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フィリピンのおいしいパンを売るお店in瀬戸

皆さんはパンと聞くとどこの国を想像しますか?フランスのクロワッサン、ドイツのライ麦パン、はたまたイタリアのパニーニ?いえいえフィリピンのパンも種類が豊富でとてもおいしいんです。そんなフィリピンの様々な種類のパンが味わえるパナデリアがここ瀬戸に生まれました。場所は数々のマルシェで賑わう「せと末広商店街」、日本語ボランティア教室の生徒さんが1月4日にオープンした「Hiraya のパン」というお店です。

最初にこのお店に立ち寄ったのはココナツを愛してやまない夫、ココナツの詰まった「パン・デ・ココ」を一袋買って帰って来ました。その味に魅了されお店を訪れること4回。行くたびに違うパンを買って帰るのですが、どのパンもおいしい。

蒸したシオパオ、コンビニの「中華まん」とは一味違います

今回注文したのは「シオパオ」というフィリピン版中華まん。いわゆる中華まんと違い、お肉が豚肉ではなく鶏肉なのは、イスラム教徒のフィリピン人もいるせいでしょうか。サイズも大きめで、甘めのソースがからんだひき肉とゆで卵が入っていて、ボリュームも満点。食べきれないと思っていたのですが、あまりのおいしさに写真を撮るのも忘れて完食。


テーブル席ではパンと一緒に飲み物も

今回はココナッツジュースも注文し、お店に腰を落ち着けて、お店を手伝っていた店主の娘さんにじっくりお話を聞くことにしました。現在語学学校で子供に英語を教えているエメロナさんが瀬戸に住むご両親に呼び寄せられたのは8歳の時、栄養バランスの良い小学校の給食に驚いたそうです。日本語は小学校で授業後にブラジル人の友達と一緒に学んだそうです。最初はお辞儀や敬語に苦労したと聞きました。


スペイン人によってもたらされたエンパナダ、チキンもおすすめ


このレストランは教会活動で知り合った二つの家族が、共同で経営しているそうです。私がエメロナさんと話している時に店番をしていたのが共同経営者の娘さんのLaraさん。Laraさんのお母さんは私の大好きなパン、ビーフエンパナダの発案者、中にパイナップルを入れるのはお母さんの工夫から生まれたようです。


カスタードクリームのような味がおいしいエッグパイ

今回は注文しなかったのですが、私のもう一つのお気に入りは「たまごパイ」、一切れが大きく、生地もしっかりしているので、以前買って帰った時は2回に分けていただきました。デザートというよりは卵の味がしっかりしているので朝食やランチにも最適、

フィリピンの朝食といえば、定番の一つが「パン・デ・サル」、いわゆる塩パンなのですがほんのり甘いのです。「ちぎってコーヒーにつけて食べたり、半分に切って卵やソーセージや、なんとパンシットカントン(フィリピン風焼きそば)などもはさんで食べるとおいしいですよ」とエメロナさんから教えてもらいました。


フィリピンのパンの歴史について説明されています


もともとフィリピン人にパンの作り方を教えたのは、16世紀にフィリピンに入植したスペイン人でした。それ以前に中国商人やマレー人から教わった焼き菓子作りの技術が融合し、フィリピンのパン文化が生まれたとのこと。そんな歴史的背景に加え、フィリピンにはメリエンダという間食を1日2回食べる習慣があります。そこで活躍するのがお菓子パンやおかずパン。瀬戸で働く多くのフィリピン人にとって「Hiraya のパン」は欠かせない存在なのです。最近はフィリピン人のお客さんばかりでなく、新し物好きの日本人のお客さんも増えているとのことでした。「どんな味?何が入っているの?」などの質問に答えられるように日本語の勉強にも熱が入ります。


まだ食べたことのないパンも並んでいます。説明がとても親切


このお店にはまだ味わったことのないパンが山積みです。そして名前を聞いても味を想像できないものがほとんど、これからも足しげくお店に通って、少しづつ制覇していきたいと思っています。皆さんも、「招き猫マルシェ」などのイベントで「せと末広商店街」に行かれる際は、立ち寄ってみたらいかがですか? 営業日は水曜日から日曜日の午前10時から午後6時までです。


お店のポスター



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