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お酒の味の話

 人生にはいろんな「至福だわぁ〜」がありますが、現在のマイベスト至福の時は“昼間にハワイの映像を見ながらお酒を飲みラジオを聞く“です。


 休日の昼間、ラップやらユーロビートを聴きながら放置していた洗い物を颯爽と済ませ、華麗なステップで溜まっていた洗濯物を洗濯機にぶち込み、湯船を磨き、洗濯物を干し、「はいー、もう今日は何もやらなくていいですー」と達成感が満タンに充電された後、カーテンを閉め切ります。そしてテレビとiPadの両方で別々のハワイのライブカメラを流し、餃子を焼いてビールを飲みながら、溜まっている深夜ラジオをイヤホンで聞く。これがたまりません。
 こっちの昼間はハワイの夜なので、締め切った部屋はもうハワイです。実際にハワイへ行ったことはないですが、ハワイに行っても深夜ラジオを聞きたいですね。夜の海をボーッと眺めながら聞くタイムフリー深夜ラジオは、贅沢な気がします。本当は太陽が出てる時間なのにカーテンを閉め切ってお酒を飲んでいるという背徳感もいいです。


 ですが、よくミスります。
 例えばお酒を飲みすぎて変な時間に眠ってしまう、これはいいんです。で、夜中に目は覚めてるからラジオをリアタイする、これもいいんです。
 

 ここで大事なのは、酔い潰れお昼寝の時間です。
 この前の連休で変な時間に眠ってしまい、夜中にラジオを聴きました。
 その夜中はなんとなくお酒を飲みませんでした。
 すると、お昼寝をしてるもんだから眠れません。目を瞑っても無意識にスマホに手が伸びてしまいます。じゃあ仕方ないから眠るためにお酒を飲むかと思いました。
 でも、私これめっちゃ嫌なんです。
 

 私は“ある程度のお疲れ様“がないと、お酒を飲みたくないのです。
 桜とか新郎新婦とか、ハッピーなおつまみがあればいいんです。今日は何もしてないけどお酒飲んじゃおーデヘヘッとグラスや缶をルンルンで空に出来ます。
 でも、本当に何もしないでお酒を飲んでしまうと、アルコールによってご機嫌さより不機嫌さに拍車がかかってしまいます。
 お酒ってテンションの増幅なので、不機嫌で飲み進めると全然楽しくも面白くもないです。この楽しくないお酒がめっちゃ辛い。
 こういう時に限ってすぐ眠れないのです。不機嫌だと無駄なことを考えてしまいます。卒業以来会ってないそこそこ仲良かった友達の名前とか検索しちゃいます。

 昼過ぎになると、もう限界まで起きていようモードに切り替えます。
 ボーッとハワイではなくスマホを見て、起きる続けることに専念します。
 じゃないとまた最悪な時間の睡眠をしてしまうからです。
 ソファーから立ち上がって冷蔵庫の上にグラスを置いて、淡々と時が過ぎるのを待ちます。不機嫌状態で好きな作品を鑑賞しても「だりーなー」と嫌いになってしまう恐れがあるので、別になんの感情にもならない映像とか見ます。進まない時計を見て、「今日マジで何もしてないじゃん」とため息を吐きます。
 やっぱりお酒は、お疲れ様がないと美味しくないです。
 なんでもいいんですけど、肉体的に「色々やったなぁ」という疲れがあると、多少なりとも美味しいものです。
 強制的に肉体的疲労を作り出そうとして、普段しない筋トレをとりあえず行なってから飲んだこともありますが、やっぱり目的も面白さもない疲労は、美味しさにはつながりませんでした。

 「お酒飲んじゃったけど、なんとなく眠れないままの朝」が一番しんどいです。そういう日に限っておつまみやストックしていた酎ハイがなくて、買ったけど合わなかった瓶のお酒を薄めながら、嫌々飲み進めるはめになるのです。
 集中力も体力もある程度使ってからですね、お酒を飲むのは。


 で、今日はこうして文章を書いたので、早速冷凍庫から餃子を取り出して、フライパンの上に並べようと思います。だしたー。

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