京大理系数学を数弱なりに講評するよ②(2008-2012)
こんにちは。
前回に引き続き京大数学の難易度を自己満で講評します。
数学が苦手な受験生目線の甘ったれた講評になるので、そこんとこよろしくお願いします。
私でも解けるレベルの問題は方針もほんのちょっと書きますが、解答とか載せないんでご了承ください。
あとめんどくさいので問題も載せません。
ごめんね。自分で解いてから読んでね。
ー難易度基準(独自です)ー
易(解けなかったら多分落ちます)
やや易(易!と言うほどではないけど標準よりは易しめ。数弱でも何とか喰らいつけ)
標準(合否の分水嶺。合格者は取るが数弱は多分落とす)
やや難(数学で稼ぎたいなら取りたい。数弱にとってはもうここから関係ない世界)
難(地雷です)
あと2024年度までの入試の範囲外の分野(行列)は飛ばします。
2008(乙)
①(35) やや易
②(35) 標準
③(30) やや難
④(30) やや難
⑤(35) やや易
⑥(35) 難
① シンプルで抽象的な問題、やっぱりドキッとしますよね。f(x)=px+q-logxとおいてやれば後の流れは分かりやすいです。論述には注意ですが、これは何とか取りたいです。
② 確率漸化式は罠です。ゴリ押しできるのかもしれないけど、試してないので分かりません。すみません。
確率漸化式に見せかけた余事象の問題ですね。個人的には「Pが2点のみ通る場合は〜 3点のみ通る場合は〜」と場合分けする方が分かりやすいです。差がつきそう。
③ ベクトルを使う論証です。解答見たら呆気ないんですけどね… 自信が無い人は捨てていいでしょう。ただ得意な人は頑張ったら取れそうな感じのレベルですね。
④ これも解答見たらそんなに難しい事はしてないんですけどね… 最初に絶対値を正しく処理できるかで全てが決まります。そこを乗り越えられたら後は色々やりようがありますね。
⑤ 珍しい非回転体の問題です。頻出でない分野が出るって例え易しくても嫌ですね。でもこの問題は定石の通りにして確実に取りたいところです。
⑥ 青本では標準と評されていますが、私が解説を読んで意味不明だったので難にしてやりました。この記事の信頼性はこの程度です。
2009(乙)
この年度は難しいです。
①(30) 標準
②(35) 難
③(35) やや難
④(35) 範囲外
⑤(30) 標準
⑥(35) (1)やや難 (2)難
① ベクトルを置けば後は楽々…とはいきません。方針を誤ると詰まります。ただ難しいこの年度の中では取っておかないといけない問題です。
② 地雷です。
③ 青本ではこの問題の出来が良かったとか書かれてますが、私の主観を多分に反映してやや難としました。だって複雑だもん
ただ、具体的な値で実験して一般化するという京大らしい確率の練習をするのには持ってこいな問題だと思います。そんな事言う前にお前が練習してこいって話ですね。
⑤ パラメータ表示して積分。積分は面倒くさいけど易しめです。ただ「xの単調性を示す」か「増減表からグラフの概形を描く」のを忘れずに。こういう所で落とさないことが大事です。
⑥ (1)も(2)も奇数であることの証明は簡単なんですけどね。(2)の後半は多くの人が出来ないからいいけど、(1)の後半が命運を分けるんじゃないでしょうか。「互いに素」の証明は背理法です。私は出来ません。
2010(乙)
易しいは易しいんだけど、何か取れない…変なミスを誘発するような一番タチの悪いタイプ。そんなセットです。
①(35) やや易
②(35) 標準
③(35) 易
④(35) 標準
⑤(30) (1)標準 (2)難
⑥(30) 標準
① 平面ABMと辺CDが直角であることをベクトルで示す。それだけです。
② これ何気に難しくないですか... 個人的にやや難だけど青本に負けて標準にしました。tanを想起すること、角度の向きに注意すること、これがヤマです。立式さえできたら後はスムーズだけどそれまでがちょっとキツイです。
