翡7-懐石料理
■夏の夕暮れ。京都の奥座敷と呼ばれる貴船。川床(資料20.「川床」参照)がしつらえてある高級料亭から身なりの良い男たちが見送られて出てくる(料亭前の道、資料21.「貴船神社と川床」四枚目。七枚目、川床)。駐車場には運転手付きの高級車が並んでいる。最後に料亭「花木」から満足そうに出てきた男、安藤清蔵(63)に向かって、料亭の亭主が立ちながら見送り、丁寧に両手を膝に付けて挨拶している。安藤は和装。扇子で扇ぎながら話をしている。髪の短い、細面の男。
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