見出し画像

海外旅行で体感したキャッシュレス革命―日本が取りこぼしている未来

先日のシンガポールとマレーシアに滞在した際、キャッシュレス決済の浸透ぶりに正直驚かされた。スマートフォンだけで買い物ができるのはもちろん、タクシー移動や地下鉄、バスの乗車までもがほとんどアプリやクレジットカードで完結できる。

財布を持ち歩く必要がなく、スリなどの盗難リスクも減らせるのは大きなメリットである。一方、タイではまだ現金払いが主流の店舗が多く、キャッシュレス社会への移行が遅れている印象を受けた。

中でもシンガポールはクレジットカードの利用率が90%以上といわれ、日本よりも遥かに高い。そのため、ほとんどの店やレストラン、カフェでカード決済ができ、現金をほぼ持ち歩かずに済む。さらにモバイル決済も普及しており、スマートフォンさえあれば滞在中の支払いのほとんどをストレスフリーで終えられる。

実際に地下鉄やバスの乗車もスマホとクレジットカードがあれば十分で、チケットを買う手間や交通系ICカードを持ち歩く必要がないのは非常に快適だった。Grabのような配車アプリもクレジットカードを登録しておけば、支払いのやり取り自体が発生しないため移動がさらに効率化される。

翻って日本のキャッシュレス比率はまだ40%程度にとどまっている。そのため、多くの店舗では現金決済を前提としており、中小規模の店ではクレジットカードやQRコード決済の導入が遅れている現状がある。大手チェーン店はキャッシュレス決済に対応しているが、訪日外国人観光客にとっては、特に地方の個人経営の店舗などで「現金しか使えない」という状況に多々遭遇するだろう。海外では当たり前のキャッシュレス決済ができないとなると、旅行者が不便を感じるのは当然である。

「自分たちが慣れていないから導入しない」というのは単なる言い訳にすぎない。客の立場からより快適なサービスを追求するなら、キャッシュレス決済への対応は当たり前といえる。特に若い世代や海外からの顧客を取り込むうえで、キャッシュレス対応はもはや「やるか、やらないか」ではなく「できていて当然」という時代になりつつある。日本の企業が取りこぼしている可能性は想像以上に大きい。

海外のキャッシュレス社会に触れて実感したのは、便利さに慣れるとそれが当たり前になり、少しの手間や不便が大きく感じられるということだ。日本のキャッシュレス化が遅れているという現実は、国内にいるだけではあまり意識しにくい。

しかし、一歩外に出ればその差は歴然であり、時代から取り残されつつあるようにも思える。世界ではすでに「キャッシュレス革命」が進行している。日本がこれを見過ごすのはあまりにも惜しいことである。今後の日本社会がさらなる発展を遂げるためにも、キャッシュレス決済の導入を一刻も早く進める必要がある。

浮島 達雄

YouTubeチャンネル始めました。
【社長のためのマネー講座】
経営財務について初心者からでもわかる内容を
お伝えしていますのでぜひともご確認ください。
https://www.youtube.com/watch?v=ZD6-Y1-IOj8&t=126s

【facebook】
https://www.facebook.com/tatsuo.ukishima

【Instagram】
https://www.instagram.com/ukishima1202/

【グロウアップパートナーズ公式サイト】
私の会社のサービス等についてご紹介しています。
ぜひともご覧ください。
https://growup-partners.jp/

【記帳代行サービスGUP】
個人事業主から中小企業までの記帳代行を支援しています。
https://gup-kichodaikou.jp/

【2024年度 SMBグロース企業賞受賞】
2024年度 SMBグロース企業賞の財務コンサルティング部門で受賞されました。
https://smbgrowthcompany.com/2024/growup-partners


いいなと思ったら応援しよう!