反して徐々に症状が進行していく…
今やメジャーなジャンルとなった「ゾンビ」をテーマとする作品で、よくある大量のゾンビに立ち向かう映画とは異なり、同テーマの作品としては珍しく、第一感染者にフォーカスした作品となっている。
また、ゾンビへと変化していく過程も丁寧に表現されており、ゾンビ映画のジャンルにおいて、唯一無二の作品かもしれない。
ラストシーンは特にゾンビ映画のファンには納得のシーンで、一般的なゾンビ映画のプロローグのようなラストシーンで、今後の感染爆発を想像できるようなシーンに仕上がっている。
ゾンビ映画ファンには、是非視聴してもらいたい。
本作のヒットの影響か、ゾンビ映画としては珍しく続編「アフターデイズ・ボディ 彼女がゾンビと化した世界」が製作された。
世界観を崩さずに、正統派の続編となっているため、こちらも是非視聴をお勧めしたい。