コラボしたお米がXXすぎて農園まで直接凸した話
にんげんたちの毎日に1秒でも笑顔の増えんことを~!
歌と笑いで癒しを届けるVSinger、未確認動物うまぴです。
今回はコラボパッケージ米「パレード米」の生産農家様である和田農園への突撃レポを綴っていきたいと思います!
【はじめに】
<日本人とお米>
突然ですが!
あなたは人生で何回ご飯を食べたと思いますか?
パン派や麺派が珍しくもない現代。一番好きな主食は米ではないという方も少なくないかもしれません。しかし、日本生活協同組合連合会が2022年に行った調査では、日本人の実に94.4%が「毎日一度はお米を食べる」と回答しているそうです。
つまり!
1歳から1日1食お米を食べたと仮定すると、20歳の誕生日には実に6,935回食べていることになります。(実際にはそれ以上でしょう)
そんな途方もない回数のご飯食を積み重ねてきた我々、もとい私は、もはやご飯のエキスパート!
この肥え切った舌は、並大抵のご飯ではもう驚かない!……その、はずでした。
<パレード米との出会い>
時は2023年。
福島のお米産業を盛り上げようという「ふくすびプロジェクト」の一環で開催されているVR音楽ライブ「バーチャル豊穣祭」にお招きいただきました。そして、後日こんな連絡が来ることになります。
「コラボパッケージ米を販売しませんか?」
プロジェクトの主催は「和田農園」という米農家の和田晃司さん。2kgの無洗米パッケージにVTuberを起用し、限定グッズ付きで販売する「パレード米」という商品でした。
2kgのお米なら消費もしやすいし、元々料理が好きだった私は二つ返事で快諾。そしてサンプルを頂き、いざ炊飯……。
正直、無洗米は味と引き換えに手軽さを得るものという偏見を抱えていた私はあまり期待せず口に運びました。が。
!?!?!?!?!?!!??!?!?!!?!
美味しっ!?!???!!??!?!?!?!
無洗米革命。そして、そこからは秒。
うまぴ「すっごく美味しかったです!農園にお邪魔して裏側をレポしてみたいです!!」
和田さん「ぜひ!!」
いや、早すぎる。
いいの!?自分で言うのもなんだけど、どこの馬の骨とも分からない未確認動物を、そんな簡単に!?
和田さんのフットワークの軽さに恐怖すら覚えた瞬間でした。……いや、冗談ですよ。はは。
そしてトントン拍子にお話を進め、せっかくならと田植えの時期にお邪魔させていただくことになりました。
【田植え体験レポ】
<はじまりは心理戦>
そうして迎えた5月上旬。生息地である愛知県名古屋市から福島県まで、車を走らせること半日。
うまぴは筋金入りのインターネット弁慶のため、コミュ強のお友達である合法!!バツ子チャンと郡山駅で落ち合って和田農園へと向かいました。
(Vの友達を隣に乗せるのは初めてだったので助手席で遺書を書いてもらいました。無事生きて帰れてよかったです。)
いざ到着すると、そこは「作業場」と呼ばれる一軒家。というか、家。着替えを済ませると、若い男性2人が出迎えて案内してくれました。
「これで来てって言われてるので、どうぞ!」
促されるまま目を向ければ、そこに待つのはバギー。
……バ……バギー?
さぁ、これは心理戦です。
薄く笑みを浮かべる初対面のお兄さんたち。緊張の面持ちで雇用主の元へ赴いてきた我々。
隣にはいかにもな軽トラックと、明らかに違和感のある1人乗りバギー。これは小粋な農家ジョークなのか?農家ジョークってなんだ?
「あー……乗った事ありますか?バギー。」
ジョークじゃなかった。
丁寧に乗り方を教えてもらい、悲鳴を上げながら2人で交互にバギーを体験しました。そうして(側溝に頭から落ちそうになったりしながらも)いよいよ田んぼへ!
