高校の友達

高校の友達と飲み会をして、その後、そのうちの1人の家にみんなで行くことになった。

居酒屋で気持ちよく酔った後に、明日は朝からの予定はないからということで、良くある大学生の”ノリ”で彼の家に行くことになった。
この時点では「ベロンベロンに酔ってみたい」と言っている人もおり、宅飲みをする気満々だった。しかし、実際はお酒など一滴も飲まなかった。私はただただ水を飲んで、ざらめ煎餅を食べた。

彼の家に着いて、おしゃべりしていると、卒業アルバムを見ることになり、結局、全員の写真を一人ひとり見て、「この人は廊下を歩くときに険しい顔をしていた」だの「この人知ってる人、誰もいないの?!」だのテキトーなことをしゃべり、高校を共にした人たちにしか共有できない思い出に浸っていた。

1日経って思うが、それは最高の幸せなんじゃないかと思う。高校を卒業して1年半くらい経ったが、友達との縁が切れず、卒業アルバムを一緒に見返す。こんなこと、人付き合いが苦手な私にとっては、とてつもなく素晴らしく尊いものだ。

そんなこんなで朝方を迎え、1人の男の子が家に帰り、1人の女の子が寝て、残りは私と男の子2人になった。眠いが今寝ては1日潰れてしまう、ということで、UNOをしたり、テレビを観たりしたが、みんな眠気と疲労でぐったり。そんな時、私がバイト先であった「女子大生が配るクリアファイルの方が価値がある事件」と「美人スタッフ事件」の話を唐突に始め、ジェンダーの話になった。

結局、今覚えているのは、「コンドームの避妊成功率が80%ちょっとで、ピルとの併用が良い」と2人に伝えたことと、「少子化対策でコンドームの避妊成功率を下げればいいじゃないかという話を友達とした」と男の子が言っていたことくらいだ。

今のこれを書いていて思い出したことがある。ジェンダーの話をした後に、男の子の1人が「さすがにこの時間じゃ、自分より深い考えを持っている人はいない」と言ったことがショックだった。私は勝手にジェンダーに関してはその辺の人間より知っている、思慮深いと思っていた。思い上がりだ。彼は思考力や暗記力が私より高い。それは間違いないが、得意分野でさえ負けてしまったのか、勝てないのかという気持ちになった。勝ち負けの問題ではないが。とてもショックだった。しかし、おそらく彼の言うことは当たっている。彼は頭がいい。私は敵わない。それが少しつらくなってしまった徹夜明けの朝だった。

12時ごろ、家路に着いた。眠気と疲労でつらかったが、今思うと大学生にしかできない、とてもとても楽しい時間だったなと思う。本当に楽しかった。卒業後も集まれる友達を作ることができて本当によかった。高校に合格できて本当によかった。彼らに出会えてよかった。ありがとう。