妊娠時一過性甲状腺機能亢進症になった話 | 私の妊娠〜出産①
2022年に息子を妊娠・出産しました。
この記事では、
私の妊娠〜出産の経験を書いてみます。
妊娠中は色々ありました。
↓
・妊娠時一過性甲状腺機能亢進症
・低置胎盤
・妊娠糖尿病
・帝王切開
幸い、出産以外で入院することはなく、息子も無事に生まれてくれて、すくすくと元気に成長しています。
妊娠中は様々な不安が浮かんできては、その都度検索する日々。専門家の記事だけでなく、経験談に励まされることも多かったです。
当時、妊娠時一過性甲状腺機能亢進症に関しては、検索しても経験談に辿り着けなくて、つらかった記憶があります。
そうしたことから私の経験も、どなたかの役に立ったらいいなぁと思い、書き残すことにしました。
今回は、妊娠時一過性甲状腺機能亢進症が判明するまでの記録です。
妊娠時一過性甲状腺機能亢進症とは
妊娠がきっかけで、このような病気になるとは
正直、知りませんでした。
妊娠時一過性甲状腺機能亢進症とは、どういった病気なのか?
医療職でない一般人の私からみて説明文がわかりやすいなぁと感じたHPより、引用させていただきます。
妊娠時一過性甲状腺機能亢進症とは
原因と経過
▼妊娠時一過性甲状腺機能亢進症(横浜甲状腺クリニック)
甲状腺機能亢進症の症状
▼甲状腺機能亢進症(かさい内科クリニック)
▼甲状腺機能亢進症(奈良甲状腺クリニック)
▼甲状腺機能亢進症(一般社団法人 内分泌学会)
私の症状経過まとめ
私の症状の経過は、ざっくりとこんな感じです。
8〜13w:たぶんピーク。つらすぎた。
18w〜:だいぶ落ち着いてきた。
24w〜:低下しすぎて、チラーヂンS内服開始。
2024年2月現在:
産後1年半近く経過していますが、未だに低下したままなので、チラーヂンSにお世話になっています。
今は3ヶ月毎に通院し、血液検査で経過観察しながらお薬を処方してもらっています。
日常生活での困り事は特に感じていないです。
レポ:妊娠時一過性甲状腺機能亢進症が判明するまで
ここからは私の症状についての詳細を。
当時、ほぼリアルタイムでトツキトオカに記録していた日記から要約しています。
▼ちなみにトツキトオカは、こちら。
おすすめの妊娠生活記録アプリです。
以下、苦しみの記録になります…。
『つわり』なのか『甲状腺機能亢進症の症状』なのか、ハッキリとはわからないので、この期間の不調を全て書いています。
妊娠発覚〔4w〜〕
4w〜
生理予定日頃から、普段の生理前の症状をより強くしたようなつらい体調不良に。
全身の倦怠感や、涙が出るほどの頭痛。
気持ち悪くて水すら飲めない。
体調不良に加え、基礎体温が下がらないことから、妊娠かも?と思いはじめた。
5w〜
産院にて着床確認。
つわり〔6w〜〕
6w〜
食べづわりが始まった。
1時間おきに何か食べないと気持ち悪い
↓
常に何か食べていないと気持ち悪い
↓
食べても気持ち悪い
という状態にまで、あっという間に悪化した。
なんでも食べられるわけではなく、食べられるもの・食べられないものがコロコロと変わってしまうため、食べ物の確保もひと苦労だった。
お気に入りだったペペロンチーノは味を感じなくなり、まるでゴムを食べているかのような感覚で悲しかった。
今までは気付きもしなかった部屋に漂う炊けたご飯の匂いや、風呂上がりの夫から漂うボディソープの匂いでも気持ち悪くなっていた。
7w〜
つわりがどんどん悪化し、症状が増えた。
・喉つわり?(息苦しさ・喉の圧迫感)
・妊娠性鼻炎?(くしゃみ・鼻水・鼻詰まり・後鼻漏)
夜が特に症状がひどく、苦しくてなかなか眠れない日が続いた。
・体のひどい倦怠感
特に、お風呂に入ることがしんどかった。
体がだるくてたまらない。
・匂いつわりの悪化
無香料の洗剤を使っているにも関わらず、洗濯物の匂いでも気持ち悪くなっていた。
8w〜
つわりが悪化。スマホ酔いも始まった。
少しでも画面を見ると目が回るような気持ち悪さがあった。
