2019 滑走ギアの選択とスキーライフ
現在使用中のスキー板のご紹介です。
太い順から3本
K2 / CATAMARAN / 191cm 幅120mm
BLIZZARD / COCHISE / 192cm 幅108mm
SALOMON / MTN EXPRORE 88 / 161cm 幅88mm
古い順でいうと
コーチスが3シーズン使用
カタマランが2シーズン使用
サロモンは今期購入でまだ未使用となります
影響されやすい性格なので、3本ともそれぞれ好きなライダーさん達の動画の滑りに影響されての選択です。詳しくは後述します。
目的別だと
コーチスはゲレンデ、サイドカントリー、大斜面、春山
カタマランは深いパウダー、ツリーラン、地形遊び、柔らかいザラメ
EXPRORE 88はクライム&ライド、硬く狭い急斜面、軽量化した長期スキーハイキング
となります
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「ライフスタイルに合わせた選択」
職場がスキー場で、シーズン中は超多忙。実はハイシーズン中にあちこち遠征してパウダースキーを楽しむ時間も余裕もないという悲しい事情があります。
そのかわり、生活の中に毎日スキーがあります。仕事が終われば自社のゲレンデでナイターを毎日滑ります。石打という土地柄、1月2月のナイターで晴れる事は稀です。日中に40から50cmも降り積もることもあります。平日ならリセットされたパウダーナイターを楽しむことができます。悪天時はノートラックのゲレンデを独占できちゃいます。山に慣れていれば、ゲレンデレベルの吹雪ならそよ風みたいなものです。
春先の雨なども最高です。雨に濡れたゲレンデはスキーが良く走り、夜でも雪面が硬くなる事はありません。シャリシャリのザラメパウダーです。雨が降ったら完全武装で出撃となります。
自宅は職場の向かい、某廃スキー場の中腹にあります。つまりスキーで出勤することが可能です。毎日ではありませんが、コンディション次第で朝からドライパウダーを狙えます。
自宅の裏にも使われていないゲレンデが広がり、その奥にはイイジスライダーで有名な飯士山が鎮座しています。
シーズン中は多忙ですが、3月以降は仕事も落ち付き、たまの休みはカグラ、野沢、アライスキー場などに出動します。業界の特権でチケット代は不要です。積雪が落ちついてからは天気次第で平標山、巻機山、東谷山などに出かけます。
4月になりスキー場の営業が終わると晴れて自由の身となります。有給を使い、4月中旬からGWが終わるまでの間に長期で山に入ります。
越後の山々は標高が低いため、雪の少ないシーズンは立山へこもり、雪があれば周囲の山々に出かけます。
ここ2年は立山でのベースキャンプ型スキー、雪があれば奥利根県境の山々をスキーで繋ぐ旅を準備中です。
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「スキーの使い分け」
シーズン中にメインで使うのはカタマランとコーチスです。その日のコンディションでどちらか選択できるように、ビンディングはインビス加工済みです。載せ替えは多少面倒ですが、ビンディングを2つも買う必要はありません。身体は一つ、足は二本です。サロモンは残雪期限定となりますので春まで出番はありません。
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「個々のスキーの特徴」
BLIZZARD/COCHISE
ブリザードのライダーにはMARCUS CASTONがいます。動画はこちら。
もともとはGSの選手で、その後、スキークロスのワールドチャンピオンを経て、フリーライド系のプロライダーとして活躍中です。この動画を見てコーチスを即購入しました。とにかく強くて速いスキースタイルで、鋭い内傾角のターンシルエットが特徴です。フリースキーヤーの視点からゲレンデ回帰をテーマにしたこちらの動画にも影響を受けています。やっぱりゲレンデスキーは楽しいですよね。
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スペック
重量は片足2400gです。メタルが2枚入った硬くハリのある板。トップとテールにカーボン使用。キャンバーはありますが、前後のロッカーは控えめで、フラットキャンバーに近い印象です。荒れた斜面やパウダーの大斜面を高速で滑るためのスキーです。センター幅は108mmで最もオールラウンドに使えるサイズです。近年のフリーライドシーンではセンター107mmが山での基準だと良く耳にしますね。
