力を合わせた思い出:高校創作ダンス
みんなで力合わせた思い出といえば高校の創作ダンス。高校時代はみんなと力を合わせる機会が多かったです。そして私の役目は、ぶきっちょで体が動かすのが苦手で、力がなくて……そんなだから「アイディア出し」だけでした。
先生は私がアイデアウーマンと思われてたみたいですけど、要するにみんなが私をかばってくれてたんです。でも理想的な環境って、何もかもできない子に何か一つは役目をあげるっていうのが大事じゃないでしょうか。
創作ダンスは一つのテーマを演じて、一番成績の良かったクラスが市の大会に進むというルールでした。無事学年予選を突破できて、市の大会に進み、市民会館の舞台でダンスを演じられた。すごくいい思い出です。
私が出したダンスのテーマのアイデアは「ギリシャ神話やろうぜ」。考えていたのは衣装のことでした。凝ったテーマにしたら色の数を使った、つまり布地をたくさん買う上に縫うのが大変な衣装を作らないといけない。ギリシャ神話なら白い布を紐でまとうだけでそれらしい。足は平たいサンダルにふくらはぎまでリボンを巻き付ける。なんとなくそれっぽいですよね。縫う手間もあまりないし。
物語は「パンドラの箱」女子体育だったので、主人公が女性だとわかりやすい。4部構成と言うことになっていたので…「平和な世界」「箱に興味を持つパンドラ」「飛び出す不幸」「最後に残る希望」バッチリ4つに分かれた。
ここで私の役割は終わりです。振り付けや衣装デザインや、そういうのは得意な器用な子がやってくれる。むしろ私はこれから足を引っ張る…。ダンスは苦手すぎて、体育が得意な子につきっきりで教えてもらう日々が始まったのでした。
市民会館での大会では大して良い成績が取れませんでしたが、みんなで一生懸命やることができた。個人的には「実働部隊」として全く役に立たない私のこともちゃんとスタッフとして勘定してくれる…「原案・脚本」みたいなかっこいい肩書にしてくれる、暖かい仲間が嬉しかったです。
誰かが手作業も体を動かすのも苦手だったら、その子をお荷物にするとクラスの雰囲気がイベント後も悪くなってしまう。役に立たない子を作らないように自然に動く、そういうことができる人たちと共に居られたことが私の高校生活の良い思い出です。