No Code 実際に触ってみて

No Code,Low Codeに関して

■仮説
①ホームページ EC サイトを作るのは得意だがグループウェアのような機能は難しいのでは
②複雑なデータ処理は難しいのではないか
③サーバレスで構築が出来る
④基本的なセキュリティ対策(XSS・SQLインジェクション・ディレクトリトラバーサル等)への対応は組み込み済み


■懸念と疑問
・データの受け渡し方法は不明また rpa との組み合わせも難しい
・rps 対応のコードで作成する時代が来るのかまたは rpa をNo/Low Codeのように簡単な組み合わせで作成できる日が来るのか
・YouTube の埋め込み
・セッションの保持は可能か


■検証に当たっての目的
・高校アメフトのホームページを作成する
→11試合結果等を載せる公式ホームページ。発信のみであり掲示板は実装しない

・グループウェアのように各トピックごとにスレッドを立てることができる機能と通知機能が付いていればなおGood


■検証
①Glide
→実際にページを作成(作成時間は30分程度)
https://1gczw.glideapp.io/

スプレッドシートありき。できないことも結構多い。
例えば一つのお店の下に複数の料理を紐付ける為に、セルの結合を使うとそれは読み取ってくれない。

作業時間の大半がスプレッドシートの作成。
だから社内のエクセルをぱっと共有するアプリ、みたいな使い方には有効かも。


②Adalo
Glideに毛が生えた程度
日本語との相性が悪く日本語が正しく入力できない場合が多い。
また画像のアップロードにも非常に時間がかかりよく失敗する。
データベースについても CSV ファイルはアップするかサイト上のデータベースを直接編集しなければならないため、Glideよりも使い勝手が悪い。
スプレッドシートベースのサイトならばGlideを使った方が良い。
ログインページを作れることは一つのメリット。


③Bubble
まだ検証中
ただできることはかなり多そう。
その分作るにはそこそこの it リテラシーが必要となる。


■検証結果
①ホームページ EC サイトを作るのは得意だがグループウェアのような機能は難しいのでは
→Bubbleならある程度汎用的に作成できるが、その他は「そのサービスが何が得意・出来るか」を見極める必要有。

②複雑なデータ処理は難しいのではないか
→同上。社内HPや情報共有ページを作る位は出来るが、業務アプリへの適用はまだまだ遠い。

③サーバレスで構築が出来る
→サーバレス。その代わり無料で扱えるデータ量には上限がある場合が多い。

④基本的なセキュリティ対策(XSS・SQLインジェクション・ディレクトリトラバーサル等)への対応は組み込み済み
→具体的な検証はまだできていないが、恐らく組み込み済みだろう、と言う感じ。


■現時点での総評
サーバーレスでページが作れるということでアプリ・HP作成のハードルを大きく下げた。
ただし上にも記載したが、それぞれのサービスの得意なこと・出来ることを見極める必要有。
→データベース系ならGlide、簡単な個人ページならばAdalo、の様に。

ただGlideもAdlaoもあるお店のページを開いてその下にメニューを複数表示する為にはスプレッドシートの列を増やし対応しなければならない為少し違和感がある。
→テーブル構造をテンポマスター料理マスターと分けてそれを紐付けるということはまだできないように見える。

No Codeと言いつつやはりある程度の it リテラシーは必要。
例えばボタンを押したときのイベントという言葉が何を指しているのかということや、ログイン認証の仕組み等知っておく必要がある。
日本で言うならば企業の情シス部門の1年目くらいの知識は最低限必要。
全くの it 経験が無い素人がいきなり作るというのにはまだ少しだけハードルが高い。

またNo Codeはプログラミング人材の価値を下げる可能性があるかということについては私は否定的。
業務アプリを組めるレベルにはまだないし、現時点では使いこなすにあたってある程度の it リテラシーが必要となる。
結局手術ロボのように全体の底上げにはなるかもしれないがそれを使いこなしてさらに上のレベルへと辿り着く人が現れるだろう。

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