コーチスに乗る前はVECTOR GLIDEのAVENTURA METALに乗っていました。AVENTURAも硬くハリのある強いスキーでしたが、ノーズロッカー/フラットテールのAVENTURAに比べると、コーチスの方がノーマルなキャンバー形状のため良くたわみ、深いパウダーの中でも扱いやすさがあります。ただ硬いだけでなく、柔軟さも感じます。形状に癖がない分、グルーミングされたゲレンデでもGSの板に近い感覚で鋭いターンが描けます。同じVECTOR GLIDEのなかではおそらくPORARVEに近いスペックではないのでしょうか。
コーチスはゲレンデ周辺では最強ですが、山で使う場合は弱点があります。オープンバーンでは気になりませんが、樹林帯や狭い谷間のラインでは前後のロッカーが浅いため、雪が腐っていたり、クラスト気味なコンディションだとトップとテールが引っかかります。よりオールラウンドに使うなら同じブリザードでもラスラー11あたりが良いでしょう。逆に春のBCなどで縦溝が気になる場合はコーチスの出番です。何も考えずトップスピードで突っ込んでいけます。
ゲレンデメインでBCを楽しみたい、大斜面のある山にチャレンジしたい。競技やジュニア出身で、速いターンを楽しみたい、そんな方には最適なスキーです。
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使用ビンディング
MARKER / KINGPIN 10
シール歩行のみで行ける山ならコーチスとのセットで快適ですが、バックパックにスキーをつけて山頂によじ登るような山行だとキングピンでは重く感じます。コーチスとの相性的にはキングピンでもギリギリですが、パウダー滑走のみならビンディングは更に軽量なMARKER /ALPINISTに変更するのもアリだと考えています。購入後、インビス用の穴を二つ追加すればキングピンと使いまわせると目論んでいますが、こちらは試してみないとわかりません。メーカーさんには怒られそうなセッティングですが。
キングピンはヒール側が重いのでスウィングバランスに問題があります。アルピニストにする事で逆に前後のバランスが良くなると予想しています。パウダー限定ならビンディングとブーツに剛性は不用です。
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K2 / CATAMARAN
カタマランはPEP FUJASが監修したパーク用のマークスマンをさらに太くしたパウダー専用機となります。名前の由来は二艘式のヨットの船形からです。特徴は左右非対称なトップとテールのシェイプなのですが、そんな事よりオールドスクールなグラフィックデザインと美しい色使いに一目惚れでした。動画はこちらから。
とにかく楽しそう。シャカリキにターンするよりもクルージング感覚でゲレンデからサイドカントリーを楽しむイメージで購入しました。まさに動画のような滑りがしたかったのですが、残念ながらバックフリップやノーズバターは出来ません。
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スペック
重量は片足2550gです。長さは191cmですが、パウダーロッカーと特殊なノーズ形状のためターンは容易です。テールもノーズ同様に内側にカーブしているので抜けも良く、クルクル回ります。ツリーランも楽勝。また、しっかりとキャンバーもあるため、意外やゲレンデでも気持ちよくカービングターンが楽しめます。パウダーシーズンなら山もゲレンデもコレ一本で良いかもしれません。120mmのロッカー形状ならラッセルも楽ちんです。
メタルは入っていませんが、ウッドコアにグラスファイバーとカーボンを重ねており、柔らかいだけでなく、しっかりとした踏みごたえを感じます。主体的に動くコーチスとは対照的に、バランスよくセンターに乗りながら、ドライブを楽しむイメージです。
深く潜るような春のザラメも得意です。引っかかりもないので、多少のクラストにも強く、実は春先も出番が絶えません。立山も二回ともカタマランで行きました。よほど硬い斜面でも現れない限り問題ありません。
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苦手なシチュエーション
幅が太いため硬い斜面のシール歩行やキックターンは苦手です。その点で立山では苦労した場面もありました。テールの反りも強いため、ザックに取り付けた状態で急斜面をトラバースするときに斜面側に板が触れてしまい、急峻な岩場などでは身体の動きに制約が出てきます。登りメインの山行には不向きです。素直にヘリコプターを使いましょう。
ビンディングはコーチスと同じくキングピンを使い回しています。上記と同じ理由からアルピニストとも使い分けるつもりですが、せっかくの白く美しい板面がキングピンのグリースで汚れてしまったのが残念。
