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外岩で初段を登れるようになったトレーニング(ボルダリング)

ボルダリングを趣味にしていると、外岩を主戦場にする人も増えてきます。私の場合はメインはインドアになりますが、外岩も時間が許す限りは登りたいって思っています。
外岩の場合、室内と比べて装備や移動にお金や時間がかかりますし、安全確保が難しく、出血などのケガも増え、時には骨折などの大きな事故にもつながります。天候にも左右されるので、有給とったのに雨で登れない。なんてこともしょっちゅうあります。
また、一人では課題の場所がわかりづらかったり、マットの数が足りないことから、複数人の仲間がいないと登りに行きづらいなどの問題もあります。

では、そこまでしてなぜ外岩に登るかというと、やはりその達成感でしょう。
自然を相手に、自分の身一つで挑む感覚が好きです。
登れた後の達成感の余韻が長く、クライミングを続けて良かったなあ。って感じることができます。

また、課題が残り続けることも大きなポイントです。
インドアの課題は、長くても1年ほどで消滅します。
それに比べて外岩の場合、長く残り続けますので、様々なクライマー同士で外岩の課題の話ができます。
昔憧れだった課題が、数年経って登れるようになった。ていうこともよくあります。

外岩で初段完登が、僕の目標でした。

クライミングを趣味にすると思い立ったとき、目標が

大会(コンペ)に出ること
外岩で初段を登れるようになること
これだけで満足するくらいの趣味にすること

の3つでした。夏はサーフィン、冬はスノボといった、季節ごとのスポーツだったり、ゲームや美術、いろんなことに興味があった20代は、インドアアウトドア関係なく、興味関心のあるものを体験してきました。
ですが、「何かを突き詰めえる」ほうが、結果的に自分の幸福度は上がるんじゃないか?と思ったんです。
それで、趣味を一つに絞ろうと考えた時、クライミング一つを突き詰めようと決めました。
そして、初段を登れるくらいの実力をつけて、大会にも出場したいと思っていました。

今のところ、順調なクライミングライフを送れています。笑

自分にとって、ちゃんとクライミングを突き詰めた人が登れるグレードというのが、なんとなく「外岩で初段を登れる実力」でした。

初段完登に向けた保持力トレーニング

当時の僕は初段の課題を触ってみて、自分に足りないのは「保持力」だと思い込んでいました。
今振り返ると、外岩に「慣れる」だけでも外岩独特のホールディングス技術が向上して、外岩で初段は可能だったんじゃないかと思います。これから紹介するトレーニングを必ずしもする必要はなかったかもしれません。

ただ、当時インスタグラムを見ていた時に、「ボル姉さん」というクライマーならみんな知っているゆるキャラが、「これができたくらいの時に初段登れました」ってコメントしていたので、このトレーニングを実践していました。

やり方は、フィンガーボードなどで10秒ぶら下がって、10秒レスト。これを10セット行うだけです。

たったこれだけ?って思うかもしれません。でも、初めて挑戦すると思ったよりしんどいと感じると思います。
一回で長い時間ぶら下がるよりも、レストを挟んでトータルで長い時間ぶら下がるほうが負荷をかけられます。

私の場合、ロックスリングスにぶら下がるところから始めて、今はメトリウスのフィンガーボードで10秒15セットを当時は行っていたと記憶しています。

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2段を登れるようになりました現在時点では、
11秒ぶら下がり9秒レストで15セット。15キロの重りを背負ってやっています。※ぶら下がるホールドは下の画像を参考にしてみてください。

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効果と注意点

このトレーニングの効果はかなり高いです。
スタミナがついて、ジム3時間程度であれば最初から最後まで全力で登れます。最大グレードで長く打ち込めるようになりました。

最大保持力もかなり向上しました。
保持力が不足して登れない課題ももちろんありますが、トレーニングを始める前後で、明確に保持力に差がついたと実感しています。

また、私は「オープン持ち<カチ持ち」派で、そもそもオープンでの持ち方を意識したことがありませんでしたが、親指を内側に巻き込んだ形のフォーム作りにも役立ちました。

注意点としては、毎日やらないこと。
他のトレーニングについては毎日習慣化することを勧めてきましたが、このトレーニングだけは十分レストをとって行ってください。
私の場合、現在週2回の頻度でクライミングをしていますが、登りに行く前日という一番回復している日にトレーニングをしています。

また、フィンガーボードを用いてトレーニングする場合、ジムと比べて全然持てないってことがあります。
何回か懸垂などをしてアップして、チョークアップしてやってください。あとメンタル面も「登るモード」になっていないと、かなりしんどいです。

最後に、このトレーニングは、つかまるホールドを悪くするか、セット数やセット中の秒数を増やす、あるいは荷重を増やすなど、様々な方法で負荷を高めることができます。
そういう時は、ケガをしやすいので、慎重に行ってください。

このトレーニングで、初段に通用するフィジカルを手に入れてください。
トレーニングで自信がつけば、課題に取り組む気持ちが変わります。

社会人クライマーの方が、少しでもこの記事が役立ちますように。


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