<田植えの工程>
案内に従ってバギーを走らせ、どこか懐かしい民家を曲がれば、一面に田んぼが待っていました。
バツ子さん(無免許なので公道を走れない)に「オラ~!走れ走れ~!」と鬼教官ごっこに興じていれば、数十メートル先に数人の人だかりが見えてきます。
田植え機に乗り真剣な表情でハンドルを捌く男性……あれが和田さんだろうか……。そんな事を考えてやっと思い出す。
ハッ……遊んでる場合じゃない……仕事だ……!!
さすがに背筋を伸ばし直しておそるおそる近寄れば、その男性、もとい和田さんは、ふわっと頬を緩ませて「おー!遠いところからありがとうございます!」と柔和な笑顔を向けてくださいました。出会った瞬間に温もりを感じられるような方で、早速「あぁ、来れて良かったな」と感じました。
和田農園は家族経営だそうで、人手の要る田植えの時期にはお友達も助っ人に駆けつけるんだそう。かく言う若い男性2人も、毎年この時期になると駆り出されるんすよ、と笑っていました。
伺った日は田植え初日で、一年振りの感覚を取り戻す大切な日。お邪魔しているのはこちら側なのに、皆さん恐縮してしまうほどに温かい方々でした。
若い男性2人、もとい、本日の我々の師匠方から伺うことには、作業は大きく6つ。
こうして、いよいよ田植え体験がはじまりました。
①トレー洗い
はじめに仰せつかったのは、苗トレー洗い。
育苗トレーで育てられた苗は、トレーから外して田植え機へと積まれていきます。そのトレーには、大切に育てられた苗達の根が裏側までびっしり。それらを剥がしたあと用水路で汚れを洗い流すのがこの作業です。
二人して用水路に流されそうになりながらも、見様見真似で作業。トレーを地面にトントン叩きつけると根は綺麗に剥がれ、用水路に浸してみれば水流でするりと泥が落ちていきました。これは……なかなかの快感……!!
とはいえ、それは田植え"体験"だから思えることでもありました。
周りの方々は慣れた手つきでトレーを洗い、急斜面を上って道路脇へ上がると10枚綴りにバンドで括り、また急斜面を降りて用水路で洗い……。
不安定な足場に加えて常に姿勢は中腰。きっと並大抵の体力では、一年の田植えを終えるより腰を壊す方が先です。
そんな風に、農家の方々へ頭が上がらない思いになりつつ作業をすること、およそ1分。
そう、1分。
「寒いでしょう~!ほらこれ!どうぞ~!!」
明るい声に顔を上げれば、道路脇で満面の笑みをたたえたお姉さん。差し出される両手には菓子パンとカフェオレ。
「え!?まだ何もしてn「いいのよいいのよ~!」
「じゃあ……ありがとうございます!美味しい~!ニコニコ」
こうしてろくに働きもしていない中、早々におやつタイム突入!わーい!
……いや待て、なにをしに来たんだ私たちは!?!?
そうして菓子パンを頬張っていたら、早速次の作業体験へと移ることになりました。
②苗外し
続いては苗外し。
裏側まで根を張った苗をトレーから外すため、トレーの底に沿うように薄い板を勢いよく差し込んで切り離す作業。
お兄さんのお手本ではガッ!と挿してスッ!って感じで、いとも簡単そうにやってのけるわけです。私達としても、早々におやつタイムに興じてしまったからにはちゃきちゃき働かなくては!
しかし!
用水路を跨げない。
辿り着けない。苗に。
見かねたお兄さん達が助けてくれました。
「あっ、危な!大丈夫すか」
「いいっすよ、そっち持ってくんで」
「ここまで来れます?」
これがコンクリートジャングルに住み慣れ、ゲーミングチェアに根を張る暮らしをしてしまったVTuberの姿です。愚かなり。
ほんと……あの……すみません……ありがとうございました……。
気を取り直して作業に取り掛かってみると、これまたコツが要る作業でした。勢いよくグッと挿しこまないと上手く根が切り離せず、何度も挿してしまえば苗の配置も歪んでしまいます。トレー洗いとは違った瞬発的な力がいるんだな……!
