
Kabu Berry Labにていただいた質疑応答の公開
こんにちは。
うるる(3979)のIR担当です。
11/23(土)に参加した、yama様が主催する「Kabu Berry Lab」のIRセミナーでの質疑応答を公開いたします。
今回は(155A)情報戦略テクノロジー様、(220A)Faber Company様と一緒に登壇させていただきました。

全社にかかるご質問
■Q1:
うるるの社名の由来について教えてください。
■A1:
社名の由来の質問をとてもいただくので嬉しいです。うるるというのは、オーストラリアにある、昔エアーズロックと呼ばれていた、今ウルルと呼ばれている世界最大級の一枚岩が由来です。オーストラリアの先住民であるアボリジナルの聖なる地と呼ばれています。当社の創業者であり代表の星が20歳の時にワーキングホリデーでオーストラリアを1年間旅していました。オーストラリアを一周して、当時エアーズロック(現:ウルル)に登りました。そこから見えた沈む夕日が絶景だったそうです。それがずっと記憶に残っていて、うるるを創業し社名を決める時に、これを思い出しました。ウルルは世界最大級の一枚岩で、先住民の人たちからは、オーストラリアの真ん中にあるので地球のへそとも呼ばれています。なので、自分が作る会社は社員が一枚岩になって動く会社だったり、地球の中心になれるような会社にしたいと、そういった思いを込めて「うるる」という社名にしました。

■Q2:
利益と売上の中期目標を立てていますが、この目標はどれくらい達成可能性のあるものでしょうか。例えば保守的に見積もってこれだけはしっかりいきますよというものなのか、チャレンジングな目標として考えているものなのでしょうか。根拠とその課題、行かないリスクやボトルネックがありましたらお願いいたします。
■A2:
前回の中期経営計画では投資を積極的に実施し、赤字を掘りながら成長してきましたが、今回立てている中長期方針との違いは、投資しながら利益も成長させていくという点です。
中長期方針の中で売上高・利益ともに20%成長を目指すと説明しており、金額が大きくなるにつれ成長率を維持していくのはなかなか大変ですが、、予算を立てる段階から利益と投資の額をコントロールしながら達成を目指します。
あまりにもチャレンジングな目標ということではありませんが、それなりに背伸びしないと届かないので、ある程度達成可能性があり、不可能なものでもない、というバランスをイメージしながら目標を立てています。
まだまだ成長余力がある事業ばかりですので、いずれの事業も伸ばしながら達成していきたいと思います。
課題としては先ほど申し上げた通り、売上が大きくなればなるほど成長率を維持するのが大変なので、そこを新規事業の創出やM&Aなどによる非連続な成長を活用しながらこれを目指していきます。


■Q3:
機関投資家との面談では、今後伸びていくと理解しているもののタイミングを図られているとのコメントが先方からあったとのことですが、株価も多少戻ってきている中で何かコミュニケーションはありましたでしょうか。また直近3年において機関投資家との面談数やその属性について変化はありましたか。
■A3:
過去のIRセミナーの中で私がその話をしたのを覚えていますので、そのセミナーをご視聴いただいたのかと思います。
3ヶ月前の当1Qの面談でとある機関投資家とお話している時に、投資のタイミングを今測っていますという話をいただいたので、それをIRセミナーの中でお話ししました。
そういう会話になった理由ですが、今我々は人の採用に積極投資をしていて、この1Qだけで40名を採用しました。今我々正社員で200名台なので、かなりの規模で採用しているということはお分かりいただけるかと思います。
新規採用した人が活躍できるようになるには時間がかかります。半年から1年以上かかるので、その新規採用の人たちが活躍できるようになれば業績が上向いてくるタイミングがきっとあるので、そこを見極めたいです、と投資家の方に言われています。
今はどういうコミュニケーションを取っているかというと、人の採用自体は順調に進捗しているので、引き続きそこに注目しますと言われています。人を取りにくい世の中ですが、我々は人的資本にかなり投資をしており企業のカルチャー醸成などの部分にも投資をしているので、カルチャーに共感して入社してくれる方々も多いです。よって採用は順調に進捗できており、離職率も業界平均より少し低い程度(2024年3月末時点:7.9%)です。
機関投資家との面談数は直近3年では残念ながら少し減っており、面談する投資家も変わっています。一番大きい違いとしては、光通信さんの比率が徐々に増えており、今は24.39%です。
IR上のコミュニケーションについては、光通信さんともしっかり取っています。他の機関投資家と同様に取材に来られて、1on1でお話ししています。「純投資です」とおっしゃっていて、友好的にお話ししています。純投資と言っていただいた以上は、我々もしっかり取材にお答えしております。
最近だと、1on1面談の後、とあるファミリーオフィスの方に買っていただきました。
光通信さんが所有株比率を増やしており、なかなかそれが市場に出されないので、少し流動性が下がってきていることが課題と感じています。


