解雇された翌日の話

2020年3月1日　新会社に入社
2020年4月7日　当日いきなり解雇宣告

解雇の翌日

昨夜の父さんのハイテンションぶりはやばかったね、と
のんびり起きてきてコソコソ話す子どもたち

子どもも学校に行かないし
夫も会社に行かないし
家族全員で朝寝坊
こんな日が来るなんてね
コロナの影響すごいな

のんびり起きた夫が、会社に忘れ物しちゃったから
荷物取りに行くって言いだした
夫を乗せて、最後の会社までのドライブ
朝夕の夫の送迎時間、おしゃべりしながらドライブするのが楽しかったなあという切ない感情がこみ上げる

荷物をとって帰ってくる間も
今までのような会話が弾む、なんてことなくて
無言になるわたしたち

昨日はとにかく信じられない気持ちでいっぱいだった私も
今日は本当にやめさせられたんだって理解できてきて
それと同時にやめさせた社長に対して怒りがわいてくる

なんでヘッドハンティングしたんだよ
自分からアプローチしてきたんだから、せめて1年とか務めさせてよ
それも、なんなの？
急に今日の今日で解雇って
おかしくない？試用期間？だからっておかしくない？
ほんとあたまくる

せめて今月末まで務めさせてくれませんか？って頼んだけどダメって言われたんだって

そんなこと言っている夫の気持ち思うと、本当にせつない
だって
だって
IT環境が遅れている業界での仕事にやりがいを感じていて
今までの経験生かして、より良いシステムを作ろうって
家でも時間かけていろんなこと考えたりしてたのに

つとめさせてくれ、なんて頼むような
そんな人じゃないのに
本当にひどい
家族のために社長に頭下げた夫を思うと、ほんとに社長に怒りがわく

会社を見ちゃったせいで、普段ほとんど怒ったりしないわたしだけど
本当に怒りがわいてきて、自分でもおどろいた

無言で運転しながら、なんでこんなに頭にくるのか考えた
たぶん、ないがしろにされたことへの怒りだよね
うちの夫をまるで価値がないかのように切り捨てたことへの怒り

私がぶつぶつ文句言ってる間
夫はしかたないよ
ごめんね、クビになっちゃって、とか言ってたけど
昨日のような勢いはなく、まずは知り合いに働けないか打診してみるっていって打診先を考えているようだった

無言の車内
重い空気
わたしたちに、こんなことが起きるなんて
信じられない