不語怪神(ふごかいしん)第2巻-人間の幼虫
エンテレキー(注1)(生気論)の教えるところでは、行動の許容度が能力のパラメーターを決定する事になっている。例えば純粋な化生(化学ではない)の学問であるヘルメス学的錬金術(注2)では、そこに用いられる塩と硫黄と水銀について、真の硫黄と塩と水銀は現実に得られる同じ名前の物質と比定されるものではなく、現実に入手可能な水銀は、実際三者の混合物であって、水銀のエレメントが特に優勢であるにすぎないとされる。これと同じことを、我々は陰陽の気学によって教えられている。陰気が盛んであれば、その構成物は相応しい能力と場所を所有することになる。
各種パラメーターの拡散度によって変身の形式が決定されるという自由が、無反省な人間理性の自明としているところとなる。
人間の幼虫
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