階段教室

こんにちは。ゆりりうすです。
いや~、今年のインフルエンザは本当にすごいね。娘がなんとか復活をして終業式に行ったら、クラスの半分以上がインフルエンザで欠席だったとか。
こういうのは、パンデミックと言わないの?
とにかく、まわりの人が軒並みやられていて。
こんなに、インフルエンザってまわりが倒れていたかな?と驚きです。
治りかけの娘にお昼は、少し温かいものでも、と思って「スープ春雨」を買って来たら、娘曰く
「スープ春雨」ってOLのイメージらしい。
そこで、もうOLなんて今は言わないんだけど(ビジネスパーソンとか言うの?)、2人で昔のOLごっこが始まった。
「今日の、朝礼の課長の挨拶聞いた?タスク増やして、これ以上ノルマをはたせ、とか。無理ゲーだって言うの。」
「うんうん、それでいて自分は来週から家族旅行で1週間休みとか。マジであり得ないんですけど。」
「じゃあ給料増やせ、だよね~。」
こんなのをずーっとやっていました。
結局2人の結論は
「やっぱり会社の姿勢だよね。」
でした。
因みに、2人共OL経験無しです(笑)
うん、治ってきたな。元気が出た証拠だ(笑)
今日は「階段教室」というお話です。
なに?「飛ぶ教室」みたいだ?
全然違うんですよ。
昔、それこそ私がまだ小学校に上がる前に、よく母の母、つまり私達のお祖母ちゃんの家に行くことが多くて、週末はよく行っていました。
一族みんなで集まるのが、本当によくあった。
お祖母ちゃんの家は調布にあって、当時としても、なかなかモダンな家でした。玄関から入るといきなりリビングでね。リビングから2階に上がる階段があって。
今の家だと、そんな造りは珍しく無いと思うけど、その頃は珍しかったです。
その階段も当時としては変わっていて、普通の階段ではなかった。踏み板はもちろんあるけど、横板が抜けている、無いんです。
小さな子供がいるなら少し危ないかなあ。
けど、私達兄妹と従兄弟2人にとっては、かっこうの遊び場でした。
みんなでね、踏み板を机に見立てて、足を抜けているところから「ぶらーん」と垂らすわけです。2階に上がりきる1段前だけに少し大きく作られていて、なんでかな?カーブが結構あったからだと思うけど。
そこに兄が足を正座して座って、先生をやります。
そこだけ、横板が抜けていなかったから。
あとの3人は生徒になって、先生の授業を受ける。
これが、私達の「階段教室」でした。
みんないくつだったかな?
最初に始めたのは、まだ兄も小学校の低学年だと思うけど。
彼は、今も先生をやっているけど、本当に小さな頃から先生モドキをやっていたんですね。
嬉しそうに教えていました。
天職を早くも見つけてしまいました。
さて、授業内容は他愛ないもので、覚えているのは「今日は、動物の絵を描きましょう。」
とか
「今日は、江戸時代の人を描きましょう。」
等の、お絵描き教室でした。 
時代劇の、と言わずに江戸時代の、と言ってしまうのは、父親が落語家だったこととは無関係ではなかったんでしょうね。
あと、簡単なひらがなや数字も少しはやったかも知れない。
それで、兄も含めて4人でその日のお題に取り組むわけです。
出来上がると、兄は
「みなさん、よく出来ました。ではこれを階段の横にセロテープで貼って、大人達に見てもらいましょう。展覧会です。」
と言って、セロテープでみんなの絵を貼り付けて、出来上がったら、1階にいる大人達を呼びます。
「僕たちの作品を見てください。」
そこに、大人達がワラワラやって来て、作品を見て回ります。と言っても、たいした枚数ではなく、せいぜい多くて5~6枚くらいでしたけど。
それで、大人達が褒めてくれるのです。
「まあ、よく描けているわね-。」とか「これは、誰が描いたの?」とか「なかなか考えたね。」とか。
面白かったんです。階段教室は。
私が兄の3つ下で、従兄弟が、お兄ちゃんの方が兄の1つ下で、弟が私の1つ下。
みんな小さかったけど、階段教室の時は同じ従兄弟同士でも、大きい4人でした。
だから、あとの従兄弟達はこの「階段教室」が憧れだったみたいです。
あそこに参加出来れば、一人前みたいな。
兄はおっとりして穏やかな性格だったけど、あとの3人は荒くれ者だったのに、「階段教室」には真面目に参加しました。
よく、母の2番目の弟の叔父さん一家が遅れてやって来ると、いつも叔父さんが
「おっ、やっているな。」と声をかけます。
母の3番目の弟は、まだお兄さんの年で、私達が足をぶら下げていると、下からよくくすぐられました。
楽しい楽しい「階段教室」でした。
私達従兄弟にとって、「階段教室」は特別な憧れの遊びでした。
だから、兄がそのまま大人になって本当に、教師をやることになるとは、あの小さかった私達には思いも寄らないことでした。
今でも、従兄弟達と会うと、必ず「階段教室」の話が出るので、あれは本当に面白かったな、と思い出して楽しくなります。
しかし、もうあの家はないんだよね。売ってマンションになってしまいました。
記憶の中の「階段教室」
思わず目を細めてしまう、ゆりりうすです。

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