『論語』は必読書
『世説新語』簡傲篇に、こんな話があった。
東晋の政治家、書家であった王羲之の息子・王子猷(おうしゆう)が、桓温(東晋時代の武将)の弟、桓冲(かんちゅう)の参軍(役所の属官、騎兵参軍は馬🐎をつかさどる)になった時の事らしい。
2コマ目の「馬を問わず」は、『論語』郷党篇にある章。以前、「厩火事」の記事で紹介した章である。
3コマの「未知生 焉知死」は、先進篇の、「季路、鬼神に事(つか)うるを問う。子言われて、未だ人に事うる能(あた)わず、焉(いず)んぞ能(よ)く鬼に事えん。曰く、敢えて死を問う。(子)曰く、未だ生を知らず、焉んぞ死を知らん。」からきている。
季路(子路)が孔子に「先祖の霊にどう仕えたらいいか」と聞いたら、孔子が「生きている人に仕えることも出来ないに、どうして亡き人の霊に仕えられるか」と言った。子路が更に、「死とは何か」と尋ねると、「生についてまだ分かってないのに、どうして死のことが分かるか」と答えた。 という章からきている。
王子猷は、こういうキャラなのか?
部下(だと思う)がこんなボケをかましたら、(いくら『論語』に関係する答えでも)上司に怒られそうだが…大丈夫なんだろうか?
現在に伝わる形の『論語』が出来たのが、前漢の時代らしいが、その後は二千年以上士大夫階級の必須教養だったとおぼしい。
しかし、武官の桓冲にそのネタ?!が通用したかな?ちょっと怪しい😁。
🐻