この時点では幸い、吐いてはいなかった。
あらゆる症状がつらく、できる限り昼寝もして少しでも起きている時間を減らし、なんとかやり過ごしていた。
違和感を感じ始める〔9w〜〕
9w〜
体調がまた変化してきた。
つわりの気持ち悪さが少し落ち着き、食欲が爆増。
1日4食程度がっつり食べているのに、あまり体重は増えなかったため、不思議に思っていた。
とはいえ、食べづわり自体は続いていて、寝る直前にも何か食べないと気持ち悪くて眠れない。
お風呂だけでなく、歯磨きも難しくなった。
歯を磨くための動作すらしんどく、歯磨き中の口内も気持ち悪かった。
夜になると喉つわりが悪化して非常に苦しい。
苦しすぎてメンタルもつらくて泣く日々が続いた。
母子手帳をもらうために久々に外出した際には、どうにもスタスタと普通に歩くことができず、夫に掴まりながらゆっくりと歩いた。
ゆっくり歩かないと息切れしてしまう状態だった。
10w〜
体調が更に悪化。
相変わらず続いていた後鼻漏が悪化。(痰つわり?鼻水つわり?)
この影響なのか、数分程度の間隔で頻繁に嘔吐くようになった。胃からの気持ち悪さとは違う変な感覚だった。
たまに吐くようにもなった。
メンタル面も不安定で、ひどいときにはお掃除ロボットにも怒り散らしていた…(うるさくて…)
11w〜
体調が更に悪化。動悸と頻脈を感じ始めた。
初めはお風呂上がりに動悸がして、心拍も早いように感じていた。
その状態がしばらく続くようになり、つらすぎて着替えもできずに座り込んでしまうようになった。
日に日に動悸を感じる場面が増え、家事のために少し立っているだけでも動悸がした。
洗濯物を干す際には動悸や強烈な疲労感を感じて立っていられず、座り込んで休憩しなければならなかった。
Apple Watchで心拍数を測ると120を超えることがしばしばあった。
さすがに何かおかしいのでは…と思い始め、Apple Watchでこまめに確認・記録するようになった。
12w〜
体調が更に悪化。心臓の違和感を感じ始めた。
・脈がスコンっと、とんだような感覚。
最初に感じた違和感はこちらだった。
(トータルで数回あった程度かな。)
・ドクッとした強い感覚と、チクチクした痛み。
こちらは主に夕食後に横になる際にほぼ毎日1〜2回あった。
どちらもApple Watchの心電図で記録でき、下向きの線になっていた。
初めてのことで、ものすごく怖くなった。
嘔吐いたり、吐くことも非常に増えた。
嘔吐くときには毎回「おえーっ!」という大声が出てきてしまい、どうしても抑えることができなかった。
頻繁に連続して嘔吐くせいで喉も痛めた。
苦しさとつらさから、毎日泣いていた。
13w〜
体調が更に悪化。息苦しさや頻脈の頻度が増した。
家の中を数歩歩いただけ・洗濯物を2枚干しただけ・座っているだけ・話しただけ…。
たったそれだけの動作で息苦しくなり、異様な疲労感に襲われ、立っていられなかった。
Apple Watchで心拍数を確認すると、苦しい時にはだいたい120-137拍/分と記録されていた。
100超えの状態が1時間程度続いた日は、非常につらかった。
苦しすぎて横になりながら意識が朦朧としている状態のことも多かった。
まだ胎動もない時期。
お腹の子が心配で不安でたまらなかったが、ストレスも良くないと思い、必死で大丈夫!大丈夫!と思い込むようにしていた。
病院へ〔13w〕
13w4d
妊婦健診へ。
家から徒歩で病院に向かったが大変だった。
当然、体は非常にしんどくて、ゆっくり歩いても心拍数は140超えに。
休憩しつつも息切れしながら、なんとか病院に到着。
一息ついてから病院の機器で計測しても120超え。
血圧は正常だった。
医師からも頻脈を指摘され質問したところ、妊婦の頻脈(80-90くらい)はよくあるとのこと。
しかし私は140超え、動悸や心臓の違和感もあると相談してみた。
