イギリスの小学校における宿題について 日本との違いは何か?
お父さんです。
このブログは地元の公立中高で学び、地方大学を卒業した庶民派お父さんがひょんなことから子供二人の都内私立小学校受験を経て、またまたひょんなことで子供たちがイギリスのボーディングスクールに合格するまでの道のりを綴っています。
今回の記事について
今回の記事は、イギリスの小学校における宿題について書きたいと思います。前回の記事では、子供達が何を学んでいるのかを時間割と共に書きましたが、今回は宿題についての記事です。イギリスと日本の小学校との宿題に関する考え方の違い等についても整理しながら書いていきたいと思います。皆さんの参考になれば嬉しいです。
本日は宿題について書きたいと思います。
日本とイギリスの大きな違いの一つが宿題に関する考え方だと思います。これについては私も驚いたのですが、イギリスの学校では
「宿題に時間をかけ過ぎないで欲しい」
というクリアなメッセージが親に届きます。eメールでも届きましたし、学期の最初に配られる冊子にも書かれてますし、先生にも直接言われます。
例えば、Year2/Year3(小学校1-2年)で言うと、1日に宿題に充てるべき勉強時間は15-20分!とされてました。「もし15-20分で終わらなかったら先生に知らせるように」という文言まで明確に書いてあります。Year4-Year5になると、1科目あたり15-20分(大体2-3科目宿題あり)。加えてリーディングで最低20分という感じです。なので1日トータルでリーディング(読書)を入れて50分~60分です。またしても、「1科目で20分以上かけるべきではない。それ以上かかったら終了しないままで良い」と書いてます。ホンマかいなと思いますが、本当です。
そしてYear6(小学校5年生)でようやく中学校(Senior school)に向けての準備を含めてお勉強モード開始という感じで、「Year6からはSenior schoolに向けて準備を始める時期です。また友人を助け、学校の低学年をサポートし、スポーツや社会的な活動も一生懸命に頑張りましょう」みたいな事が学校からのお便りに書いてあって、「ようやく真面目モードか」と思うようになります。
加えて、強く言われるのがReading(読書)です。
「とにかくたくさんの良い本を読んでください」
と何度も言われます。また読んだ後に「あなたがどう思ったかを考えて、家族で話し合ってください」と言われます。
ここがイギリスの教育の考え方の特徴の一つだと思います。
■暗記などより、たくさん遊んで、たくさん寝る事がまず第一。
■その次に大事なのは良い本をたくさん読んで、それを元に自分がどう思ったかを伝える練習をする事
これが小学校低学年から高学年までの間で徹底されているという事が日本との大きな違いだと思います。おそらくイギリスと日本のどちらが良い・悪いという事ではなく、あくまでも考え方の違いで、小さな頃に身に付けておくべき事の優先順位の考えの違いなのだと思います。いわゆる暗記や計算の正確さなどを中心とするお勉強については、極端に言うと後からでもできるという考えで、それよりも友達とよく遊んで社会生活の基本を身に付けることや、読書を通じて自分の考えを相手に伝えるという事を重視しているのがイギリスの教育の特徴だと思います。
という事で、我が家も頑張って読もうという事で、3冊くらいをさっそくアマゾンで購入して子供たちに渡したのがイギリスに渡った3か月後くらい。でも、最初は全然読まず。。。1ミリも興味無しとばかりに娘も息子もお気に入りの日本の漫画(息子はキャプテン翼、娘は妻のお気に入りのガラスの仮面)を読みふける毎日。おい!と思いつつも、まずは自分が読んでみようと思い、読み始めますが、とにかく1ページ読むのに30分くらいかかり、そのまま寝落ちする始末。まさに副作用ゼロの最高の睡眠薬。お父さんは仕事の疲れと相まって、本当にすぐ落ちます。。だって何が書いてあるか分からないんです。。
1つ1つの単語は追いかけられますが、意味がすっと入ってこない。。この苦痛たるや、なかなかのものです。これが英語の小説を読むハードルなんだと気付きました。ビジネス英語の方がよっぽど何倍も簡単です。だって修飾語やメタファーなんてビジネスには無いです。
という事で、英語のフォニックスのステップ2とかステップ3をやっている段階で、英語の本(小説)を読んでもムリという事が分かったのが最初の学びでした。妻に至っては自分で本を開く気すらさらさら無く、あららと思ったのでした。
子供たちが英語の小説を楽しく読むようになったのは、1年半くらい経過したころ。なんか英語の本を読み始めてるなーと思ったのがそれくらいの時期で、あっという間に家にあった数冊を読み終え、それからは学校の図書館から一生懸命に借りて来て1週間に1-2冊くらいのペースで読んでいた感じです。余談ですが、息子に至ってはなぜかキャプテン翼の英語版が欲しい!と言い出して、これまたアマゾンでキャプテン翼を買って、英語版を一生懸命、寝る前に読んでました。なので我が家には日本語のキャプテン翼と英語版のキャプテン翼が両方37冊ずつあります。。。本当に偉大なキャプテン翼。。。
参考までに学校からYear4とYear5(小学校3‐4年)の時にもらった「Good bookリスト」の一部を以下に紹介します。題名と作者です
Action &Adventure
①Four Children and IT Jacqueline Wilson
②Spy Dogs Andrew Cope
③The Demon Headmaster Gillian Cross
④Stormbreaker Anthony Horowitz
Fantasy
Inkheart Cornelia Funke
Mortal Engines Philip Reeve
The Lion, the Witch and the Wardrobe C.S. Lewis
Mortal Engines Philip Reeve
Funny
The Person Controller David Baddiel
Radio Boy Chris O’Connel
The Astounding Broccoli Boy Frank Cottrell Boyce
Woof! Alan Ahlberg
以下が学校の推薦図書リストです。
以上で今回の記事を終わります。読んでいただきありがとうございます。皆さんの参考になれば嬉しいです。