メタバースを知るべき時が来た
はじめに(読み飛ばしていいです)
イノベーター理論、という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
新しいアイデアや技術、サービスが市場へどの程度普及しているかを表すマーケティング理論のことだそうです。イノベーター理論では、製品の普及の過程を、以下の5つの層に分類しているそうで。
以下、イノベーター理論についてのコピペ。wikiより。
市場への普及率、すなわち世の中の何割の人が知っていて、使っているのか、段階的に表しているらしいです。
今、メタバースはどの位置になるのでしょうか。
ぼくの観測範囲では、2022年の段階で「メタバース」という言葉の意味や概念の説明できた人は10人に1人もいなさそうです。(狭い観測範囲とか思わないでください。)
しかし、ぼくの観測に反するように、2022年後半はメタバース関連の情報がものすごく増えていると思います。それも急激に。
さらに、今まではある程度専門的な知識が必要だったメタバース関連のデバイスも、簡単に操作できるものが増えました。クッソ値段高いけど。
以上を踏まえて、ぼく個人として2023年の2月あたりで、「メタバースを使う」という観点で見るとイノベーターからアーリーアダプターに変化しはじめているのでは?と思いました。
感覚で物事を語ってはいますが、世の中に本格的に「メタバース」という言葉が広がり、使う人が増える年になりそうだなと考え、自分のアウトプットのためにもこの記事を書くに至りました。
メタバースの夜明けは、空が白んでいる程度か、あるいは、すでに水平線から太陽が出ている程度かわかりませんが、未来の自分がこのnoteを見てどう思うのか楽しみです。
とある定義の仮想空間
メタバース(metaverse)という用語は超(meta)+宇宙(universe)を組み合わせた造語です。1992年、サイバーパンクを題材にしたSF小説「スノウ・クラッシュ」に登場する架空の仮想空間サービスの名称で登場しました。(詳しくは後述)
現在、メタバースはいくつかの意味で使われている風潮があると思います。
おそらく現在のメタバースのニュアンスは『電子空間上で作成された世界』と思っています。
しかし、昨今のメディアや企業で使われているっぽい、より具体的な意味を独断と偏見であげると、
インターネット上の仮想空間
現実世界のコピー空間(模擬空間)
現実世界にデジタルデータを重ねた空間
こんなところでしょうか。
「インターネット上の仮想空間」という意味のメタバースは、映像作品でも多いので一番想像しやすいと思います。マトリックスとか、ソードアートオンラインとかですね。
「現実世界のコピー空間」は商業利用が多いと思います。物件の部屋の中を360°スキャンし、そのデータを使って物件の内覧を行えるサービスがすでに導入されています。
「現実世界にデジタルデータを重ねた空間」ではARが広く知られていると思います。例としてはPokémonGoなどです。次の技術としてMRもありますが、こちらはまだまだ一般ユーザーには関係の話なのかな、と思います。
とある定義の仮想空間では、とっつきやすく、理解しやすいであろう「インターネット上の仮想空間」に関連するメタバースの定義と歴史を振り返ります。
まずは1992年です。サイバーパンクを題材にしたSF小説「スノウ・クラッシュ」に登場する架空の仮想空間サービスの名称でメタバースという言葉は生まれたそうです。(筆者生まれてない。)
あくまで小説の中の設定であり、現実として何かあったわけではないので以上で説明オワリです。
次は、2003年に登場した「Second Life」です。
Second Life(セカンドライフ)は、3DCGで構成されたインターネット上に存在するメタバースとして認知されました。
100万以上のユーザーが押し寄せ、著名人の公演を聞き、音楽ライブに参加して、アルマーニの店で買い物をしていました。アマゾンすら拠点を置くことを考えていたそうです。ちなみに、アバターで疑似的にエロい行為に及んでいた人も多かったらしいです。エッチィなぁ。
しかし、グラフィックの不具合や接続速度の低下が発生。
当時の技術の限界があったことに加えて、2004年にFacebookという当時の最強SNSの爆誕による爆風で吹き飛んでしまいました。実は現在もサービスが続いています。
次の紹介は「Fortnite」です。Fortniteは2017年に登場したオンラインゲームです。
Fortniteはいくつかのゲームモードがありますが、そのうちの一つの「Creative(クリエイティブ)」ではオリジナルのメタバースを創り上げることができます。
また、日本ではFortniteの中で星野源がライブを開催したのもまだ記憶に新しいところです。
さらに海外に目を向けると、トラヴィス・スコットが「Fortnite」で音楽ライブを開催し1230万人が参加しています。
公式より以下の動画です。マジで見てください。ビビります。めっちゃ楽しそう。
身振り、手振り、ジャンプ、ヘドバンまでできるのもライブ感があって、メタバースにおけるライブ体験の走りとしては十分すぎませんかね…?
現実ではありえない表現が数多くあり、現時点でもメタバースの可能性を感じるライブだと思いました。(巨大なトラヴィス・スコットが光りながら踊ってる姿などメタバース感ありますね。キマってる感じがある。)
さらに最近でより身近に登場したメタバースは2020年の「あつまれ どうぶつの森」。
通称「あつ森」は先述した「Fortnite」から技術的に何か新しくなったわけではないですが、社会現象として注目すべき点があると個人的には思います。
それは、多くの企業や団体があつ森というメタバース内のコミュニティに注目して、ゲーム内の機能を使ってさまざまなマーケティング施策を行ったことです。
特に、アパレル企業が自社のロゴやデザイン、実際に存在する商品の見た目になれる”マイデザイン”をあつ森上に公開するという現象が起きました。
マイデザインとは、自分で描いたデザインやインターネット上で公開されたデザインを、洋服にしたり地面に貼り付けたりすることができるゲーム内の機能のことです。
以下、実際にあつ森にマイデザインを公開した一部の企業団体一覧。
ちなみに、ぼくはNEW ERAの帽子のマイデザイン使わせていただいてました。
ほかにも、企業が”夢番地”と呼ばれる、あつ森の中の住所のようなものを公開し、企業が作った島(仮想空間)をプレイヤーに遊んでもらう施策なども実施されました。ある種の企業のブランドテーマパークのようなもので、どの企業も工夫を凝らしています。その中でも完成度の高い企業のものは有名になっていて広告効果が出ていたと思います。
また、マイデザインを載せていたgelato pique(ジェラートピケ)は、現実世界であつ森とコラボした商品が発売されました。
ここまでがぼくが思う、過去から現在までのメタバースの系譜です。
過去の流れを汲み取っていくと、今後はゲーム関連が多くなっていきそうなことがわかります。また、商業的にも、エンターテインメント的にもコミュニティが作られるものにメタバースは相性がいいようです。
しかし、まだまだほかにも未発掘の可能性があると思うので未来が楽しみですね。
気が向いたら2022年あたりのメタバースのトレンドを書く、書くかもしれない。
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