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ポケカ有料記事の適正価格は【 40円 】...その理由は?

▼はじめに

お久しぶりです、うきにんです。
今回は久しぶりの記事なので、ちょっと派手めなタイトルにしてみました。

ポケカnote有料記事、盛り上がってますよね。
内容もさまざま、お値段もいろいろですが、
下は100円から、上は1,500円近いものまであり、
この値段なら買ってもいいかな?という基準も、おそらく人それぞれです。
気になったので、先日、Twitterでこんなアンケートを行いました。

ちょっとだけ凝った条件設定ですが、
ここでいう、WCS Day2クラスのプレイヤーが、大会前にメタ考察とデッキレシピを書く、というのは、
実のところ、
いわゆる海外サイト、Six Prizes60cards等での有名なライターの記事を念頭に置いた設問です(そして、そのような記事は実際にたくさんあります)。
その条件で、国内版ならどうなるか、というのが、今回のアンケートのねらいでした。

結果は上掲のとおり。
30%の人が、有料ならば読まないと答えた一方で、
70%の人が、お金を払ってでも読みたい、と答えています。
そして驚くことに、40%を超える人が、1,500円、もしくはそれ以上の額でも出せる、と答えているのです。

回答者数は428人。ポケカnote記事の読者数を鑑みれば、ある程度信頼に足る数字でしょう。
とすると、ざっくりと計算するだけで、428*40%≒170人を超える人が「1,500円は出せる」と答えているのです。

ならば。
国内で、上記条件で記事を書き、170人の人が1500円を払ったとすると、
その時の売上はなんと255,000円。若いサラリーマンの月収ぐらいになってしまいます。
なんじゃそりゃ、働くのもバカらしい……となる前に、
ポケカ記事の価格っていくらが妥当なの?
ということで、ちょっと考えてみました。

▼ポケカnote記事、適正価格は?

ポケカ記事の妥当な価格について、2通りの考え方ができると思います。

①報酬を基準にする。
平均的なポケカ記事の報酬相場と、記事あたりの平均購入数から、1購入あたりの報酬=販売額を算出する方法。
報酬相場/購入数=1購入あたりの販売(報酬)額
※noteは手数料が10数%なので、購入額はほぼ執筆者の手取り報酬として考慮できる。

②記事の市場価格を基準にする。
平均的なポケカ記事の市場価格をそのまま当てはめる。

でも国内ポケカnote記事は新興コンテンツ、言い換えれば新興市場。
ここでは参考にできそうな相場を、有料記事の先輩格、海外サイト陣に求めてみました。
■条件設定
①-1:平均的なポケカ記事の報酬相場⇒Six Prizesおよび60cardsの記事あたりの報酬。
①-2:平均購入数⇒国内ポケカnote記事ベース(200~400人程度)。
②-1:ポケカ記事の市場価格⇒Six Prizesおよび60cardsの購読料。

というわけで計算してみました。

結論です。
1,500円は高すぎる。もっと言えば、500円だって300円だって高い。
考えてもみてください。1記事が500円だとして、それを300人が購入した瞬間に記事売上=報酬は15万円です。ともすれば一か月の労働対価にさえ相当しそうなその価値が、ひとつのポケカ記事にあるのかどうか。
ない、と僕は思います。
ポケカnote記事の妥当な価格は、40円~150円の間です。たとえどんな有名プレイヤーであっても。
上記の通り、市場価格から/報酬相場から見て、500円は、15万円は、それぞれ額が大きすぎます。桁違いに。

▼付加価値のつく瞬間。記事はいつ売れるのか?