あたりを見回してみれば、ある程度 誰が何を担当するのかは分かれている様子。
どの作業も体勢は楽なものではなく、いくら機械化が進んでいるとはいえ、やはり農作業は想像以上に肉体作業でした。
◆極寒の福島とポカポカの人柄
さて、5月とはいえ、そこは東北。お邪魔した日はちょうど雨上がりで、いっとう冷える日でした。
しかし!そんな事は全く知る由もない2人!!
夏前の部活か?というくらいの薄着で馳せ参じました!!!!!!(馬鹿)
当然ガッタガタ震えながら作業をする羽目になり「大丈夫です!!!!」と気合いだけで乗り切ろうとしていましたが、寒いものは寒い。
途中で見かねたお姉さんが「ほら!寒いでしょ!これ着な!」と車からジャンパーを引っ張って来てくれ、和田さんも「部屋から適当に持ってきてやって!」と用意してくださり……。
どんな上着より暖かかったです。
ありがとうございました。
◆土手の植物まるかじり
そうして人の温もりに甘えながら、田んぼから田んぼへと田植え機が移動しているのを眺めていた時でした。お姉さんが土手の植物を引っこ抜いて一言。
「これ、食べれるよ~。たぶん」
(た……たぶん……?)
軽く泥をはたいて手渡された、のびると思しき植物。同時に生まれる迷い。
あぁ、いつからか大人になってしまった。幼少期はその辺の草を引っこ抜いて迷いなく食べていたのに。
そんな私達を見やってか、お姉さんは毒見と言わんばかりにボリボリと食べはじめます。
「この辺は農薬撒いてなかったよね?」
「ん~、大丈夫よ~たぶん」
(たぶん……?)
私たちも続いて恐る恐るかじってみれば、なるほど採れたて野菜の甘みが口中に広がっ……ア"ッいや!!!!
辛いです!!!!とても!!!!
玉ねぎを丸かじりしたような辛味。鼻の奥まで押し寄せる刺激。早く噛み砕いて飲み込め!と慌てて噛んでいけば、のんび~りと甘さが登場。
あれ……?美味しい……ぞ……?
なんだか水分も豊富でジューシーだし……噛めば噛むほど甘くなるし……。結局、全部食べました。
野草を食べる体験、久しぶりで懐かしい気持ちですごく良かったです。
◆日本上位0.1%
そうして童心を取り戻したあたりでふと、「どこまでが和田農園の田んぼなんですか?」とお姉さんに聞いてみました。
しかし、お姉さんは一度首を傾げたあと「ん~……わからんねぇ」と一言。わからんってどういう……?
「まずね、あそこの山(めっちゃ遠い)までがそう。それから反対の山(めっちゃ遠い)あるでしょう?あの山の向こうにもあるのよ。だから、私たちもわからんねぇ~。広いよ~。」
広すぎる。そりゃ分からん。
左右の山は軽く数キロは離れていて、当然山の向こうは見えるはずもなく……。
後で和田さんに聞いたところ、デ○ズニー何個分とたとえられてもピンとこないような広さのマップを見せてくださいました。日本上位0.1%の農地面積だそう。
さらにお姉さんの言うことには「普通は田植えって数日でやるもんなんだけど、うちは2週間やるのよ」と。
逆に2週間で!?ずっと中腰の作業をこの広さで!?
果たしてどれくらい採れるんだろうかと後日伺ったところ、苗箱1枚から採れるお米はおよそ50kgだそうです。これを大体1年間でひとりが食べるお米の量。
苗1株ではお茶碗1杯分にも満たない程度なんだそう。
当たり前に毎日食べてるけど、それはお米農家の方々がいるおかげ。そんな当たり前の事を、改めて実感しました。
③手植え
続いては田植え体験でお馴染みの手植え。機械では植えきらなかった場所に植えたり、横倒しになっている苗を整えたり、肥料が届かなかった場所に追加したりする作業です。
ここまで菓子パンと野草を食べただけの2人。いい加減働かないとまずい。スタスタと田んぼを歩きながら、手際よく進めていくお姉さんに続こうとした時でした。
「あ、ちょっと待って!2人の長靴だとダメかもしらん」
言われてみれば、お姉さんの膝まで届く長靴でやっと水面から顔を出すほどにぬかるみは深く、かたや私たちの長靴は脛のあたりまで。またしても役に立てぬ2人。田植え機に乗った和田さんが「浅いところ空けとくね~」と仕事をくださり、今度こそ働くぞ!と田んぼへ!
