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NYの無料ウォーキングツアー:ブルックリン橋、ブルックリン・ハイツ+ダンボツアー



GuruWalk について


アメリカに着いて4日目にGuruWalkという無料ウォーキングツアーに参加しました。このツアーは世界の様々な都市で実施されており、街を歩きながら歴史や見どころをGuruと呼ばれるガイドさんから学ぶことができます。

無料ウォーキングツアー(GuruWalk)が実施されている都市

申し込み方は簡単で、ホームページから都市の名前を選ぶといくつかのユニークなツアーが表示されます。ツアーの概要を読んで日にちと集合時間が合えば、早速予約に進みます。申し込みをすると確認メールが、ツアー実施数日前にはリマインダーが送られてくるので安心。あとは集合場所を確認し、当日出向くだけです。

今までGuruWalkにはリスボンとヘルシンキで参加しましたがどちらも大満足、今回も数あるNYのツアーの中から、開催日と集合時間をもとにブルックリン橋を歩いて渡るツアーに決めました。

ツアーのはじまりは市庁舎から

現役の市庁舎としてはアメリカで最も古い


このツアーの集合場所は、ブルックリン橋から1.6キロ離れた市庁舎公園の噴水前、数日前に届いたガイドのケイティさんのメールには詳細に行き方が説明されていたので、方向音痴の私でも遅れることなく、無事集合場所に到着することができました。

最初の立ち寄りスポットは、NY市庁舎、ここでガイドさんからのお決まりの質問タイム、"Where are you from?"、 ほとんどの参加者が他の州からの旅行者で、海外からの参加者はドイツ人のカップルと私だけでした。NY市庁舎からお目当てのブルックリン橋までは歩いて3分ほど、ケイティさんは「今日のようにお天気のいい日には、多くの観光客で混んでいるのではぐれないように!」とはやる心に水を刺します。

ブルックリン橋について

ブルックリン橋からの眺め

ブルックリン橋を目の前にして、ケイティさんの橋の歴史に関する説明が始まりました。この橋ができるまでは、マンハッタンと当時新たにNY市に加わったブルックリンを結ぶ手段は、フェリー以外になかったそうです。ただフェリーは天候が悪いとすぐに欠航になるので、それに変わる交通手段として1869年から14年の歳月をかけて、ブルックリン橋が建造されました。

設計に関わったのは、ドイツ系移民ジョン・ローブリングですが橋の建設を待たずに亡くなり、監督を引き継いだ息子のワシントンも減圧症(高圧の密閉空間で土の掘り出し作業をしていた労働者が、低圧の地上に戻るときに発症した病気)の結果、半身不随に。

しかし、ワシントンは現場の様子を自宅から望遠鏡で見ながら監督を続けました。そんな夫を支えたのは妻のエミリー、自らも工学を勉強し、現場監督と夫との意思疎通を図ったそうです。彼女のエンジニアとしての功績は、当時女性であるが故にあまり語られることはありませんでしたが、今では「エミリーがいなければブルックリン橋は多分完成しなかっただろう」とも言われているそうです。

ダンボ地区

昔「工場」だった建物

ブルックリン橋を渡り終えて最初に立ち寄ったのは、DUMBO地区。ディズニーのアニメとは何の関係もなく、実は「Down Under the Manhattern Bridge Overpass(マンハッタン橋の高架下)」の略です。ケイティさんによると、NYの地名はこのように味気のないものが大半なのだそうです。

ダンボは今でさえオシャレな街ですが、1980年代当時は倉庫や工場が立ち並ぶ工業地帯でした。製造業の空洞化に伴って多くの工場は閉鎖され、そこに安い家賃を求めて移り住んできたのが若い芸術家たちでした。現在ではブルックリンで最も新しい住宅街になっています。


マンハッタン橋の間にエンパイア・ステート・ビルが小さく見える人気スポット

「Once Upon a Time in America」の映画のポスターにも使われた定番スポットで、私も写真を撮りました。

ブルックリン・ハイツ

閑静な住宅街

ウォーターフロントに立つ元倉庫を利用したショップとレストランの融合施設「エンパイヤー・ストアー」トイレ休憩を取った後、向かったのは「ブルックリン・ハイツ」。マンハッタンで働く人々のベッドタウンとして売り出された当時は、あまり人気が出なかったそうです。

「ブルックリンハイツ」は単にブルックリンの高台という意味で、名前からお金持ちの大邸宅を想像するのは日本での使われ方のせいでしょうか?実際、建物は間口もそれほど広くなく、かつては中流階級の人々の持ち家だったそうです。それでも、どの家にも地下にメイドさんが出入りする入り口があり、当時の人々の生活ぶりが伺えます。


アメリカ映画のワンシーンを思い出させるような非常階段付きの建物

NYの建物といえば思い出すのが、「ウェストサイドストーリー」でトニーとマリアが気持ちを確かめ合い「Tonight」を熱唱する非常階段。それをブルックリン・ハイツでも見つけ、写真に収めました。ネットで調べたところ「建物の正面に取り付けられた階段は、Fire Escapesと呼ばれ、1860年代にNYの集合住宅に設置が義務付けられた」とありましたが、当時の非常階段にノスタルジアを感じる映画ファンは私だけではないのではないでしょうか。

チップも忘れずに

今回のGruWalkはこのブルックリン・ハイツで現地解散となりました。ウォーキングツアーの醍醐味は、ガイドさんにおすすめのレストランなど尋ねることができることですが、最近はGoogle mapのお陰でしょうか、質問する人も減ってきたとか。皆んな「今日はありがとう。」とガイドさんの手にチップを滑り込ませて、テンデンバラバラに去って行きました。私もお礼を言って30ドルのチップを渡しました。

Guru Walkをおすすめする理由

GuruWalkは初めて訪れた土地で土地感覚をつかむのにとてもおすすめのツアーです。メリットとしては、1. 「ガイドさんにおすすめのレストランや行きたい場所への行き方など何でも質問できる」2. 「その土地の歴史について学べる」3. 「色々な国から来ている他の観光客と知り合いになれる」、4. 「効率よく多くの場所を訪れることができる」、そしてなんと言っても 5. 「自分のふところ具合にあった料金で参加できる」などです。

NYでは「The Village 101 East to West」と「ニューヨーク近代美術館」のツアーにも参加しました。自身も画家であるスコットさんがお気に入りの壁画を紹介してくれるこのツアーも魅力的で、いつか改めて紹介できたらと思っていますl。

どのツアーでも参加する日本人は私一人。手作り感満載のツアーはもっと知られてもいい気がします。滞在している街のことを詳しく知るためにも、一度勇気を持って参加されることをお勧めします。きっと忘れられない思い出になると思います。


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