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Photo by 3syuume

まだMLボットで消耗してるの？

UKI

どうも、最近ボット収益がミジンコのUKIです。

ボット始めた方でとりあえず筆者をフォロー頂いた方もいらっしゃると思いますが、「コイツ全然稼いでねえじゃん」と思っていることでしょう。
そこで今回は筆者が最近どのようなことをしているか、紹介してみたいと思います。

MLボットの今

最近はとんとMLボットというワードを聞かなくなってきました（少なくとも筆者のTLにはMLボットで爆益という話は流れてきません）。
これには2つ理由があると考えていて、1つはMLボットの予測力云々よりも市況が冷え込んできてこれまでのような利益が出なくなったため、もう1つはBybitのfee変更によってメイカーfee狙いのMLボット勢が撤退したためだと考えています。

ボットで重要なことは、どんな戦略を稼働するかということよりも、いつ稼働させておくか、ということかもしれません。開発した戦略のリリース時期が市況とマッチするか、これはボッターの持つ勘所以上に運にも左右されるものだと思います。

ファイナンスMLってどうなの？

※ここから先は、仮想通貨のMLボットに限定した話ではなく、日本株のトレーディングシステムやNumeraiなども含めた話となります。

筆者の経験に基づく話になってしまいますが、これまでのファイナンスMLはドメイン知識に基づく特徴量の設計と選定が最重要であり、簡素なモデリングの後にポートフォリオをどう組むか（もしくは執行方法をどうするか）といった問題であった気がします。

重要なのはリターンの予測力ではなく、ロバストで根拠のあるファクターを選別できていること、それらのファクターに生じる局所的なドローダウンをしっかりとケアできていること（エクスポージャーが分散されていること）、執行コストが抑制できていること、だと思います。

実のところ長期間継続して運用できている戦略は、バックテストで輝かしい成績を残すようなものではなく、泥臭いけれども放置しておくと確実にHWMを更新するようなものが主流であると考えます。

これからのファイナンスML

しかし、最近筆者の中でファイナンスMLに対する考え方が変わってきています。前述したように、これまでのファイナンスMLはドメイン知識とファイナンスモデリング特有の勘所がモノを言ったように思います。しかしこれからはマシンパワーとそれを使いこなすスキルの時代になるのではないか。そう思うようになってきたのです。

最近、Kaggleでも次から次にファイナンスコンペが開催されるようになってきました。この影響かどうか分かりませんが、Kagglerの方々がボットやNumeraiへ参入するという話もちらほら見かけます。
これらの方々が目覚ましいパフォーマンスを出す未来がすぐに来るでしょう。直近ではKaggle GrandmasterのsmlyさんがNumerai Signalsで1位を獲得されていました。


マシンパワーを求めて

いろいろと考えた結果、筆者はこれまでの経験と勘所に頼ったファイナンスMLのスタイルを捨てることに決めたのです。そして可能な限り大きな容量のデータを入力とし、マシン自体に特徴量設計させるやり方にシフトしつつあります。

ここで問題となったのが、今の筆者のマシンスペックです。メモリ32G、コア12、SSD容量1Tですがこれでは全く足りません。
Colab Pro+も契約しましたが、CPU使用時はハイメモリ設定でメモリ51G、GPU使用時はメモリがたった16Gしかありません。とうとう筆者も下記のようなメモリ欠乏症の仲間入りをしてしまいました。

3月から4月はColab Pro+にて特徴量生成はCPU、モデリングはGPUを使ってぶん回していました。メモリ不足のためサンプルを間引くことでかろうじて計算を回していましたが、5月はもうGCPに移行します。

GCPで本気で計算をぶん回すと月に数百万掛かります。できる限り早くその水準まで到達したいと考えています。GPUを燃やした時間が収益と結びつく世界ですね。この先はこういう戦いになるのだと思ってます。

※henryさんはボッターではなく競馬AI開発者です。

まとめ

そう、結局何が言いたかったかというと、今まさに筆者はMLボット（ファイナンスML）で消耗している真っ最中なのでした。
相方のHohetoはDEXを攻めており、筆者とは別の道を歩いています。このように分担できることは協業のとても良いところだと思います。

界隈には多様なスタイルが存在します。CEX・DEXボットだけではなく、IEO/IDO拾い、ファーミング、ウォーキング（笑）など、見渡してみると様々ですね。難しいことに手を出すのではなくブルーオーシャンを渡り歩くことも大切だと思います。

筆者の仮想通貨月次報告はこれらの筆者の取り組みが儲かるようになるまで続けます。コソっと報告が止まったら、そのときは上手くいったんだなと察してください。
それではまた来月の月次報告で会いましょう！