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阿佐ヶ谷ブックオフ閉店かぁ…

阿佐ヶ谷のブックオフの閉店を知る。
阿佐ヶ谷に住んでた頃、しょっちゅう居た。しかも今住んでいるとこの近くの行徳のブックオフも閉店だそうだ。ネットニュースによると、ブックオフ自体は経営不振とかでもないそうだ。時代の流れもあるのだろうか。カードゲームを中心に据えた店は継続するようだ。

TSUTAYAの閉店はすごく時代の流れを感じて、もやもやとした。大配信時代のサブスク時代。ブックオフも電子書籍の影響があるんだろうか。

阿佐ヶ谷に住んでた頃、ほんとにしょっちゅう立ち読みしていた。昼過ぎに行って、気づいたら日が暮れてたこともある。NARUTOを夢中で読んでた。ブックオフについては、思い出はあれど良いも悪いもない。ブックオフに行く時は、いつも無だった思い出。良い事悪い事が日常にあっても、あの中では無でいられた。無に凪になっていたのかもしれない。本屋そのものが好きなのは、常識みたいなものから解放してくれる場所だからかもしれない。最近、本屋に久々に行って、1億の稼ぎ方とか、ビジネス論やFIREのすすめみたいな本が並んでいるのを横目に見ながら、やくざの流儀とか大麻の世界とか、エロ本も置いてあったりする。本は割とコンプラ関係ないのがいい。自由。「三体」という小説も規制が厳しい中国発なのに、内容も過激だったり中国の政治批判とかしてるのに、世界中で大ヒット。自由。

ブックオフでひとつ悲しい思い出を思い出した。当時の職場で怒鳴り散らされ、「お前は社会人として常識が欠落している」というような事を言われた流れで、社会人のルールマナーとかの本を買えと言われ、ブックオフで何冊か購入した。こんなに欲しくない本はなかった。定価1600円もすることに驚いたけど、ブックオフなら200円とかで済んで、「買いました」という証拠として本を見せて、中身を一切見ることなく、置きっぱなしにしていて、引っ越しの時にその時の怒りがぶり返して、燃やしてしまおうかと思ったものの、思いとどまり、捨てた。まあ、おかげでその社会人の常識とやらにいまだに振り回されているけれど。誰が作ったのか知らないけど、結局は同調圧力の常識だから慣れては来ているけど、「こんな感じでやればいい?」感でやりすごしている。時々、うるせぇじじいがごちゃごちゃ行ってくるときに、ひやひやはするけど、おめぇの常識に付き合ってやってんのに、おめぇはずいぶん上から物申してくるな、おめぇの方が他人の気持ちとか考えずに自分の常識に当てはめることに必至なガキじゃねぇか。と頭の中で毒づくことで事なきを得ている。バーカバーカ。何をそんな説教に気持ちよくなって、自分の常識を世間の常識かのように喋る事ができるんだろうか。てめぇの型にゃはまらねぇ。自分の価値観がおまえのしょうもない価値観に負けてるわけねぇだろ、バーカ。おめえの常識に縛られて狭い世界で死んでいけ。バーカとすっきりして、ブックオフに行くと落ち着く。

ある日、ブックオフで立ち読みをしに行こうとしたら、ほぼすべての漫画にビニールがかかっていた。100円のコーナーと活字は立ち読み出来るけど、常識みたいなものが、時代とともに押し寄せてきて、少し悲しくなった。世間の快適さのためには仕方のない流れなのかもなぁ。

クドカンの「終わりに見た街」を見た。現代の家族が戦時中にタイムスリップする話。主人公家族は現代から来ているから、1年後に戦争が終わることを知っている。けれども、当時の日本は「欲しがりません勝つまでは」の時代でパーマも許されない。主人公家族はなんとか時代に迎合して生きていくのだけど、主人公の父親の大泉洋が「こんなしょうもない戦争」と言い続けていることに対して、主人公の子供たちは時代に迎合しすぎてしまって、「日本の兵隊さんたちが頑張っているのに、日本は負けるなんて」とか「日本は勝ちます」だとか「僕もお国のために戦いたい」とか言い始めて、思想が変わっていくところがものすごく怖かった。世間の常識なんて結局そんなもんなんだな。と思って、社会人のマナーの本はやっぱり燃やすべきだったな、と後悔した。



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