が、2歩目が出ない。ほんとに出ない。私は大地になった。
体幹がないとか力がないとかそういう事じゃない。ほんとに動けない。後ろで笑っていたバツ子さんも、数秒後には大地の一部になりました。その横をスタスタと歩きながら奥へ奥へと進んでいくお姉さん達。もしや忍者の末裔……?
2人して空気を送られてのたうち回るバルーン人形のような情けない動きをしていたら「かかとから上げてごらん!」とお姉さんたちが教えてくださいました。やってみると簡単にスポッと抜けてようやく歩けるようになったものの、まるで普通に地面を歩くようにスムーズな動きにはほど遠く……。
手植え作業は、膝まで脚を上げて一歩進み、その度に腰を屈めて苗を植えての繰り返し。瞬発的な筋力のいる苗運び等を男性陣が進める中、田植え機が離れたあとの田んぼで、ずっとお姉さんたちは手植えを進めていました。
そうして私たちがバルーン人形から巨神兵になった頃には、すでにお姉さん達の職人技でテキパキと手植えも終わっており……。
「もうこっち側はその長靴では来られないから、いいのよ~」
またしても、何の役にも立てず!!
そうして私達がペンペン草で遊んだり、苗の根でおにぎりを作って遊んでいたりすると、作業を進めていた隣の田んぼからお声がかかりました。
④慣らし
続いては、田んぼの土をトンボで平らに慣らしていく作業。田植え機のタイヤはまるで歯車のようになっていて、田植え機は蛇腹状に田んぼを往復しながら進んでいきます。そのため折り返した後は掘り返されたように山が出来てしまうので、その都度お兄さん達が綺麗に慣らしていました。筋肉質なお兄さんがトンボを肩に担いで歩く様は、さながら戦士のようでめちゃくちゃカッコよかったです。
「まぁこんな感じっす」と、用水路脇から身を乗り出してトンボを構えるお兄さん。ひょいひょいと水面を滑らせていけば、あっという間に土が平らになっていきました。
知ってる。簡単そうにやる作業は全然簡単じゃない。
いざトンボを受け取ってみるも、T字になった先端はてこの原理でより重くなり、なかなか思い通りに扱えるものではありませんでした。さらに水をたっぷり吸った土は柔らかな粘土のような感触で、これまた一筋縄には動いてくれず……。反対に先端が水中で見えない土に引っかかり、かえって掘り起こしてしまったりと、苦戦しました……!
「うんうん、良いっすね~!」「良い感じっすよ~」
どこまでもやさしいお兄さん達……ありがとうございます……。
苦戦していれば、再び折り返した田植え機の運転席に座る和田さんから「6つ~!」と声が上がります。「あ~い!それじゃ、苗準備しましょうか」
⑤苗運び
今度はトレーから外した苗を田植え機に載せていく作業です。田植え機が折り返し地点に来たタイミングで補充をする、いわばF1のピットインのような作業。当然その間は田植え機が一旦停止することになるので、いかにテキパキと補充できるかが全体の作業時間に影響していきます。
数名がテンポよく苗を田植え機に積み、その後ろでまた数名が流れるようにトレーを洗いまとめていく。私たちも輪を乱さぬよう苗を持ち上げて……
重ッッ!?!?!?!?!?