③ 簡単です。絶対に落としてはいけません。
④ これ個人的にやや易なんですが、青本だと結構出来なかった人が多かったようなので標準にしました。さっきからずっとズレてますね。私は講評に向いてない人材のようです。
私はbをsinAとcosAで表すやり方で解きました。解けなかった人も解答を読んだら呆気なさにびっくりするはずです。こういうのが一番腹立つよね
⑤ 最難問です。30点問題に真っ先に飛びつく者を迎え撃たんという出題者の気概を感じますね。
(1)だけ頑張って逃げたらいいと思います。
⑥ 確率については、「1回目はボールを入れるのにどの箱を選んでもいいから2n/2n、2回目は1回目に選んだ箱以外を選ぶから2n-1/2n、3回目は2回目までに選んだ箱以外を選ぶから2n-2/2n、…n回目はn+1/2n」って考えると個人的には分かりやすいです。
あとは区分求積法。やっぱり頻出でない分野の問題って怖いですね。この年の30点問題は難しめだな。
2011
甲乙時代終わりました。
① (1)易 (2)やや易
② 範囲外
③ 易
④ 標準
⑤ 標準
⑥ やや難
① (1)は私でも迷わず解ける位には易しい確率の問題です。(2)はまあ、落ち着いて計算しましょう。
③ なぜか非常に文系チックな数2の積分の問題です。計算ミスは命取りです。
④ n絡みの証明といえば帰納法。1/2<aj<1をどこかで使うんや‼️と強く意識すれば変形も何とかなるし、是非取りたいです。
⑤ 点と平面の距離の式は覚えやすいし覚えときましょう。あとは出てきた式の形から解と係数の関係を思いつきます。思いつくんです。条件反射でその一手が出せるように自分の頭を調教するんです。
⑥ 地雷…かと思いきや座標でゴリ押しも出来るし、数学で差をつけたい人なら取っておきたい問題です。
2012
難化しました。
① (1)標準 (2)標準
② 標準
③ 標準
④ (1)易 (2)やや難
⑤ (p)標準 (q)難
⑥ 難
① (1)悪意がすごい極限の問題です。eって極論(1+0)^∞じゃないですか?で、式の形からeを利用しそうなんでこねくり回すけど、式をよく見たら(1+a^∞)^0なんですよ。何か全然違うんですよ。
なので大人しくaの場合分けをしましょう。個人的にはさみうちじゃなく主要項を考えると分かりやすいです。ムカつきますね。
(2)はだるいです。先に部分積分をするのが賢明です。
② 示すべき関係式があからさまなので、それを目指してカリカリ論証しましょう。頑張って減点0にしたいところです。他の問題が難しいので。
③ 対称式なので解と係数です。あと実数解条件。とりあえず②とこれは確保しておきたい。
④ (1)は基礎問題ですね。④⑤⑥は総じて難問だけど、まだギリ足掻けそうなのがこの(2)じゃないかなあ。お馴染みP(x)=(x^3-2)Q(x)+ax^2+bx+cとおいて、この余りに2の3乗根を代入したのが0になることを頑張って示します。
このとき4の3乗根が出てくるのですが、これを消すために… まあここからは初見じゃ無茶な芸当なので、こういうのは解法を覚えてしまいましょう。
⑤ 私は初等幾何アレルギーなので何も分からなかったのですが、(1)は当時の受験生がよく出来てたみたいです。(2)は地雷です。
⑥ 構ってられません。
この年は②③と④(1)を解き、残りの時間を①の完答に費やし、まだ時間があったら④(2)で悩む…ぐらいで十分だと思います。
はい。こんな感じです。
私が勝手に適当に(解いた上でですが)講評してるだけなので、あくまで数弱の意見の一例だと思って読んでくださいね。
ではまた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?