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映画「ソニック・ザ・ムービー」に出てくるソニックは本当に俺の知ってるソニックなのか?

※ネタバレあります

コロナの自粛ムードが少しだけ落ち着いてやっと映画を観に行けたのでひっさしぶりに映画感想が書ける。ということで自粛明け一発目は「ソニック・ザ・ムービー」を観てきたでヤンス。

俺はソニックが大好きだ。今ではそんなに遊ばなくはなってしまったが昔はソニックのゲームをやりまくっていた。ソニアド2、ヒーローズ、ソニックバトル、ワールドアドベンチャー・・・どれもこれも最高だった。アニメのソニックXも毎週欠かさず観ていた。

今回、そのソニックが映画化するということで不安9割、期待1割で観に行った。最初の予告が公開されたときよりもソニックのデザインは大分ましにはなったが・・・吹き替え声優もいつもの人ではなく、若手俳優を起用するというやっちゃいけない事をやってしまっている。これもかなり炎上した覚えがある。コロナの影響もあり、公開も延期してしまったが6月26日に無事公開された。

結果、俺は観に行ったことを後悔するハメにはならなかったがすげえ複雑な気分になった。

本当に最初のデザインのまま公開されなくて良かった

根本の設定から映画オリジナル

開始早々サンフランシスコでソニックとロボトニック(ソニックの悪役エッグマンは海外だとロボトニックって名前)が戦っているシーンから始まる。なんやなんやとおもったらソニックがモノローグでこんなことになった経緯をかたりはじめる・・・という導入で物語が始まる。なんだかデッドプールっぽい。

予告なんかでも触れられていた幼少期のソニックから回想ははじまる。ちょこちょこ走るソニックは可愛いがこんな小さいときからこんな速度で走れたのか。すげえ。

そこでなんかソニックの育ての親のでかいフクロウが出てきて「あなたの特別な力をあまり見せびらかしてはダメよ」といわれる。が、そこはまだ子供のソニック。我慢できずに外をトップスピードで走りまくって自己主張をしてしまう。結果なんか悪そうな組織に狙われ、フクロウが宇宙の遥か果てにある惑星「地球」にリングを使ってワープさせて逃してくれる・・・

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いやソニックの育ての親??しかもフクロウ???ソニックのすごい力を狙うやつらがいるからコソコソ隠れて暮らさなきゃならなかった???いやその、元々地球から遥か離れた星に住んでたって設定はまあいい。が、そんな小さい時(年齢設定がゲームと同じならソニックは15歳なので10年前と回想してる幼少期は5歳?)からたった一人で地球に移住してしまったということはソニックの仲間たちは?テイルス、ナックルズ、エミー・・・・仲間たちとの絆も無かったことになってしまった。オーマイガー。それにリングにそんなすげえ力があるってのも聞いたことねえぞ。

そして案の定そこから10年間アメリカの田舎街グリーンヒルでたった一人、明るくは振る舞ってるがすっごく寂しそうにすごしている。

・・・面識の無い街の人たちを仲間と呼んだり一人で卓球や野球をし始めるほど精神的に追い詰められているソニックはあんまり見たくなかったかなあ・・・

キャラも全然違う

ソニックの声優がいつもの金丸淳一さんではなく、若手俳優の人がやっている・・・すげえ違和感があるが演技はかなり良いとは思う。が、あの流暢な英語が聞けないのがやっぱり寂しい。

ソニックのキャラもなんか違う。生い立ちがあんなんだから仕方ないが物凄い寂しがり屋だ。それにすぐ調子に乗って痛い目にある。クールな二枚目というゲームのイメージは微塵も感じなかった。ちょっと生意気な面は原作どおりだけど。

ソニックがトラブルを引き起こしたのもその性格が原因だった。寂しいという思いが爆発して全速力で走った結果、力が暴走してしまい街を停電させてしまう。その原因を探りにきた科学者、ドクターロボトニックが来てしまい・・・というあらましだ。そこからソニックを研究材料として捉えたいロボトニックとソニックの戦いが始まる。ここから冒頭のシーンにも繋がる。

あとソニックが仮面ライダーカブトのクロックアップみたいに戦うのも違和感ある。あくまでソニックはすげえ速さで走れたり力が強いってだけで時を止めたりすることは・・・まあカオスエメラルドの力で出来ないこともないが。この映画にはカオスエメラルドが一切出てこない。カオスエメラルド無しでここまで出来るってすげえなおい。あとソニックに無限のパワーがあるって設定まで出てくる。・・・なんで?

