明日19日は、Her Majesty Queen Elizabeth II の国葬です。英国は学校も会社も習い事もおやすみ。スーパーや鉄道まで臨時休業で、その名の通り国を挙げて亡き女王を追悼します。わが祖国からも、天皇皇后両陛下がロンドン入りしたようです。
ウエストミンスターホールに安置されている棺にむかう追悼の行列は昨日の時点で14時間を超え、ついには政府がツイッターで「キャパを超えたので新規参列は受け付けません、これ以上並ばないでください」と告知するほど。
女王の存在感をいつも以上に感じるここしばらくですが、ハイド・パークに誰でも献花できるエリアが設けられているらしいことを特設サイトで知り、(しかも、宮殿に近いグリーン・パークより空いているとのことで)さきほど、買い物ついでに、私もお花を捧げに行ってきました。
上記Mapの紫のコーナーが献花会場です。バスを降りたらすでに花を手に持った人がちらほら目について、ああ、みんなお花を捧げに来たんだなあって感じでした。
ハイドパークは大きな公園なので、いつもより込んでいるわけでもない気がしたのですが、さすがに会場に近づくと「入り口はこちらです」のサインがあり、みんなお花をもって同じ方向に向かって歩いていました。
壁で囲まれた会場の中では、何本も生えている木の根本に、みんなが思い思いにお花を置いていくスタイル。
サイトの注意事項には「包み紙は全部外してメッセージカードもなしにしてね」と書いているし、近くには持ってきてしまった余計なものを捨てるためのゴミ箱も用意されているというのに、みんな言うこときいてやしないのが英国っぽいわ。
気に入った木のところに自分の花を捧げたあと、好きなだけそこにいて写真も自由にとって良い様子だったので、集まったお花や、人々の様子を眺めて回りました。
手を合わせて何かを祈るお年寄りがいました。魔法瓶の紅茶を飲む黒装束の紳士がいました。ブラスバンドに聴き入る人たちがいました。ピクニックをしている家族がいました。木に登る子どもたちがいました。犬もいました。めいめいが、好きなやりかたで、そこにいました。
女王様のことを考える時間というより、集まった人々と仲間だと感じるひとときでした。肌の色も言葉も普段の暮らしも関心もいろいろ違う種類の他人の集まりだけど、女王様を悼むその気持を共通のものとして、一緒にそこに居る、仲間だと。
会場を出てマーブル・アーチまで歩いて戻るときに横切った広場には、巨大なスクリーン複数と何百個もの簡易トイレが設置されていました。明日はここで、葬儀のパブリック・ビューイングが行われるらしい。10万人とか人が集まる想定だって…。
献花会場は葬儀の後も1週間くらいは設置されているようですが、静かな今日のうちに来られてよかったです。
Rest in Peace, Queen Elizabeth II.
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