たかが苗、されど苗。育苗トレーにもっさりと育った苗達の根本に絡んだ土は見た目よりもずっしりとした重量……!腰のあたりまではスッと持ち上がるものの、不安定な足場でバランスを取りながら肩あたりまで持ち上げるとなると、これまたなかなかのパワーが必要でした。本当にどこまでもフィジカルが必須な農作業。農家の皆さんに頭が上がりません……。
見かねたお兄さん達からのサポートに甘んじていれば、なにやら和田さんから指示が飛びました。すると、道路脇のトラックから土嚢袋のような物が登場。明らかに重そう。軽く幼稚園児くらいはある。お兄さん達は軽々と持ち上げると、それらをドン!ドン!と田植え機に積んでいきます。そして和田さんが私達を見て
「乗ってみますか?田植え機!」
「えっ……良いんですか!?」
⑥田植え機
田植え作業の強い味方、田植え機。同時に8列(正確な単位では8条というらしい)を植えていくことのできる大型の機械で、車両後部に肥料と苗をセットするとボタン一つで田んぼへと放たれていきます。
「どぞ、そこ座ってください!ちょっと座り心地悪いかもしれんけど笑」
先ほどの土嚢袋は私たちのためにわざわざ気遣ってくださっていたのか……と思いながら、恐る恐る着席。和田さんが田植え機のギアを入れると、まるで生き物のように振動し、武骨なタイヤを回しながらゆっくりと前進しはじめる車体。思わず「おお~!!」と声が出ました!
田んぼの形はもちろん真四角というわけでもないので、フチは全て手植えしていくものと思っていました。しかし、いざ始まれば本当にギリのギリまで綺麗にコース取りされ、終わってみれば一面、等間隔に綺麗に植えられています。う、美しい……。まさに職人技。
現在では「直進アシスト機能」という、GPSを利用した自動運転機能なんかもあるそうですが、曇りの日などは信号が弱くなり意図せず曲がったりしてしまうそう。「今日は初日だから、コレは使わずに感覚を掴む日にするよ」と、左右の様子を見てこまめにハンドルを切りながら、色々と田植えや機械についても教えてくださいました。
その間も「どう、楽しんでる?疲れてない?」と優しい笑顔を浮かべながら気遣ってくださったり、他のお兄さんやお姉さんとコミュニケーションをとったり。皆さんが和気あいあいと作業されているこの温かい空気感の所以はこういうところなんだろうな、とほっこりしました。
2人してロボットに乗せてもらった少年のような瞳になりながら田植え機を降りると、お姉さん達が迎えてくれました。
「田植え機すごいでしょう!今の機械になって便利になったわ~」
「ね~、前はもっと時間がかかってたからねぇ」
お姉さん達も運転することあるんですか?
「あっはは!私達はないない!一回も運転したことないよ」
「あれは私達には扱えないわ~一列斜めになっただけで大変なことになるからね!」
そうして笑い合いながら、作業をすることしばらく。掲げた苗を受け取った和田さんが満面の笑みで、恐ろしい言葉を放ちました。
「さっ、じゃあ2人も運転してみますか!」
……………………え!?!?!?!?!?
⑧田植え機(運転)
田植え機は蛇腹状に往復しながら苗を植えていきます。ひとつ前に植えた列との距離感を保ちながら真っ直ぐに植え、またその列との距離感を保ちながら……の繰り返し。
つまり、1列でも斜めになると残りの全部が斜めになる。
斜めになって大量の余白が出来れば、もちろん手植えでカバーすることになります。しかし、もうその過酷さは重々承知。なにがなんでも!絶対に!失敗できない!もはや私たちの心境はワクワクよりも恐怖が勝っていました。
しかし、和田さんだってそんな素人に大切な田畑の命運を預けるわけにはいきません。体験させてくださったのは、もうミスの恐れが少ない最後の1列の
「よし、じゃあ見本見せるんで、2列目からいきましょうか!」
め ち ゃ く ち ゃ 序 盤 !!!!
どうしてそんな重大なところを!?
本当に良いんですか!?
「後ろで指示出すんで大丈夫ですよ~!さ、どっちからいきますか?ニコニコ」えーーっと……。
「うまぴ!免許あるから、ほら!」
関係ある!?普通車とはワケが違いすぎるよ!!
「じゃあうまぴさん、どうぞ!」
そうして先手を担う事に。言われるがまま運転してみれば、見ているのとは全く勝手が違いました。粘土質な土はデコボコとしている上に水面の下にあるので、真っ直ぐ走ろうにも勝手に左右に曲がっていきます。ハンドルを切ってみても普通車より反応速度も反応量も鈍いため、少しの調整でもかなり左右に切っていく必要がありました。(和田さん曰く、ハンドルの感覚は船に近いんだそう)
そして2人して運転を終えてみれば、道路脇で農園の皆さんのスタンディングオベーションがお迎えしてくれました。
「お疲れさま~!すごい上手ね!!」
「おー!真っ直ぐだね~!!」
「もう運転代わってもらった方がいいんじゃないか!?笑」
なんて……なんて温かいんだ!!!!!!