あとは悪役となるドクターロボトニックもこれもう原作もなにもあったもんじゃない。ただのジム・キャリーだ。終盤若干丸いメカに乗ってソニックに襲いかかるときに「まるで卵みたいだな。おいエッグマン!」とソニックに呼ばれるがいやそんなに丸くないしなんかこじつけ感MAXだ。あとミスターエッグマンって呼ぶのなんなんだよ。そこまでやるならせめてドクターエッグマンって呼べや。

そして最後、ロボトニックをキノコだらけの他の惑星に追い出し、ソニックはずっと味方してくれた警官の夫婦の子供同然となり地球で幸せに暮らしましたというオチでしめくくる。良かったネ。ソニック。

つまらなくはない・・・けど

まあ長々と愚痴ってしまったが、この映画は決してクソ映画ではない。ひょんなことから地球に来たソニックと地球のお人好しの警官のドタバタバディ者として中々面白かった。警官もなかなかいいキャラしてる。巻き込まれ型のおっちょこちょいな3枚目だけどお人好しってキャラは大好きだ。エッグマンとソニックの超ハイスピードなバトルは見応えがある。エンディングも初代ソニックみたいなドット絵で映画をダイジェストで振り返るのもすげえ面白かった。

・・・たださあ、やっぱり比べちゃうんだよね。昔やってたソニックのアニメのソニックXと。あれの序盤もソニック・ザ・ムービーと同じような展開だ。カオスエメラルドをいつものように悪用しようとしたドクターエッグマン。ソニックがそれを止めようと戦うさなか、カオスエメラルドが暴走してしまいソニックの仲間たちとエッグマン全員異世界であるこの地球に来てしまい・・・という導入だ。地球の少年クリスとその家族とソニックとその仲間たちの友情、いきなり現れた超音速のハリネズミに困惑する地球人、ゲームのストーリーを上手く最高性した展開にアニメオリジナルの場面もすごく面白い。

まあ原作をすげえ尊重した70話以上あるアニメと一般受けを狙わなきゃならないし、100分ほどしかない映画を比べるのは間違っているとは思うが。

・・・が、最後の最後にすげえ展開が待っていた。ただのファンサービスかもしれないが、無駄に考察したくなるくらい。

もしかしたら本当にこいつは俺の知っているソニックではない?

スタッフロールのあと、少しだけ話が続くのだがそこでいきなりリングのワープゲートが出現したと思ったらテイルスが出てくるのだ。

これだけならおっ!続編フラグか?くらいにしか思わないが、モデルの出来が物凄い良い。すげえ原作に似てる。ソニックより断然。しかも何より吹き替えの声優がゲームと同じ人なのだ。

えっ!!ソニックはちげえのになんなんだよって怒りも少しわくが、「まだ間に合うかな・・・」とかなんかすげえ意味深なことを言う。うろ覚えだから違ってたら申し訳ない。・・・ここで一つ無駄に考察してしまった。

ゲームのソニックでは異世界にもうひとり別のソニックがいるという展開があったりする。もしかしたら声と見た目が違うのは意図的でありムービーのソニックはゲームのソニックとは本当に別人で別次元の存在なのかもしれない。そしてゲーム世界のソニックになんらかの危機があり、テイルスはそれをなんとかする為にムービー世界に来たのでは・・・?テイルスの見た目がほぼ原作どおりで声も原作と同じということは・・・?

いやまあ考えすぎの気持ち悪い妄想に過ぎないかもね。ゲームのソニックとムービーのソニックを同じと思いたくないからこんなこと言ってしまったがまあ、ただのファンサービスであり続編フラグでしょう。

映画としてはそこそこ面白い。俺みたいにソニックに強烈な思い入れが無い限りは普通にオススメできます。




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