スクラッチの話 Part2
執筆:北大プラモ部 荒木(Taku_Kelly)
初めに
やあやあ、今週もプラバンをいじるお時間でございます。院試勉強してる身なのでどうなるか分かりませんが、週一投稿を目指しております。
今回のエッセンス
精度の高いスクラッチをする上で大切な事がいくつかあります。
・寸法は正しく出す事。(最初から現物合わせをやると痛い目に合います)
・プラバンは丁寧に切り出す事。
・補強はケチらない。
作る物のサイズに応じてプラバンの厚みは変更しましょう。
僕は大きなものに0.5mmプラバンを使用して強度不足に陥ったことがあります。また、接着材でゆがんでしまったりすると修復が割と大変です。
切り出し
スクラッチ精度のほとんどがこの工程で決まってしまうと僕は考えています。なので、ここはがっちりやりましょう。
道具
切り出す道具として僕はペーパーカッターとL字の金尺を使用しています
L字じゃなくても、T字定規でも大丈夫です。
ペーパーカッター!?と思うかもしれませんが、刃の寿命が短くなるものの1㎜プラバンまでなら難なく切れます。
切り出し
大雑把に必要な幅のプラバンを大量生産していきます。
このように精度よくまっすぐな板ができます。
こうやって30㎝定規で手に負える長さになって、切りやすくなったところでL字金尺の出番です。L字を画像の様においてデザインナイフで切り込みを入れていきます。しっかり押さえて垂直を担保しましょう。
あとはこうパキパキ折っていくと欲しかったサイズの板の完成です。
箱組
基本形
全ての基本は箱組です。どんなにでかくても箱組から始まります。(例外はありますがどこかで箱組を応用してます)
とりあえず基本形。
ちょっとした発展
全面が複雑な形をいきなり箱組で作るのは難しいですよね。
なので次の写真のように基準面を用意し、この面に垂直な方向は長方形で構成することを心がけましょう。(ここでは1㎜厚)
今回は戦車の車体を製作しているので、足回りの軸を打ち込むところには5㎜の角棒で十分な厚みと強度を担保している他、後々の歪み防止のために底板を切り出した時に余ったプラバンで梁を作っています。長さや幅が同じ切れ端を捨てずにとっておくと、こういう時に役立ちます。
さらに複雑なものを作りたい場合は、別の箱を付け足していくことで作ることができます。
いかに作りやすく塗りやすい箱に分割するかが腕の見せ所かもしれませんね。
今回は説明のために用意した物体なので省きましたが、各パートで生じた合わせ目などは処理しやすい単純な形状の時点で消しておきましょう。
次回に続く
さて、これでスクラッチの肝心なところはほぼ伝えてしまったような気がしますが、まだまだ細かい所は伝えられていないので続きますよ~。
こうして文章にしてみるとそこまで難しい事をしていないことに気づかされてしまい、内心頭を抱えています
それではまた今度~。
なるべく厚く切れる物を選ばないと1㎜プラバンが入らない可能性もあります。それと、必ず刃が円盤の物を選んでください。
T字L字定規はホムセンで30㎝のやつを買った方が幅が効いて良いかも