母体側の頻脈なので赤ちゃんは大丈夫、元々頻脈体質という可能性もあるよ、と言われたものの、自分の体(この時点では心臓)への不安が大きかったため、循環器内科のある病院へ紹介状をもらった。
13w6d
紹介された循環器内科のある病院へ。
(こちらの病院には甲状腺や糖尿病内科があるため、この後、ずっとお世話になることに。)
Apple Watchによる、心電図と頻脈の記録を見てもらった。
心電図は期外収縮の不整脈で、健康な人でもあることなのだそう。
念の為、血液検査・24時間ホルター検査・心エコーをすることに。
翌々日、心エコーの結果は問題なし。
血液検査と心電図の結果は後日、合わせて説明してもらえることになった。
ピークを過ぎたかも〔14w〜〕
14w〜
体調は数日前の酷さに比べ、少しずつ回復しているようだった。
嘔吐いたり、頻脈・不整脈・疲労感はまだあるものの、食欲が回復してきて、出掛ける意欲も湧いてきた。
15w〜
一番酷い頃に比べると少しずつ落ち着いてきたものの、まだまだ体調が悪い。
嘔吐くのも終わらず、気持ち悪さを感じるのは胃の辺りではなく、首から上で、なんとなく首の圧迫感もある。
動悸を感じることは減ったが、頻脈は相変わらずで立っているだけで136と記録されていたり。
体もまだまだ非常に疲れやすかった。
この頃、まだ検査結果を聞く前だったが、もう『つわり』とは別の症状なのかも?と疑い始めていた。
検査結果と今後について〔15w〕
15w3d
検査結果を聞きに病院へ。
心臓:
心臓は問題なし。
不整脈も1日1回程度であれば気にする必要なし。
甲状腺:
妊娠に伴う一過性の甲状腺機能亢進症の疑い。
血液検査の結果(13w6d時点)
・TSH〔0.03〕
・T4〔1.56〕
お子への影響:
赤ちゃんには、今はたくさんの甲状腺ホルモンが必要なので大丈夫とのこと。
今後:
現時点では特に治療の必要はなく、経過観察となった。
正常な値に戻るまでの間に一旦下がって戻っていくのだそう。下がりすぎると甲状腺ホルモンが不足してしまうため治療が必要になる場合があるとのこと。
来月も血液検査し、確認することになった。
判明するまでを振り返って思うこと
あの異様な疲れやすさ・頻脈・動悸・不整脈は
甲状腺ホルモンの影響だったらしい。
初めての妊娠ということもあり、これらの症状も、つわりだろう、もうすぐ終わるだろう、みんなそうなんだから頑張らなきゃ、と思って耐えていた。
今振り返ってみれば、異常な体調だった。
本当に本当に、人生であんな疲れやすさは初めて。
あの頃は、『数歩歩く=持久走を走り終えた直後に歩く』という感じだった。それがずっと続いていたわけで……。
洗濯機からすぐ隣の浴室に洗濯物を干すことすらできなかった時の恐怖は一生忘れないと思う…。
急に倒れたり意識無くなったらどうしよう…と、いつも不安だった。
いつもしんどくて、ほとんどの時間泣いてた。
夜も急に号泣してた。
とにかくつらかった。
私の場合、判明した段階では治療は必要なかったけど、経過観察でちゃんと見守ってもらえるということが心強かった。
(後に低下により服薬となったため、早めに異常がわかっていてよかったと思う。)
おわりに
この記事を読んでくれた方の中に、もしも今、体の異変を感じている妊婦さんがいるのなら。
甲状腺疾患は血液検査でわかるので、病院で相談してみてはいかがでしょうか?
治療が必要な場合もあるみたいなので…。
よく、「つわりは病気ではないんだから」と言われがちですが、このような病気が隠れていることもあるのだということを身をもって知りました。
どうか無理しすぎないでください。
では、今回はこの辺りで。
書きながら当時を思い出したり…。
でも、記憶が薄れていることも感じました。
とはいえ当時、なんとか気を紛らわせるためにと聴いていた曲が聴けなくなってしまったくらいにはトラウマですね……
続きはまた後日まとめるつもりです。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。