独自研究って何? この記事ひとつで解説!
お疲れ様です。宇宙に喜び多からんと書いて宇喜多・W・要出です。ウィキペディアの専門用語って、わかりづらいですよね。独自研究とか。
独自研究。意味がぴんと来ない言葉のくせに、独自研究に陥っている記述は除去されます。はなはだしい時は記事が削除されます。意味がぴんと来ない言葉のくせに。ウィキペディアの解説ページは長いし。
そもそもこの独自研究、SNSや日常生活で誰でもやっていることなのです。
川崎DICE
川崎市川崎駅前には、川崎DICEという巨大なショッピングセンターがあります。川崎だいす、です。
どう考えても、川崎大師のもじりで川崎ダイスですよね。京急の川崎駅には大師線が乗り入れています。3駅先は川崎大師駅です。どう考えても、もじりです。
この「川崎大師のもじりで川崎ダイスだ」とウィキペディアに書きこむと、独自研究にあたります。出典がないからです。公式にはダイスの由来は、なんか、その、「多面的な面白さ」「予測不能なワクワク感」とかだそうです。へー。川崎大師のもじりだ、という説は、ちゃんとした出典があるなら書けます。ないなら書けません。
もう一つ。先ほど私は川崎DICEのことを巨大なショッピングセンターと書きました。この「巨大な」の部分も独自研究です。ウィキペディアに書かないでね。床面積がどれくらいだとか、売上額がいくらだとか、そういう事実を書いて巨大であると示すのです。
山形県郷土館 "文翔館"
では、なんでまたこんなめんどくさいルールがあるのでしょうか。
上の写真は山形市にある文翔館という建物です。国の重要文化財で、上の写真はかつて山形県県会議事堂でした。
画像手前は噴水です。中に、特徴的な三角が三つありますね。山形県の三つの三角と聞いて、ピンとくる人がいるのではないでしょうか。山形県の県旗および県章がまさに三角三つなのです。
で、ウィキペディアの画像のキャプションに「県章をかたどった……」と書くと、独自研究に該当します。何で書いてはいけないのでしょう。SNSや日常会話では「これ県章だよね」とか言ってもいいのに。
SNS&日常会話と、ウィキペディアは何が違うのか。それは誰が言ったのかすぐわかるか、わからないかの違いです。
SNSなら何年も前の記事・コメントに「根拠はありますか!?」とメンションを飛ばすことができます。日常会話ならいうまでもありません。
ウィキペディアでは、特定の記述が、いったい誰によって書かれたのかすぐ調べるのは非常に手間がかかります。よしんば分かったとしても、書いたのがIPユーザーだったら連絡の取りようがほぼありません。たまさかログインユーザーだとしても、ウィキメールを受け付けているでしょうか?何年も前に書かれた記述だったら、もう書いた人はウィキペディアを引退しているかもしれません。
そんな人が書いた内容は、信用できませんよねぇ。
多分、川崎DICEは川崎大師のもじりでしょうし、文翔館の前のあの三角は山形県の県章なのでしょう。ただ、その根拠が「私がそう思うから!」だけでは書いてはいけないのです。
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