ドアをけたぐる胆力が欲しい
仙台駅のトイレはとにかく「大」の方が空かない。
学生の時分、通学用のバスが来る前に催したのでトイレに向かったところ既に4人並んでいた。大便器は和1洋3の計4つ。バスが来るまであと15分。一つずつ順番に空いていけばなんとか間に合うかと列に加わったが、1分、3分、5分と待てど一向に大のドアが開く気配がない。
10分後。ようやく和式便所が開く。この時点でバスは乗り逃し確定。遅刻前提で1時間後の次のバスで向かうことにして並び続ける。
結果として、その後30分待ち続けた結果。洋式のドアが開くことは一切なかった。ケツはとにかくギリギリで最後の方はドアノックのフォームもガイルの強パンチが如く裏拳だったような気がする。
こうした便器が開かない理由は終電を逃した人がトイレの中で一夜を過ごし朝になっても眠り続けているから、という説がある。
そういえば上のとは別の時に大のトイレの前で待っていた時に、僕の一つ前のおじさんが
「はよ起きねえかボケがぁぁぁぁ!!!」
と叫びながらケンカキックでドアをけたぐったシーンに直面したことがある。完全に恐怖である。大きい方も小腸の前半くらいまで戻っていた。なんならその後普通に順番譲ってくれたのが一番怖かった。
逆に言えば、緊急事態においてはこのおじさんくらいの胆力を見せる必要があるのだろう。今度早朝の仙台駅で洋式便器のドアから寝息を立てる音が聞こえてきたらペナルティヒデさんばりのドロップキックをかまそうと思う。