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寒汀

 寒々とした、平らな水ぎわ。
 「寒」の字は、貴族社会のなかで疎外された低い家柄である「寒門」、その人をさす「寒士」のひびきをひきずっている。
 杜牧は、長安の由緒ある官僚家庭に生まれたそうだが、湖北省の片田舎の役人に出された時は、耐え難い郷愁を感じたようで…😅。

唐代の一里で検索したらそうなる

 斉安の城楼に題(かきしる)す

 うおおっと鳴る、大江(かわ)べりの高殿の角笛。
 かすかな冬の日ざしがちかちかと、凍える水ぎわに落ちてゆく。
 欄干から乗りだすように懸命に望みみたとて仕方のないこと。
 ふるさとは、ここから七十五次の宿場の先。

 マブダチ君が計算したように、十里(5598m)×75宿場=419850m、約420km!

 任地に着いたとたん、もうホームシックな杜牧さん😁。ちょっと呆れたマブダチ君だった😄。

『中国文学歳時記 冬』から。

           🐻

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