「窮鼠はチーズの夢を見る」

 本日昼の回で鑑賞してきた。普段からBL作品には触れてはいたが、ナマモノは正直初めてだった。年齢制限はR15+である。でも観てて、「え、これは本当にR15+なのか? R18ではなくて?」と思ってしまうくらいの濡れ場だった。もちろん年齢制限はクリアしているから観ることは普通にできるのだが、目のやり場に困ってしまった。ひえ~~~~!の連続。ただ、この作品を通して学んだこと、思ったことはいくつかある。取り敢えず、それも最後に話そうとは思うけれどまずは自分用に感想をまとめておく。

 注意! 以下、ネタバレ含みます

ドキドキしちゃう濡れ場

 大倉くん演じる大伴先輩は結婚はしているものの、別な女性と関係を持っていた。その女性の家に行って会う関係、そして身体を重ねる。んー、所謂不倫ってやつなのかな。まず最初の濡れ場はその女性とだった。だいぶ序盤から激しくて今後の展開にふと不安がよぎってしまった。「どういう気持ちで観たらいいんだろう??!」って困っちゃったくらい。でもすごくドキドキした。うん、男女の濡れ場は他の作品でも観たことはあるからね。それなりに慣れてはいる。

 他の場面で言うと、大伴先輩(大倉くん)と今ヶ瀬(成田凌くん)。不倫してることを言わないで~って流れになってキスする関係から始まり、今ヶ瀬が大伴先輩にフェラをするっていうシーン。正直、キスシーンでさえもドキドキなのにこのシーンはそれを超えてきた。思わずうつむいてしまった。大伴先輩と今ヶ瀬の濡れ場で印象的なシーンは、初めてちゃんと身体を重ねるところかな。ローションで慣らして……などなど。見ちゃいけないところを見ている気分になった。初めてのシーンもそうだけど、二回目の濡れ場もよかった。本当に二人が幸せそうで。幸せが一番!!

 兎に角、濡れ場で言えることは音がリアルってこと。「どうやったらそういう音を作れるの?」と思わず聞きたくなってしまうほどすごかった。映画館だから尚更。だからドキドキ感が増すのかな。

長年積もり積もった片想い

 初めて今ヶ瀬が大伴先輩に出会ったときからずっと好きってある意味すごくない?? そんなに想っていられるのって奇跡に近い気がする。人間だれしも気持ちは変わりやすい。にもかかわらず、ずっと好きでいられるって本当にすごいし尊敬しちゃう。キュンとしちゃうポイント。

 だからこそ、今ヶ瀬の思いがどうか実って欲しいと思いながら、拳を握りながら見入ってしまう。

個人的に好きな描写ベスト3

 3つに絞ることはできないけれど取り敢えずって感じで。あとで追加する予定もあるかもしれないし、ないかもしれない。

 まず一つ目! 耳かきのシーン。今ヶ瀬が「耳かきしてください」ってお願いするんだけど断られて、「じゃあしますか?」ってなって大伴先輩の耳かきをする場面。成田くんに膝枕されながら耳かきされてる大倉くんの画ってすごいな???って興奮してしまった。

 次に二つ目! 二人並んでテレビを観ているときに、今ヶ瀬がお菓子を食べていて、それを隣にいる大伴先輩の口に(テレビを観ながら)運んで、大伴先輩は(テレビを観ながら)今ヶ瀬の髪を撫でるシーン。あそこ、めちゃくちゃキュンとした。これぞBL作品!って思ってしまった。原作読みたい。

 最後、三つ目! 今ヶ瀬がベッド横にあるすこし高めの椅子に体育すわりをしているシーン。正直この場面は劇中何回かあります。でもそのシーンのたび、この仕草(座り方)好きだなあとつくづく感じました。エモい。細かい場面かも知れないけど、この椅子のシーン結構お気に入り。

作品を通して

 「窮鼠はチーズの夢を見る」を通して学んだこと、思ったことは大きく3つ。もちろん他にも挙げればキリがないかもね。

 一つ目、恋愛に性別は関係ないということ。この作品では男性同士の恋愛が描かれているけれど、もっと現実世界も寛容になっていいんじゃないかなと個人的には感じた。好きになった人が異性であろうと同性であろうと、好きであることには変わりないのだから。わたしはずっと、そういう世界になってほしい、そういう世界にしたいと思っている。

 二つ目、忘れられない恋愛があるということ。一度離れている今ヶ瀬も結局は再び戻って来る。一度突き放した大伴も、今ヶ瀬に戻ってきてほしいと願う。それはきっと、お互いがお互いを”忘れられないから”なんじゃないかなあと感じる。そういう恋愛って素敵だね。でもどこかちょっと苦しそう。

 三つ目、どんな人でももっと受け入れられるべきということ。一つ目に挙げたことと似通っちゃうんだけど、同性愛者の人は珍しいわけでもなく、変だというわけでもない。わたしの話をするならば、わたしは両性愛者だと自分では思っています。男性も好きになるし、女性も好きになる。たまたま好きになった人が異性だった、同性だったってだけで。劇中、大伴と今ヶ瀬の昔の友人(女性)が出てきて修羅場になるシーンがあるんだけど、酔った大伴を家に送っていくとガチャリと扉を開けたのは今ヶ瀬で、その女性はすごく呆気に取られていた。噓でしょ? みたいに感じたのかな、多分。そんな感じに見えた。でも、わたしとしては同性を好きであっても異性を好きであっても、どちらも好きであっても、恋愛は自由だと考えている。だからもっと、どんな人も生きやすく、過ごしやすい世界になってほしい、世界にしたいと心から願っています。



 取り急ぎ感想を、ということで書きまとめました。今日観たばかりだからもちろん鮮明に覚えているけれど。時間が経つにつれて忘れていってしまうかも知れないから。今の、この、感じたままの素直な感想を。

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