好きなキャラに熱海へ連れて行ってもらった話
はじめに
このキャラが好きじゃなかったら、この場所に来ることはなかったかもしれない。
「推し」文化の是非を問うポストが飛び交うTwitterで何度か見かけたこの話題。たまたまそれを実感することがあったので、備忘録的にレポを書いてみる。
東北住みのオタクが秘宝館しか行かない弾丸熱海旅行をするだけの話。
長いので、熱海のところから読みたい人は目次から「当日」に飛んでください。
「好きなキャラ」とハマった経緯
2023年6月9日というセクシーな日付にフォロワーの二次創作小説を読み、まんまとハマった超人的シェアハウスストーリー「カリスマ」!
気付けば天堂天彦という男のことがめちゃくちゃ好きになってしまい……。
私を熱海に連れて行ったのはこの男〜!
性のカリスマ。
ワールドセクシーアンバサダー、世界セクシー大使、天堂天彦。
このレポを読むうえでは、とてもSexyな男であること、そして世界へセクシーを伝えている男であるということだけ分かっていればOKです。
この先出てくる「WSA」はワールドセクシーアンバサダーの略だけれど、細かいことは気にせず。
気になった人はここからプロフィールを確認してください。
そしてそのままYouTubeでカリスマ1話(6分半)へどうぞ!
行くまで
熱海秘宝館がカリスマコラボをするらしい
秘宝館という大人のスポットがあることはもちろん知っていたものの、カリスマコラボをする??とクエスチョンマークが浮かびまくった告知当日。
どうやらアタミロープウェイの車内アナウンス(約3分)が天堂天彦仕様になるらしい。
WSAのお仕事だ!!キャッキャッ!
カリスマたちはカリスマチャージが貯まることでカリスマブレイクを果たすのだが(ジャンル外の人は何を言ってるか分からないと思うけどスルーして)、今回は天堂天彦の2回目のカリスマブレイクである「テクノブレイク」を記念したコラボらしい。
何を言っているんですか……???テクノブレイクって記念していいのか?
秘宝館コラボとはいえ、秘宝館内部にコラボの展示物があるというわけではないという。(秘宝館のところのテラスに撮影スポットができているというのも後日知った)
最初は全然行く気がなかった。
盛岡市民は東京に行くのにも新幹線だと2時間半、3万円ほどかかる。
泊まったらさらにプラス。
3分のために……?
熱海って。熱海ってあなた、東京からさらに乗り換えていくんでしょう。
なんかほら、東海道新幹線とかで。分からんけど。
2023/6は転職活動をしていたのでまったく余裕がなく、「いいな熱海。行ける凡人(カリスマのファンネーム)さんたち楽しめるといいな」と呑気に構えていた。
しかし転職活動が終わり、新しい弊社ちゃんが確定。
余裕が出てきた瞬間に頭をもたげる、「熱海行きたくね?」の気持ち……。
お金もスケジュールもちょっと無茶したら行ける……行ける!?
行くぞ!!!!!!熱海!!!!!!!!
全然実感が湧かないけど、どうやら熱海に行くらしい。
お金も旅程で無理をすることでなんとか出せる金額に!
※何があってもポンとどこかに行けるように貯金しようと本気で思いました
好きキャラのコラボというのもそうだけれど、「好きキャラがお仕事をしているところを聞きに行く」というのがたまらなく魅力的だった。
仕事をしている好きキャラに立ち会いに行くことってあまりないじゃない?
某アイドルプロデュースジャンルを羨ましく思っていたので、今回は本当にうれしい!!!
ひとりじゃなくなる
ひとりで熱海に……?何もわからん……とずっと言っていたところ、諸々が重なりフォロワーの知覚さんが一緒に行ってくれることに。
ひとりじゃ!ない!
タイムラインで「熱海に行く!」を言っていたおかげで声をかけていただきました。本当に助かった。感謝。
当日
朝~集合
夜行バスで東京駅着!
バス前に入浴済みとはいえ、一応東京駅周辺で朝シャワーを……と思ったら3時間待ちを3か所ほどに告げられ撃沈。
ボディタオルでなんとかして待ち合わせ場所に向かう。疲弊。
知覚さんとはリアルでは初対面だったものの、待ち合わせ場所でくらり(東京創元社のキャラクター)のぬいぐるみを持っていてくれたのですぐに合流。
ミステリクラスタとの待ち合わせ、くらりを持っていると一発でわかる!
