ユネコン 2022.6.23 ROADSHOW
■スクリーン1:モンスターパニックムービーのすゝめ
女子大生の主人公は友人に誘われ、仲間と5人で山奥にあるキャビンを訪れる。しかし、主人公たちの行動は謎の組織に監視されており、シナリオ通りに行動するようコントロールされていた。
そんなことは全く知らない主人公一行は、組織が仕掛ける罠に嵌り、次々と命を落としていく…
ホラーやパニック映画のセオリーをテーマとし、「ゾンビ」から始まり、最終的に様々なモンスターが入り乱れる映画で、キャッチコピーである「あなたの想像力なんて、たかが知れている」の通り、他の映画と比較して展開が予想しづらい構成となっている。
加えて、謎の組織の視点はとても斬新で、ホラー要素は減少したが、この組織は何のために存在しているのか?とワクワクさせてくれる要素となっている。
本作はホラー映画のオマージュが数多く取り入れられており、例えば、舞台となるキャビンは「死霊のはらわた」、登場するモンスターでは「リング」シリーズの「貞子」や、「ヘルレイザー」シリーズの「セノバイト」などで、ホラー映画のファンには嬉しい要素となっている。
また「アベンジャーズ」シリーズで活躍する「マイティ・ソー」役の「クリス・ヘムズワース」が出演していて、血気盛んなキャラクターはパニック映画である本作でも健在なので、是非視聴してみてほしい。
■スクリーン2:ディザスター系映画 探索
突如現れた彗星「クラーク」の破片が隕石となり地球の各地に飛来した。さらなる巨大隕石による世界崩壊まで残り48時間に迫る中、政府により選別された人々の避難が始まる。
世界中の都市が無法地帯となる中、主人公一家は無事にシェルターへ辿り着くことがことができるだろうか。
空から降り注ぐ隕石による災害と、暴徒と化す市民が発生する中、生き残るために奔走する一家を描いた映画だ。
空には地球に衝突するであろう彗星群が迫っており、もうすぐ地球が終わるという緊迫感が終始伝わってくる。特に、一つの隕石が大都市に墜落し、一瞬で消滅するシーンはかなりショッキングな映像となっている。
類似する映画に「ディープ・インパクト」があるが、進化したVFX技術により作られた本作の隕石は、視聴者に強烈な印象を残すことだろう。少し残念な点としては、「ディープ・インパクト」のように、残された人々の描写が無かったことだろうか。
個人的には、残された人々が最後に何を感じ、何をするのかも興味があり、
それがディザスター映画の一つのテーマになっていると考えるからだ。
主演は「ジェイソン・ステイサム」や「トーマス・ジェーン」と同様に、死ぬシーンが想像できない俳優の一人である「ジェラルド・バトラー」だ。
以前「ジオストーム」でも紹介したが、彼らしいリーダーシップあふれる演技は本作でも健在だ。
■スクリーン3:Classic Monster Films 特集
1971年、アメリカ・ロードアイランド州の一軒家に、ある家族が引っ越してくる。夢のマイホームに喜ぶ一家だったが、奇妙な現象が次々と発生する。
子供たちに危害が及んだことから、一家は心霊学者のウォーレン夫妻に助けを求めるが…
今や大人気シリーズとなった「死霊館」シリーズの記念すべき1作目で、シリーズを通して「悪魔」や「悪霊」をテーマとした作品となっている。
ホラーパートと推理パートの構成が絶妙な塩梅で、ただ怖いだけではなく、視聴者に考えさせる描写が多いこともあり、見ごたえがある作品となっている。
また、実在する高名な心霊学者の「ウォーレン夫妻」が、経験した事件をベースに製作されており、続編である「死霊館 エンフィールド事件」や「死霊館 悪魔のせいなら、無罪。」も、実際の事件をベースに製作されている。
ちなみに本作は「ペロン一家事件」を基に製作しているので、興味がある方は調べてみると良いだろう。
本作の監督は「ソウ」シリーズや「インシディアス」シリーズで有名な「ジェームズ・ワン」で、特に「インシディアス」シリーズや同氏の「ライト/オフ」にもあった、光の安心感(本作だとウォーレン夫妻)の演出が素晴らしい。
これらの作品が好きな方は間違いなく気に入るはずなので、是非視聴してみてほしい。
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