■Q4:
四季報を見ますと、渋谷地下街運営会社から徳島県のスキャンセンターを譲り受け、今期正社員80名採用し、入札情報の営業を強化というふうに書かれているのですが、今日この話が全然なかったので、80名って非常に大きな人数ですよね。ちょっとここは詳しく教えていただかないと。
■A4:
まず、徳島県のスキャンセンターを譲り受けたから80人採用したということではなく、これは2つの事象を並べて四季報に書かれております。徳島県の譲り受けたスキャンセンターには、もともと8名在籍されておりその方々がそのまま当社グループに入ってくれました。
80名の採用については今期の2Qの決算説明資料を見ながらご説明します。正社員と、アルバイトや派遣社員含む臨時雇用者を含む全社員が今447名おります。今年の3月末時点で357人だったので、90名増えています。正社員だけだと現在は262名です。3月末時点で211名だったので51名増えております。
我々の成長は何で支えられているかというと、売上の伸びと人の伸びが完全に相関しています。統合報告書の13ページにあるこのグラフの棒グラフが売上の伸びで、折れ線グラフが正社員の数の推移です。この売上と正社員の数が相関しているのがパッと見でわかると思いますが、相関係数を取ると0.9184ということで極めて高い相関をしています。
我々の成長を支えているのは当たり前ですが人だということで、人を採用すれば伸びるだろうというのが過去の数字から分かります。我々の投資のポイントで基本的には人なものですから、そこに大きく今期はコストをかけようという方針です。さらに言うと去年はあまり採用をしなかったので、その分を今期で取ろうということで、今後の成長のために正社員の採用のところにかなり投資をしています。


■Q5:
売上と正社員数に相関があるという話でしたが、なぜ相関しているかという分析はやられていますか。一人働く人が増えれば色々やってもらえるから売上が上がるというのは分かりますが、逆に人を雇うとコストがかかったり、人だけではない事業のところもあると思います。結果として相関が見えているだけなのか、本当に人が増えることで売上がちゃんと上がっているのかというところの見極めが結構難しいような気がするのですが、そこのところでお考えはありますか。
■A5:
分析はしております。我々の売上の半分が入札情報NJSSによるものですが、このNJSSというサービスはKPIツリーを見ていただくと分かりやすいのですが、お客様からいただいている契約の数とLTV(お客様の生涯価値)を掛け合わせて売上を作っています。
このLTVをさらに分解していくと、ARPU(単価)と平均契約期間、解約率という概念とマージンレートで掛け合わされています。この契約件数がおかげさまでどんどん伸びているのですが、この契約件数を伸ばすには何が大事かというと、契約いただいた後に継続して使っていただくことがとても大事です。
解約せずに継続してもらうということで、解約率を低位で維持させるというのが大事になります。そのために何が必要かというと、カスタマーサクセスと呼ばれる人たちがキーになります。
NJSSを解約するお客様は、使ってみたけど落札できませんでした、という理由で解約してしまいます。なぜ落札できなかったかというと、NJSSを導入したものの使いこなせなかったためです。入札という身近ではない業界のサービスなので、使いこなすのにある程度習熟が必要になります。
NJSSのカスタマーサクセス部署は、ご契約いただいた初日にお客様にご連絡して「ご導入ありがとうございます。これから私がお客様の専属担当としてサポートさせていただきます。使い方を一緒に学んでいきましょう」というコミュニケーションをとり、1ヶ月後にまたミーティングをして「どうですか、困ってないですか」「どうやったら案件が見つかるか分からない」「では一緒にキーワード登録をやりましょう」とサポートし、3ヶ月後にもまたご連絡して「何か困ってないですか」「今度は新しい今まで見てなかったエリアも見てみましょう」というようなお客様に伴走している部署です。
このカスタマーサクセスの人員数はお客様が増えれば増えるほど必要になります。契約数の拡大に合わせてカスタマーサクセス部署も拡大させていかなければいけません。もちろん一人当たりのレバレッジは効きますが、ある程度人数を増やしていかなければいけないので、特にこのカスタマーサクセス部署を採用強化しています。
新規契約を取る営業部署も採用していますし、このNJSSを支えるシステムエンジニアも増えていますが、最も増やしているのはカスタマーサクセスです。このように、売上と人の数がうまく相関しているという状況です。

■Q6:
大量保有の大株主のことで、H設計工房様が保有株数が直近で増加していますが、うるる様との関係はどのようなものなのでしょうか。
■A6:
H設計工房さんは、、弊社とは一切関係ありません。普通に純投資で買っていただいていると思います。特に接点もなく、IRに問い合わせが来たこともありません。