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SALOMON / MTN EXPRORE 88
長年実践してきた軽量装備でのスキー縦走では山岳スキーレース用の細いATスキーを使用してきましたが、不安要素が2つありました。1つは耐久性。レース用のスキーは700g台、最初に購入した一本は深く潜るようなザラメ雪の斜面で体重を乗せてターンした際に中心からバキっとへし折れてしまいました。もし山奥でスキーが折れたら致命的です。2つめは滑走性能。2本目の板も同じスペックのものを使っていましたが、同じく春の深く潜るようなザラメだとセンター60mm台の細い板ではターン自体が難しいのです。完全に雪面から下に板が潜ると板全体が引っかかってしまい滑らかなターンができません。
軽量化と滑走性能の両立は難しく、次のスキー選びはかなり迷走していましたが、ヒントはいくつかありました。ノルウェーに移り住んだキリアンがプライベートなトレーニングの際、普段の山岳レース用のATスキーではなく、1つ上のカテゴリーの軽量スキーを使ってクライム&ライドのスキーを楽しんでいる動画を彼のFBで見かけました。板は1kgを超えますが、一番軽量なビンディングと組み合わせることで山岳レース用の板と同じ感覚で使用しています。その後彼はそのスキーのトップを改造し、板を脱がずにシールを剥がせるようにと、スキー先端に切り込みを入れてレース用シールのフックが引っかかるように工夫しています。
もう一つのヒントは身近にありました、昨年巻機山で出会った山スキーヤーの男性が女性用の短いファットスキーに軽量テックビンディングを着けて身軽にハイクアップしている姿を目にしたのです。その方は小柄で体重も軽く、それなら女性用もアリなのかと思いました。
多少板が太くなっても、その分長さを短くすれば重量増は最小限に抑えつつ滑走性能を高められます。女性用のスキーを選ぶのも体重が軽ければ賢い選択です。さらにビンディングを最軽量にすれば可能な限り軽いセッティングが組めます。当たり前の話しなのですが、それが答えでした。春のスキー縦走では可能な限り「太く短く軽い板」が理想です。
そのタイミングで出会った動画がこちら。
上記の内容とは少しズレますが、とにかく目から鱗。「雪崩のリスクはコントロール出来ないが、氷は技術さえあればコントロール出来る」というのが彼らの論理。アルプスの凍りついた斜面を滑り降りる彼らのために開発されたのがこちらのEXPROREシリーズ。先のキリアンは一番細い88を使用していましたが、ALEX PITTINとTONY LAMICHEの2人も動画のなかで88を使用している場面があります。
流石に同じような斜面は日本にはないでしょうし、ここまで高度な技術も一般人には必要ありませんが、残雪期なら早朝はカチカチですし、クライム&ライドで越後の山を攻めるなら、似たようなシチュエーションも稀にあるだろうということで、この動画も何度も見返しています。
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スペック
重量は片足1150gです。対抗馬としては当初ZAGのADRET 88 LADYが候補でしたが、こちらは重量が990g、滑りを考えると少し軽すぎる印象でしたので最終的にはEXPRORE 88を選択しました。板の硬さや滑走性能については実際に滑ってからのお楽しみです。ポイントはZAGもSALOMONもヨーロッパアルプスの麓で開発されたスキーだということです。硬く急峻な斜面を軽快に登り、安全に滑り降りるためのスキー。それは越後の春山を楽しむためにも有効だと思います。
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ビンディング
キリアンは最軽量のビンディングを合わせていますが、自分の場合はMAX15キロの荷物を背負って旅することも考えてアルピニストにする予定です。コーチスとカタマランともインビス化をして併用します。
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以上3本が現在の手持ちのスキーです。あと一本買うとすればセンター96mmとか115mmあたりが狙い目です。すでに候補があり、こちらの動画を繰り返し見ています。
FACTIONのDICTATORシリーズはサイズ別に1.0から4.0まであり、メタルが入った強い板です。何より発色の良いシンプルなグラフィックがそそります。動画ではロープで川を渡るシーンがありますが、ちょっと真似したくなりますね。
グレーかイエローを狙ってます。
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