あれはほとんど誘拐だったよ

こんにちは。ゆりりうすです。
やっと台風が過ぎ去り、一息つけるかと思ったら、また暑くなって、回り回って虚しくって困っちゃったワンワンワン。
すみません。
気温差に付いて行けなくて、つい米津玄師さんの「感電」が入りました。
でも、明日は35度とか邪魔臭くて苛ついて迷い込んだニャンニャンニャン。
すみません。
もう秋のはずなのに、いつまでも暑そうなので、つい米津玄師さんの「感電」が入りました。
いや、いつまでふざけているんだ、ゆりりうす!
ということで、今日は「あれはほとんど誘拐だったよ」です。
誘拐?穏やかではありません。
誰に誘拐されたの?
はい、実の父親にされました。兄妹で。
まるで角田光代さんの「キッドナップツアー」みたいですが、そんなに格好いいものじゃありませんでした。
私が小学校低学年だと思う。だから兄もギリギリ小学生だったのね。
ある日、家で父が私達にこう言いました。
「ショートケーキとオレンジジュースが欲しくないか?」
子供ですから、もちろん2人共「欲しい!」と答えました。
父はニコニコしながら
「じゃあ、ご馳走してあげよう。」そう言ったので、私達は「わーい!」と無邪気に喜びました。
さっそく、父と兄と3人で外に出ました。うん?バスに乗るのか。まあ、駅前かな?うん?あれは、父と仲の良い「こずえ堂」の社長さんだ。あれ?何で出版社の社長さんがいるのかな?
そこから、父と私達兄妹は、社長さんの車に乗って、車が走り出しました。
え~、いくら何でも遠くないか?
兄と顔を見合せ不安になりました。
え~、ケーキとジュースはどこにあるの?
しばらく走って、ある所に車は停まりました。
そこは、何の建物か分からねど、そこにケーキとジュースがあるようには思えませんでした。
父と社長さんに誘われて、建物に入る私達。
暗い部屋に入りました。ドアがあって、その向こうにもう一つドアがあって、暗がりに小さな明かりが灯っていました。
「まず、ゆりりうすから入って、中にある紙を読みなさい。」
そう言われ、中に入ると確かに紙がありました。
読んでみると、落語の小咄でした。
「そこに椅子があるから、座って、その紙を読みなさい。」
父が楽しそうに言いました。
マイクもあります。私は合図と共に落語の小咄を読み始めました。
2回くらいやり直しをさせられ、終わりました。
ドアを出ると、次は兄の番です。兄は、私より少し長い噺を読みました。
そして、終わりました。
2人共、キツネにつままれたようです。何が何だかよく分かりません。
建物を出てから、今度は本当にショートケーキとオレンジジュースにありつきました。
でも、釈然としませんよね。
何これ?ですよ。
どうも私達は、落語の小咄のレコーディングをさせられたようでした。
実はね~、私には本名とペンネームとブログネームがあるのですが、もう一つ芸名があるんですよ。
父親が私達に勝手につけたので、絶対言いたくないので、言わないですけどね。
何かね、後で知ったところによると、あそこでレコーディングをして、どうもあれがレコードになって出たらしかった。
いや、出ました。何なら他の子供も一緒に落語の小咄をしていました。
誰?
それが限定で50枚~100枚くらい出ました。
家で出来上がったレコードをかけて、恥ずかしかったけど、変な気持ちでした。
やり方ですよ。
もうそれは、子供を騙して連れ去った、誘拐とほとんど一緒だからね。
何してんだ、父は!
もう亡くなって30年以上経つけど、父は時々そういうことをやる人でした。
まあ、ショートケーキとオレンジジュースは美味しかったんだけどさ。
芸名を言っていないので、それが掘り起こされることは無いと考えるが、これ別にフラグじゃないからね。本当にやらないでくださいね。
ところで、最初に米津玄師さんの「感電」が思い出せなくて、家の次男に
「ほら、米津玄師さんの歌でワンワンワンとか、ニャンニャンニャンとか言うやつ!」
とはしゃいでしまい、次男を混乱させ、ついに次男に「それじゃあ、感電死だよ。」と上手いことを言われてしまった、ゆりりうすです。

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