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川の流れのように

しばらくぶりにお気に入りスポットに行った。

全く予定はしていなかったけれど、今朝急にその場所のことが頭をよぎった。

数メートルくらいしか高低差がない滝に向かって水が流れる川べり。

大きくてやや平らな石が今日もそこにあった。

しばらくそこに座って、流れる水と気分の上では一体化していた。このまま一緒になったらどこに行き着くのかなぁなどと考えていた。

一年前に文字が降ってきた空を見上げてありがとうと伝えた。それから一年の間に起きたことを振り返った。

ゴーッと凄い音を立てて勢いよく流れる水の塊を見ていると、流れに身を任せるしか選択肢はないなと思う。

流れに身を任せていればいい。

迷う必要はない。

毎回それを確認しにここに来ているかもしれない。

それで満足して、滝を見ることすらせずその場を後にした。

帰りに一頭の凛とした鹿が、道路脇の林から突然現れた。ナルニアに出てきそうな茶色の立派な雌鹿だった。

ゆっくり走ってはいたが慌ててブレーキを踏んで停止した。その鹿はこちらを見ることもなく、道路を挟んで向こう側の林を真っ直ぐ見つめて、足早に横切っていった。



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Luly
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