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本質に立ち返るマーケティングーー誰に何を届けるかが成功の鍵

書籍:マーケティングを学んだけれど、どう使えばいいかわからない人へ

書籍『マーケティングを学んだけれど、どう使えばいいかわからない人へ』を読んだが、そこに書かれている内容はマーケティングというよりも、むしろ経営にとって非常に重要な示唆を含んでいると思う。

企業が成長し続けるために、いかに価値を生み出し、提供するか。その根本にある視点を改めて考えさせられる一冊である。

巷にあふれるマーケティングの書籍の多くは、テクニックやフレームワークといった「HOW」の部分に焦点を当てている。しかし、本来マーケティングで大切なのは「どんなお客さま(WHO)に、どんなプロダクト(WHAT)を届けるのか」という視点である。

そのうえで、「価値」をどう創造し、どのように届けるか(HOW)が続いてくる。ここを取り違えれば、どれだけ先端的な手法を導入しても成果は得られないだろう。

実際、マーケティング領域におけるテクノロジーツールは2011年に約150種類だったものが、2022年には9900種類にまで増えたと言われている。

これは企業がマーケティングに力を入れ始めた証左でもあるが、同時に「ツールを導入すれば勝てる」かのような錯覚を生み出している面もある。どれほど優秀なシステムを導入しようと、誰に何を提供するのかが明確でなければ絵に描いた餅になってしまうのだ。

マーケティングの最終的な目的は、プロダクトの価値を生み出し続け、強化し続けることにある。ターゲットとなる顧客が明確であり、かつ簡単には代替されない独自の便益を提供できているか。

その便益を通じて自社の強みや価値をどのように発揮し続けるのか。これらを常に自問し、実行し続けることがマーケティングの本質である。

時代が変われば、顧客の要望や市場環境も移り変わる。

企業が効果的なマーケティングを行うためには、その変化に対応したプロダクトを模索し続ける姿勢が不可欠である。最新技術の導入やデータ分析など、いかにも「現代的」な取り組みばかりに目を向けがちだが、顧客が本当に求めるものは常に移り変わるため、地道なリサーチや検証を繰り返す泥臭い努力を怠ってはならない。

マーケティングというと華やかな印象が先行するかもしれないが、実際は泥臭い試行錯誤の連続である。誰に向けてどんな価値を提供するのかをあくなきまでに追求する姿勢こそが、マーケティングにおいて最も重要な要素であるといえる。

さらに、価値を提供する相手は必ずしも社外の顧客だけとは限らない。社内の同僚や別の部署に対して価値を提供することも立派なマーケティングである。誰かにとっての便益を作り出すという行為そのものが、人間が自らの存在意義を確認する営みでもある。したがって、対外的なマーケティングに限らず、自分の周囲にいる人々が必要としているもの、求めているものは何かを考え続け、それに応えていく姿勢が大切なのだろう。

浮島達雄

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