素晴らしいライフハック。
くらりを持って銀の鈴に立っている人間はそうそういない。
東海道本線で熱海へ
事前によくわからない同士で調べ合いつつ、東海道本線を移動手段に選んでいました。
初グリーン席!Suicaかざすのすごい!とワクワクしながら1時間半?ほど。
フォロワーと一緒の電車旅、無限に話すことがあるので全然苦にならない。
車中でカリスマワールド(キャラソンアルバム)を買い、ご満悦で熱海に向かう。
急がなくていいよ便(そんなものはない)でも翌日届くらしい。熱海の翌日にカリスマワールドが!?
……と、オタク大盛り上がりしていたらなんか本当に一瞬で着いた。
時間ごまかされてない?まだ全然熱海に行く気がしていない。
本当に熱海に行くんですか?
熱海だー?
何はともあれ熱海駅着!どうやら熱海に着いたっぽい!
オタクなのでとりあえず熱海駅っぽい写真を撮る。
「本当に熱海にいるんですね私たち……?」
「本当に熱海だ……え、本当ですかね」
全然!熱海に来た実感がないぞこの二人!
見る景色見る景色、よく分からないまま「あれめちゃくちゃ熱海っぽい景色じゃないですか!?」と言いまくる私たち。
それはそう。ここは熱海。
バスでロープウェイ乗り場まで
お蕎麦屋さんで腹ごなしをしてから早速バスに乗り込み、ロープウェイ乗り場へ向かう。
目的地は終点だったので、そこまでは車窓からビーチを見る。
THE リゾート。
すごい。熱海なんて東北の小学生ですら知っている超有名観光地なのだからそりゃそうなんだけど、めちゃくちゃリゾート。
駅前含めてどこを見ても素晴らしい観光地。
完璧じゃん……!
舞浜とかでも思うけれど、シュロの木?を見ると南国の木だ!!とテンションが上がってしまう。
アホみたいに知覚さんに「南国の木ですね」と言っていた気がする。
真夏のビーチなので、当然のように浮き輪を両肩に持った人が歩いていたりする。
めちゃくちゃ良い。
熱海に来たカリスマたちのことを話しながら、どんどん解像度が高まっていく。
ここに来たんだカリスマたち!
ロープウェイ乗り場
わあ!フォロワーがイラスト描いてたそのまんまだ!!(オタクの感想)
うれしくなって写真を撮る。
本当にロープウェイに来たんだ。アタミロープウェイだ!!!!
はしゃぎながら乗り場に向かう途中、いろいろなところで天彦がいるのを見つける。
本当にコラボしているんだ、WSA(ワールドセクシーアンバサダー)天堂天彦と……(倒置法)
天彦だ!と二人でうれしくなっていたら、前にいたお客さんたちも「天彦だ!」と写真を撮っている。
凡人さんだ!!
なんだかんだ乗り場の列は短い。
なんといっても、ロープウェイがすぐそこに見える。え、もうこれすぐじゃん?
「どうしよう、緊張してきた……えっめちゃくちゃ緊張してきました、どうしよう!?!?」
「落ち着いてください雨衣さん、これはジェットコースターじゃないです」
「やばいやばいめっちゃドキドキしてます緊張してきた」
「大丈夫、緊張しないで!!」
緊張!!!!してきた!!!!!!!!
この3分間のアナウンスのために遥々岩手から来ているのである。
本当に今熱海にいて、天彦のアナウンスを聞こうとしてるんだ……エッ熱海にいる!?!?
聞いても頭が真っ白になりそうだったので、絶対に録音しようと思っていた。
「録音準備しないとですね!」
「あ、フルの録音録画禁止の張り紙ありますね……」
「本当だ……これは前頭葉に刻むしか……」
※天堂天彦の曲「VIVA LA LIBERATION(通称:ボボンガリンガ)」に「Sexy Sexy 前頭葉に刻まれた戦士の遺伝子」という歌詞がある
最高MVなので見てください。リンクは公式。
録音を禁じられたならば、己に刻むしかあるまい。
Sexyを……刻むしか……。
そして乗車
別グループの凡人さんたちも一緒でロープウェイ乗車。
同じものを好きな知らない人が近くにいるのってなんだかちょっと楽しい。
扉が閉まり、社内アナウンスが始まる。
と思ったらアナウンスが始まる前、なんだかすごい小さい音量でじわじわと何かが鳴っている。
Sexy……
ムンラホルマオのイントロだ!!!!!
※天堂天彦テクノブレイク曲
天彦 IN YOUR AREA~と言われても、こっちが熱海に来ているのだから雨衣さん IN YOUR AREAだよ天彦。
ムンラホルマオだ!!!とはしゃぐ車内の凡人たち。
その瞬間始まる、天堂天彦の車内アナウンス!!