こんな反論が思い浮かびます。
「でも、いくら払いたいかなんて、結局は人の感覚とか状況次第じゃないの?」
その通りです。
<s>まあそんな奴のためにnoteにはサポート(投げ銭)機能があるのですが、そんなこと言う奴に限って使いやしない。</s>

ともかく。
“市場価格=その他大勢”にはない価値のことを付加価値と人は呼び、
そこに対してなら、感覚や状況諸々次第で、人は多くのお金を払います。

上の反論をポジティブ書き換えましょう。
どうやったら、より高い売値をポケカ記事につけられるのか。
ポケカ記事に、どうやったら付加価値をつけられるのか。

ふたつデータを見てみましょう。

2018年8月の世界大会(WCS)前から、
2018年9月のRegionlals Philadelphiaまでの各期間における、
①Six Prizes(有料/無料)および60cardsの記事投稿数
②Six Prizes有料記事の平均閲覧数(2019.2.5まで)

①のデータから、
明確に、大会前になると記事投稿が増えることがわかります。
大会前こそ記事需要が一番高くなることを踏まえた上で、記事がアップされています。
②のデータからは、
同じ大会前でも、実は直前よりも、10日~2週間くらい前が一番記事の閲覧数が多いことがわかります。
プレイヤーがデッキ調整に一番困っている時期と、なんとなく重なっている気がしますね。
WCS直後も閲覧数が伸びているように見えるのですが、
その期間の記事内訳を見ると、新環境=9月のRegionals向け記事が多く、そちらの調整のために記事が読まれている、という様子がうかがえます。
(ちなみに9/15-16のRegionalsの翌週の平均閲覧数は約900。大会直後に伸びるわけではないようです)

結論。ポケカ記事は、大会前が一番読まれる。

国内記事は、まだまだ大会後のレポート(=使ったデッキ)が多いのですが、
重要な大会前に記事を出せば、アクセスは間違いなく伸びます。
また需要も高いため、相場以上の価格をつけることが可能です。

冒頭のアンケートは、まさにこの瞬間・この条件を念頭に置いて設定しました。
ポケカnote記事の適正価格は150円まで。
さて、大会前に有名プレイヤーの記事が登場したら、あなたはいくらまで払いますか?

▼付加価値の別の形。サポートとしてのポケカ記事。

ポケカnote記事についての言及の中で、いくつかおもしろい文章に出会いました。
売る側の、
「この記事の売上はチーム活動費に充てます」
であるとか、
買う側の、
「この記事自体は高いけど、チーム調整期間への対価としてみれば高くない」
とか。

個人的には、その売上がチームの焼肉パーティに消えていようが恋人へのプレゼント費用に消えていようがこちらとしては判断つかないので、
このチーム活動や調整に対する報酬、という考え方には賛同できないのですが、
具体的な目的のために金銭的支援を必要とするなら、それは価格設定の正当な理由になると思います。
いわゆるクラウドファンディング的な要素を絡める、ともいえます。

たとえば。
全国大会で上位入賞し、WCS Day1の権利を獲得したプレイヤーがいたとします。
でもそのプレイヤーには、WCSへの渡航費用がない。

そのプレイヤーが、渡航費用を集める目的で、大会レポートや使ったデッキ、WCSまでの調整を記事化して売りに出せば、
内容や趣旨がしっかりしていれば、それが500円でも1,000円でも僕は買うと思います。
それもひとつの価格設定の方法でしょう。

▼おわりに

ここに結論はないので、読み飛ばしてもらってかまいません。

そもそもこの記事を書いた理由は、
いくら実績あるプレイヤーやデッキであっても、記事に1,000円も1,500円も値段がついているのは異常という個人的な考えからです。
現状では、明らかに値段だけが吊り上っていて、時には読者を見下した、悪意のある値段設定が存在するようにも感じられます(そんな悪意はないと信じたいのですが)。

当たり前ですが、価値があるから値段が上がるのであって、値段が高いから価値があるわけではありません。
個人的に嫌なのは、現状のせいで、無料記事や、低価格の記事の意義が、不当に低く見られてしまうことです。

他人が記事にいくら払おうと、それを止めることは誰にもできません。
でも、いくら払おうと、本来なら妥当な価格はこのくらいだろう、と心に留めておくだけで、少しだけ、意識が変わるかもしれません。

次回はもうちょっと明るい記事を書きます! よかったら投げ銭サポートしてね!!!(本当の結論)

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