【悲報】盗撮魔のジョン、全ロスト

「このままクモたちと平和な家庭を築けると信じていたのに・・・」

先刻、友好モブとなったかに見えたクモさんたち。

そのまま部屋へと侵入するも、全く襲い掛かるそぶりを見せない蜘蛛さんに、

ジョン氏は、「感動した。更生したのだと思った。これから一緒に暮らしていけると思った。」と、その時の心中を明かした。

しかし、それからたった十数秒後、事件は起こったのだった。

氏の周りを取り囲んだ十匹余りの蜘蛛たちが、一斉に襲い掛かったのだ。

そう、友好的になったかに見えたその一連の振る舞いは、彼らによる巧みな「罠」だったのだ。

彼らは、一匹ずつジョン氏と対するようでは勝ち目がないことを学んだ。

害がないように振る舞い油断させ、チェストを餌に狭い空間に引き入れたジョン氏を大勢で取り囲んでから殺害する。

完璧としか言いようのない作戦だ。

計画は成功。ジョン氏は遠い洞窟に戻れず全ロストしてしまった。

しかし、これを実行するにあたって、蜘蛛さん側も相当の覚悟であったことは確かだ。

なぜなら、今まで敵対モブとしてジョン氏と相対してきた蜘蛛さん達が、

一時的にでも友好的であるという信頼を得ることは、容易ではないからだ。

現にジョン氏は、蜘蛛を発見した時、敵対と決め打って1,2匹殺している。

あんなにも知的な作戦を立てられる蜘蛛たちが、そのことを予想できないはずがない。

故に気づいていたはずだ。自分たちもいくらかの犠牲を払わねばならないことに。

もっとも、それに気づいていたのは、前線に立たつことのない司令塔だけなのかもしれないが。

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