■Q7:
在宅ワーカーを活用して事業を展開されていますが、ビジネスで使うシステムは内製化されているのでしょうか。社員構成でシステム関連と営業の社員の比率を教えてください。
■A7:
基本的には全てのシステムは内製化して社内のエンジニアで作っています。先ほど話したシステム関連委託費というのは、フリーランスのエンジニアを使うコストです。基本的にはフリーランスのエンジニアに社内に入ってもらい、社内の社員エンジニアと共同でシステム開発しています。
社員の比率については、正社員エンジニアが29名おりますので、262名の正社員のうち10%強がエンジニアです。
■Q8:
御社の採用は中途と新卒どちらが多いでしょうか。その理由も教えてください。
■A8:
新卒採はを毎年実施しており、年度によって大体3名から6名程度採用しています。今期は全体で60~70名採用するので、新卒は全体の1割に満たないくらいというイメージです。
fondeskにかかるご質問
■Q9:
今回の決算短信4ページ目のCGS事業で成長投資として主にマス広告など大型マーケティングに注力したため、当該投資によりコストは増加しています。この大型マーケティング施策に関して第3四半期以降も継続して投資していくのでしょうか。その投資回収はどれくらいの時期を想定されているのでしょうか。
■A9:
マーケティング投資の大型のものを行っていたのはfondeskです。決算説明資料を見ていただくと、1Qにマス広告で投資をしています。テレビCMとタクシー広告が主体です。
これはすぐに契約を伸ばしていくという目的ではなく、認知を獲得していくという目的で実施しました。fondeskというサービスそのものが今まで世の中になかった新しいサービスなので、マーケット自体がありませんでした。
ベンチャー企業やスタートアップなど、割と感度の高いアーリーアダプターの人たちは、自分たちで調べてウェブの記事を見たり、誰かから聞いて検索して、導入いただくことが多かったのですが、そうではないマジョリティの方々はそもそもfondeskの存在を知らないということで、認知してもらうための施策としてマス広告を実施しました。
中長期で認知を広げてマーケットを拡大し、必要なタイミングでfondeskを検索してもらえるようにするためのマス広告でした。
コストについては、fondeskの広告宣伝費として前期の4Qでは3,600万円投資していましたが、今期の1Q、2Qでそれぞれ1億円強投資しております。下期は少し抑制する方針なので、おそらく上期と比べて1億円程度広告宣伝投資が減少すると考えます。


えんフォトにかかるご質問
■Q10:
えんフォトのは売上は順調に伸びているように見えます。CAGRもまあまあ20%台でいいのですが、EBITDAを見ると売上が伸びているけどそれに伴って利益率が伸びているというように見えません。これはどうなのでしょうか。中長期的に見て利益率は上がっていくものなのか、であればそれはどういう構造でそうなっていくのか。
■A10:
えんフォトにも投資をしており、決算説明資料の54ページ目にありますように、人員を増やしているほかに、システムにも投資をしています。「システム関連委託費」がシステム投資にあたりますが、今期入ってかなり大きく増加してしています。例えば前4Qの3ヶ月間は300万円程度でしたが、当1Q、2Qでは金額を増加させております。
例えば、AIの画像解析・分析技術を使って、アルバム内の写真に写っている園児A君の登場回数を自動で数えられるようにする新機能を先日リリースしました。
もう少し詳しく説明しますと、えんフォトのサービスの1つとして卒園アルバムを作れるのですが、卒園アルバムを作る時に園の先生や保育士さんは園児A君やBちゃんがアルバム内にそれぞれ何回ずつ登場しているかを数えています。園児の親から「うちの子全然映ってないじゃないか」というクレームが来ることもあるので、みんな同じ回数だけ映っているように調整するのですが、それをAIで自動でできるようになるという機能であり、園の先生の負担軽減となります。
このような新機能リリースによるサービスのアップデートをすることでえんフォトでアルバムを作る園が増えるので、先行投資として開発を行っています。
投資は今期も継続しEBITDAベースでプラスマイナス0の着地を目指す計画です。


■Q11:
システム投資が落ち着いてきたら、次はマーケティングに振るという中長期イメージでしょうか?
■A11:
えんフォトは他の事業に比べてマーケティングコストをほとんど使っていません。あまりマーケティングが効く業態ではなく、ほとんどは既存顧客の園からのご紹介で契約・導入することが多いので、そこにコストをかける予定は今のところありません。
ただし、将来的には、今は幼稚園・保育園向けのサービスですが、小学校・中学校・高校の方に展開していくといったことは中期的には考えており、そちらにコストをかけることはあるかもしれません。よって、園の契約獲得のためのマーケティングコストは今はあまり考えていませんので、システム開発に投資をしております。

当日のアーカイブ動画もKabu BerryのYouTubeチャンネルにアップされておりますので、こちらも是非ご視聴ください!
動画を視聴するお時間が無い方は、yama様が書き起こし記事を作成してくださったのでそちらをご覧ください!
以上です。
お読みいただきありがとうございました!
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