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Scaredy Cat M/V

この曲の歌詞/訳はこちら↓

イアンの様々な恐怖からインスパイアされた曲。
いつも怖がっているけど好奇心旺盛。そんなMITOの中の他の性格を
表現していると話してました。
服装やモノクロでもその違いがわかります。
誰かがいる気配がして探したり聞き耳を立てたり。
”No Blueberries”とリンクしているシーンや小物があるので
それを見つけるのも面白い。
キャッチーで小躍りしてるイアンや、次々と変わるカメラワークは見ていて楽しいしMITOの登場は少ないですが、最後にしっかりと登場します。

ミュージックビデオのストーリー

ホテルの部屋で殺人事件の内容がいくつか聞こえます。
いろんな場所にいるいろんなIAN。そのうちの一人が銃を誤射。
銃声で場面が切り替わりホテルの中をけだるく進んでいきます。
どんな時もMITOはいて、ふとした瞬間に顔をだす。
ホテルの中を自由に動き回る者もいれば、拘束具で自由を奪われた者は逃げていました。捕まらないようにクローゼットに隠れたり、身を隠す部屋を移動して変えたり。
出かける準備をする時にふと見える人影。
それぞれがお互いの存在を感じているけど鉢合わす事はありません。
薬のケースを見つめるシーン。
部屋を出てエレベーターに乗り、開いた時にはMITOに変わっています。

ストーリーの解釈

冒頭に殺人事件の捜査内容がいくつか混ざって聞こえてきますが、
事件を噂話のように人が話しているようにも聞こえるし、いくつもの番組でニュースキャスターが伝えているようにも聞こえます。

〔デビルズダイナーで殺人があり、遺体は悲惨な状態で見つかった。
6年も経過している。目撃者によると容疑者は片目がないようだ。〕

これはこの曲より前に発表された”No Blueberries”の舞台、デビルズダイナーで起きた事件を言っています。
片目を失っているの容疑者はMITO。ダイナーからこのホテルに逃げてきたのでしょう。
黒いスーツ、ベージュのスーツ、拘束具とそれぞれ別に表現されているけど、彼らが鉢合わせしないのは同じ人間だからではないでしょうか。同じ人物のいろんな性格達。
弾丸が撃ち込まれてひびの入った鏡は、この曲も入っているEP
"Moodswings in This Order"のケースのデザインとリンクしていて、
ケースを開くと同じように内側に割れた鏡がある仕様になっています。
ブルーベリーの実を指で飛ばしているのも”No Blueberries”からの続きを連想させるし、拘束具でクローゼットに入ってるシーンでは、ラックに
”No Blueberries”の衣装が見えます。つまり、この部屋にMITOが逃げてきた証拠です。
ピルケースのシーンはこの曲以外でも結構あり、彼が普段から服用している薬の反映でもあり、自分では抑えきれない恐怖を落ち着かせる為に飲む薬のシーンであったりします。でもここでは飲むシーンがありません。
それはつまり、MITOが出てくる事を了解しているから。
それは次の曲へとつながるのです。
最後のシーンではエレベーターに乗り込み出かけて行くのですが、
扉が開くと"Welcome To The Show"の衣装でMITOが出て行きます。
そしてMITOを受け入れる為の"Welcome To The Show"へと続きます。


怖いけど君がそばにいてくれたら平気なのに。
この”君”は心を許した人かもしれないけど、私はMITOじゃないかと思います。
陰と陽でいうとはMITO完全に陰で、圧倒的にマイナス。敵側なんだけど、
彼によって助かっている事があるのだとすれば、彼は心強い存在です。
イアンはあらゆる困難を乗り越える為にMITOを必要と思っている。
だからこそ次につながる"Welcome To The Show"なのではないかな。

後日談ですが、撮影時にMITOが現れなくてシーンが撮れなかったと話していました。

画像はChristian Yu(@dprian) • Instagram写真と動画