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おそらくは、ありえない話であるのだろう。
そう思っているからこそぬるま湯から抜け出せないでいる。
咄嗟に「許してほしい」だなんて言葉が口をついてでそうになるけれど、少し考えてみるとまったくもって理解ができない衝動だ。
衝動とは往々にしてそういうものなのだろうが。

一体全体僕は誰に何を許してほしいのだろうか。
あの人に僕の感情を許してほしいのか。
僕の底に渦巻く何かの存在を許してほしいのか。
あるいはそれに対して存在しているえも言われぬ罪悪感を慰めてほしいのか。

いずれにせよ、それが究極的に自己満足的で自分勝手で自己中心的なエネルギーによって駆動しているのは明らかだった。

ならばきっと、“許されないまま”でいることのみが贖いになるのだろう。
罪それ自体がはっきりしないままで合理性の欠片もないが、僕の何かがそうだというのだからそうなのだ。

でもきっと、僕は変わらずヘラヘラする。
だってほら、イイヤツじゃないし。

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