和田さんの的確な指示のおかげで、大惨事を回避してちゃんと植えることができました。笑 それに緊張しつつも、初めての田植え機運転はすっっごく心躍りました!バギーに続き、でっかい機械を操縦してみたいという夢が叶いました。笑
◆巨大作業場
そうして雨がパラつきはじめた午後3時頃、私たちは和田農園を後にすることに。最後に作業場と呼ばれる倉庫を見せていただきました。
「ここっす。つっても僕らも入った事ないんですけど。笑」
数mはあろうかという重いシャッターが上がれば、中にはその数倍の高さの巨大な機械がずらり……!収穫したお米を乾かすための機械や直径2m近くもある巨大ドローンなど、様々な装置が所狭しと並んでいました。お兄さん達曰く、ここまでの規模の機械を備えている農園はそう多くはないそう。
作業の合間にも、和田さんのことを「一年中お米作りの事を考えている真面目な人」と仰っていました。よりよいお米作りへの探求心が表れている作業場の様子で、改めて貴重な体験をさせていただいたな……と身に沁みました。
◆さらば、和田農園
名残惜しさも抱えつつ、着替えを済ませて農園を後にしようとしたとき。
「あ~ちょっと待って!」
1日お世話になったお姉さんが大きな袋を抱えて駆け寄ってきてくださいました。
「これ、タケノコ!良かったら持って帰って!」
そうして、大ぶりの泥付きタケノコを何本も頂いてしまいました!作業中にも飲み物を3本もいただいているというのに……!
そうして大量のタケノコを車に積み込み、和田農園を後に。
車中では2人で
「良い人達だったねぇ……」
「本当にこんな良い体験させていただいて……」
「小学校の夏休みみたいな懐かしい気持ちだった」
「わかる!子供の頃の夢ぜんぶ叶った感じする」
「それにしても……何もしてないな私達……」
「それは本当にそう……」
なんて話をしながら帰路につきました。
◆田植え体験を経て
本当に、今回お邪魔させていただけて良かった。それに尽きます。
農園の方々も、最初から最後までとっても明るくて温かい素敵な方々でした。特に印象に残っているのは、誰一人としてマイナスを口にしない空気があったこと。例年よりずっと寒くて、雨も降って、その上で重労働をこなしている過酷な環境。それでも皆さん笑顔でした。
「ひゃ~!寒いからちょっと走ってきちゃお!」と道路を走り回るお姉さんに、「わー雨降るかこれ!この調子なら間に合うぞ~!」と笑うお兄さん。
お世話になった方々はほぼ全員がVTuberというものすら知らない方々でした。にもかかわらず、よそ者どころか異文化を引っ提げて現れた私達を、家族のように温かく迎えてくださいました。作業の中でもいろんな方が「こうするとお米がこう育つの」と丁寧に説明をしてくれて、どなたも大切に農作業に向き合っている様が伝わってきました。
和田農園のお米が美味しいのは、3代続く研究と研鑽、そしてなにより、この人柄のおかげなんだと思います。
今回の体験を通じて、毎日何気なく口にしているもののルーツを辿る事が出来て、日々の食事がより幸せな時間になりました。同時に、私の活動モットーである「あなたの毎日に1秒でも笑顔を増やすこと」にも通じるものを感じて、改めて背筋が伸びた想いです!
パレード米のキャッチフレーズ《毎日食べる食事を「ささやか」から「はなやか」に》
この記事を読んでくださったあなたも、毎日をちょっぴり「はなやか」にしてみてはいかがでしょうか?
味は私が保証します!
でなきゃ、自ら愛知県から福島県まで乗り込みに行ったりしません。笑
【和田晃司さんインタビュー】
福島県須賀川市で1949年から営まれている和田農園。この度お世話になった三代目、和田晃司さんにお話を伺いました!
