今月の課題図書:仮説思考

BCGのコンサルタントが書いた本。
著者は昔は「枝葉の男」と呼ばれるほど枝葉末節のデータ収集・分析ばかり行っていて問題の全体感の把握やスピード感を持って仕事が出来ていなかったとのこと。

内容としては「何をするにも仮説を立てて臨むこと」ということ。
情報は選択すること、特に情報が溢れる現代社会では捨てることが重要であり、網羅や積み上げでの仕事はスピード感を欠くだけでなくクリティカルな答えが出せなくなってしまう。

内容としてはひたすら「仮説を立てて臨みましょう」ということが繰り返し説かれている。
仮説を立てて臨むことで、得られるメリットは以下の通り。
・物事の全体感を意識出来る
→枝葉に気を取られることが無く、クリティカルな問題を見極めることが出来る。

・早く答えを出すことが出来る
→自分が立てた仮説を支えるデータの内まだ未収集のものを探す、というように自分がこれからとるべきアクションが明確になる。
→仮説が間違っていたとしても、収集や検証の過程で気づくことが出来る。気づくタイミングで次の仮説の方向性も検討がつくはず。


仮説を立てて成功した例として、ある化学者の方が師より「先に論文を書いてから実験しなさい」と言われ最初は冗談かと思ったら、ノーベル賞をとった人は昔からそうやっていたとのこと。論文を先に書くことで必要な対照実験も明確になり、無駄なことをせず取り組めたとのこと。

他気になった内容としては
「慣れてくると売り上げが低下しているという話を聞くだけで仮説を立てられるようになる」という話があったが、「業界や市場の動向は頭に入っており、この会社の商品に関する情報は把握しているから、販売のチャネルに問題があるのではないか、という仮説を立てられる」というものであった。
全くゼロの状態で仮説を立てられる、というものではない。
日頃からのINPUTも大事にしなければならない。日経をちゃんと読もう。

「ロジカル・シンキング」と内容をどう融合するかを考えて出した結論としては『並列型や解説型の枠組みを作成し、その中身は仮説で作って臨む』ということ。

この人の本は好きだ。
頭にも入ってきやすい。
そしてフェルミ推定の本読んでおいて良かった。

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