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梅花絶句

 明後日から、もう2月。まだ寒さは続くけど、立春を過ぎたら梅の便りが聞こえてきそうである。
 なので、今回は『漢詩をよむ 冬の詩一〇〇選』から、南宋の陸游の「梅花絶句」(六首のうちの其の三)を。

梅の小枝に鶯…ではなくメジロが😁

   梅花絶句

 聞くところによれば、梅の花が夜明けの風に吹かれて咲きそめ、
 降り積もった雪❄️のように、四方の山々いっぱいに広がっているとのこと。
 いったいどんな方術を使えば、この身を何千何億にもして、
 一本の梅の木の前に、ひとりずつ私がいるようにできるのだろう。

 陸游には「梅花絶句」と題する連作が五組あるが、この詩は、1202年の正月の作だそうだ。放翁は、陸游の号だとか。
 その身を千億にもして…という発想は、中唐の柳宗元の「若為(いかで)か身を千億に化し得て/散じて峰頭に上りて故郷を望まん」という句にヒントを得ているそうな。

 柳宗元の詩は、とがった山を己の腸を割く剣の切っ先に見たてて、自分の体を切り刻むように分身をつくる😱という、きわめて悲痛な表現だろうだが(何があったんだか😱)、陸游は、洒脱な性格から、それを花見する風流な姿に変えたとある。

 その方がいいよね😅。

            🐻

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