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新年二日目を迎える午後

私の住む町には車で2.3分、歩いて15分程の場所に温泉施設がある。
去年は結局、給湯器が凍結したときにしか利用しなかったので約一年ぶりに行ってみることにした。

朝から温泉に行くことを予定していたので、午後は早めにわんこの散歩に。
いつもと違う時間。オオイヌノフグリやたんぽぽがもう咲いている!冬なのに小春日和のような気候で、普段と異なる空気に気分が上がる。早く本物の春が来ないかなあ_。

久しぶりに引っ張り出した温泉セットを確認して、いざ。
14時半頃にお邪魔したが、年明け初日ということもあってか賑わいがある。より高揚感を感じ、正月のゆるい空気感と相まってなんとも心地よい。

身体~顔~頭と洗い、さあさあ大浴場へ!
足先から首元~手先まで徐々に徐々に浸透していく温泉熱。
くぅぅ~~~~~。
これこれ!堪らないほどの幸福感。ここは天国かと思えるほどの幸せ。久しぶりすぎて忘れかけていた温泉の魅力がこれだぞと訴えかけてくる。
家では味わえない広い湯船に良き塩梅の湯加減が一定に続いていく。肩までつかえる贅沢。この時だけは私はこの国の富豪だ。誰の異論も認めない。

そして、しばし放心の時。

常日頃、私の頭で渦巻く悩みの種は温泉の熱とともに溶けていきさえしそうだ_。

この日は露天風呂が林檎風呂になっているとのことで、寒いのを堪え外へと出陣。
ちゃぽんと湯船につかい、利用者の方の間を縫ってすいませんと林檎を一個拝借。ヘタの方に鼻を近づけると、その香りを目一杯嗅ぐ。想像したとおりの林檎の甘い香りが脳まで届いた。
これぞ温泉セラピーだ。視覚、嗅覚、触覚が刺激されながらも解れていく感覚。だから温泉は癒やされるのだろう。

なんで去年は一度しか行かなかったのだろう…と過去を悔いたところでそれはどうでもいいこと。それに久しぶりでなければ、この感覚を味わえなかったのかもしれない。

今年はもう少し頻度を上げて、自分を労りに行こうと思う。
楽しみが一つ増えたことも大きな収穫だ。身近に転がる楽しみを敏感に拾い上げて、今年という年を謳歌したいと思う。

心弾む年になりそうだ。

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