和田農園について
ーー先日は貴重な体験をありがとうございました!
いえ、こちらこそありがとうございます!VTuber自体を知らない田植えメンバーも楽しんでくれて、最終日まで話題に上がってましたよ。笑
ーーパレード米のきっかけとなったVR音楽ライブ「バーチャル豊穣祭」はどういった経緯で始まったんでしょうか?
元々は地域のお仕事関連で山盛りキムチさんと出会って、そこで初めてVTuberというのを知って。ファンの「推し活」のパワーがすごいじゃないですか!それでVTuberをより知りたいと思って、ふくすびプロジェクトの一環ではじまりました。えっと、まだ推しは探し中です。笑
ーー「ふくすびプロジェクト」とはどういったものですか?
おむすび+福をテーマに、福島県内で米農家がある59の市町村のうち、現在約30の市町村から各1名ずつで集まってるプロジェクトです。バーチャル豊穣祭やパレード米もそうだし、最初にあったお米を宇宙に打ち上げようって企画の第一弾は、今年度中に上がるんですよ!
ーー「お米を宇宙に打ち上げる」を思いついたきっかけはあるんですか?
福島は原発事故があったじゃないですか。米単価が安くなったこともそうですけど、なにより当時はみんな生産意欲が明らかに下がってしまって。それが辛かったんです。それで、なにか明るい話題を作ろう!というのが「ふくすびプロジェクト」はじまりでした。親戚家族で集まった時に「うちのお米が宇宙に上がったんだって」と明るい話題になればいいなと思ったんです。
米農家っていうのは、周りの農家さん達とも手を取り合う作業が多いですからね。笑 福島県ごと話題になってほしかったんです。
ーー和田さんは行動力がすごい印象があるんですが、ルーツはあるんですか?
ターニングポイントは、学生時代ですね。友達と2人で靴磨きをしたんですよ。路上で出会った人の靴を磨く、あれです。笑 そこではじめて、自ら行動してみるって良いなって思ったんですよ。ちなみに今ではその友達は世界一の靴磨き職人になって、今では本の出版までしてます。笑
農作業について
ーーどれも大変な作業でしたが、中でも一番大変と感じるのはどこですか?
田植えなら苗をハウスから運んでくるところですね。数が数ですから。逆に田植えで真っ直ぐ植えられた時は気持ちいいです!でも年間でいうと、草刈りと追肥*が一番肉体的に大変です。動力噴霧器っていうのを背負ってやるんですけど、それが40kgくらいあって!笑 機械化は進んでるけど、田んぼ仕事はどこまでも体力がかかるんです。
※稲の生育状況に合わせて肥料を追加する作業
ーー1年間ではどんな作業を行うんでしょうか?
3~11月が農繁期という米作りの期間です。12~3月は農閑期なので、その間はシステムを作ったりしています。だいたい5年先くらいまでの開発スケジュールがあります。笑
ーー美味しいお米を作るヒミツはありますか?
美味しいお米を作るには3つの大事なものがあるんです。
一つ目は太陽、水、土、風のような自然環境。
二つ目は知識や経験を持った人材。
そして三つ目は品質や効率を上げられる道具や設備です。
このどれが欠けても美味しいお米は作れません。和田農園では、それぞれが一定以上の品質になっているおかげで美味しいお米が作れているんです。
ーー最後に、こういったプロジェクトを通じて目指すものはありますか?
おむすびを啓蒙していきたいです。おむすびの「むすび」は縁結びの「むすび」と「生み出す」という意味があります。さらに手のぬくもりが美味しいし、素材と料理の距離が近くて温かみが伝わる。そうやって、お米の価値を上げていきたいですね。
【パレード米の販売先】
2024年7月現在、和田農園×VTuberコラボパッケージ米「パレード米」が販売中!お米を美味しく食べるための「一緒に作ろ!うまぴ飯」という超初心者向け料理配信も毎月行っています!
「パレード米」
約12合のお米に限定グッズがついて3,250円!
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リンクまとめ
【和田農園】
澄んだ水と大地の恵みが育んだ自慢のお米をお届けします。
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