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カッコいい写真の秘密:ストリートスナップとデジタルピンホールの世界

ストリートスナップという写真のジャンルがあることを知ったのは、いつ頃だったかな。思い返せば、あの女性フォトグラファーのNさんが教えてくれたんだっけ。Nさんは普段からストリートスナップを撮っていて、彼女がFacebookに投稿した写真を見たとき、「何これ!めちゃくちゃカッコいい!」と感動したのを今でも鮮明に覚えています。

その頃の私は、森山大道もヴィヴィアン・マイヤーもソール・ライターも知らない、まだまだ写真初心者でした。でも、Nさんのストリートスナップを見て、「どうやったらこんなカッコいい写真が撮れるんだろう?」と考えるようになりました。街中で人にレンズを向けたら怒られないかな?どうやって撮っているんだろう?と、色々な疑問が頭をよぎりました。

そんな思いを抱きつつ、街を歩きながらJimmy写真を撮りつつ、たまに人にレンズを向けてみたり、後ろ姿を狙って撮影したりと、少しずつストリートスナップにチャレンジしていました。でも、どうしてもNさんのようなカッコいい写真にはならなくて、もどかしい日々が続きました。


2021年青山(デジタルピンホール)

そして数年後、思いがけずデジタルピンホールという技術と出会いました。私の場合、ピンホール部分を自作してミラーレスカメラに取り付けて撮影していたのですが、このピンホールは絞りやピントが固定されていて、自分で設定することができないという、なんとも不便なカメラです(笑)。でも、その不便さゆえに生まれる独特の写りがとても面白く、デジタルだからこそ設定でカバーできる部分もあり、写真の新たな可能性を感じました。


2021年新宿にて(デジタルピンホール)
2022年渋谷(デジタルピンホール)

日々、このデジタルピンホールでどう表現できるかを考え続け、気がつけば、デジタルピンホールでストリートスナップを撮ることが日常になっていました。今ではあまりピンホール写真を撮っていませんが、毎日のようにデジタルピンホールと向き合っていたあの時期の試行錯誤が、現在の私のストリートスナップに繋がっているのは間違いありません。

そのうち、デジタルピンホールの作り方なんかも書いてみようかなと思っていますが、今日はこの辺で。


2021年池袋(デジタルピンホール)





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上田けい子 | ストリートフォトグラファー
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