【FRJ2024 オンデマンドセッション#30】ファンドレイザーにも必要な「エゴ」と「現場感」
FRJ2024のオンデマンドセッションを視聴して、ネタバレがないよう、感じたこと・考えたことを書き留めています。
30こめに視聴したのは、『当事者参画が医療を変える〜PPI(患者・市民の医療参画)をエコシステム化するには〜』です。こちらは、今村恭子 (一般社団法人 医療開発基盤研究所 代表理事)さん、岸紀子( CMT友の会事務局長)さん、井上恵子(医療過誤原告の会 幹事)さんがお話されています。
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実はエゴだらけなNPO?
「エゴシステムからエコシステムへ」って言葉が興味深すぎるなというのが率直な感想です。医療環境のことは、1回だけ視聴するでは、理解が及ばない点が沢山ありましたが、「当事者参画」という言葉も合わせて、いろいろなNPO法人の活動にも考えさせられるようなキーワードはいくつもあったように思います。
「エゴシステム」っていう言葉は初耳だったのですが、すごく端的に表したいい言葉だなと感じました。どんな社会課題解決型事業であったとしても、最初はひとりひとりの問題から「こうなればいい」というエゴからはじまると思っています。そのエゴが人に伝播していくことで、問題・課題の認知、活動への協力というムーブメントが起きて、NPOなどの団体活動へ昇華していくんだろうなと。
「自分が好きでやっていることなので、応援や寄付をもらうことに抵抗がある」というNPO法人代表の声を何人かの方に聞いたことがありますが、その気持ちもわかるような気もします。ただそうなのだとしたら、応援・寄付者側からすると「必要だと個人的に思っているから、応援したい・寄付したいと思っただけだから」という声も返ってきそうで、エゴだらけなのがNPOでは当たり前なのかもしれません。
ファンドレイザーであっても現場感・当事者の声に触れるのは大切
もうひとつフォーカスをあてたい「当事者参画」です。活動が活発化してくるとついつい置いてけぼりにされがちな当事者の声です。いちばん最悪なのは、当事者の声を利用するだけ利用しておいて、たいして当事者が抱える問題には還元されず、団体の維持にだけ資源が投下されることです。NPOでももしかしたらありえる話なのかもしれません。
NPO法人の多くは現場を持っていて当事者と距離が近い団体は多いのかなと思います。けれど、現場と経営は異なる場合もあったりするかもなので、どんな立場であったとしても、現場や当事者の声に触れる機会をつくることはとても重要なのかなと、自団体のことを考えても強く思います。