「ワールドセクシーアンバサダー、世界セクシー大使、天堂天彦です」
ワーーーーーーッ!!!!本当に天彦だ!!!!!
天彦のアナウンスを熱海ロープウェイで聞いています!!!みーんなーッ!!!!!
もうめちゃくちゃ心臓がうるさい。
ずーーーーーーーっとバクバクしてる。息を止めてアナウンスを聞く。
このために来たのだ。
天彦が名乗った瞬間、車内の天彦を知らないおじさんが「いや誰だよ」と言っていたのが味わい深い。
カリスマを知らない人間にも「ワールドセクシーアンバサダー、世界セクシー大使」の謎ワードを説明もなく強制的に投げかけるアナウンス、本当に大丈夫なのか。
もう正直ここからの記憶はないです。
天彦が車内から見える景色の説明をしてくれました。
「そそり立つ」とかのワードは使いつつ、お子様にもやさしく普段よりあまりエクスタシーしないWSAアナウンス。
ドドド興奮する……ッ!
お仕事モードのワールドセクシーアンバサダー!!!
今、天堂天彦のお仕事のすがたを聞いている!!
めちゃくちゃアナウンス慣れしてるじゃん天彦……(CV橋詰さんなのでそれはそう)
3分という時間の短さよ……。
アナウンス終了、きっかりロープウェイが頂上に辿り着く。
「めっっっっちゃくちゃよかったですね!?!?!?」
「何も覚えてない、(ロープウェイの)チケットは帰りも使うからなくさないでって言われたことしかもう覚えてないです」
「めちゃくちゃ良かった……」
「良すぎた……」
ま~~~じでどんどん記憶から天彦のアナウンスが飛んでいく。
海馬じゃなく前頭葉に刻んじゃったからしょうがないね……。
二人で天彦のアナウンスを噛みしめながら、語彙力を失って「めちゃくちゃ良かった……」の亡霊と化す。
そしてテラス
もうアナウンスは聞いたし、ここから先はまあ撮影スポットがあるもののメインで楽しみにしていたスポットではない。
と、思っていた。もうピークが過ぎたのだと。熱海に来て天彦のアナウンスも聞いたし良かったな~残りの熱海も楽しむぞ~!
そう思って出たテラス。
ワ――――――――――――――ッ!?!?!?!?
絶景すぎて勝手に声が出た。
綺麗な景色は数あれど、勝手に声が出るほど美しい景色に出くわすことなんてそうそうない。
びっっっっくりして、次の瞬間声を失いました。
こんなに完璧な"夏"ある!?!?
熱海を完全にナメていた。
いや、ナメていたというより全然知らなかった。
こんなに美しい景色が熱海にあるって、全然知らなかったし知ろうともしていなかった。
天彦がいなければこの景色を見ることはなかったかもしれない。
天彦が見せてくれた景色じゃん……と胸がいっぱいになる。
熱海に連れてきてくれてありがとう、という感謝をこの日ずっと捧げることになる。なんなら翌日も。
まあそれはそれとしてこの美しい景色をアクスタと一緒に撮りたいのがオタク(一人称)。
「雨衣さん、アクスタ溶けちゃう!!やばい!!!アーーー」
「待って今終わります!しまう!!やばい!!!!」
快晴!恐怖!アクスタの溶ける温度!!!
8月下旬、夏真っ盛りの熱海の気温って怖い。
凡人お面で写真を撮り、無事コラボを見るミッションはクリア。
場内のモニタでカリスマのMVがずっと流れていて面白い空間でした。
そして場内めちゃくちゃ凡人さんたちがいる~!
フォトスポットでは「写真撮りますよ!」の優しさの連鎖が発生しており、本当に治安の良いファンたちの空間だった。
普段オタクイベントでこんなことを感じたことがなく、謎の温かい気持ちに包まれる。めちゃくちゃ良い人たち……良いことがありますように……(祈り)
秘宝館に入るよ
名前はよく知っている秘宝館、実際どんなものなのかなとワクワクしながら中に入る。
全体的に昭和~平成初期アホエロの波動を感じながらも、めちゃくちゃ楽しい!!
フォロワーという、下ネタをゲラゲラ笑いながら一緒に楽しめる人と行ったのがよかったのかもしれない。
ちょっとここで天彦の話なんだけれど、私はかなりくだらないエロワードネタ(ケツパラガスを筆頭にもろもろ)から人間賛歌まで全部網羅しているWSAが好きで、この秘宝館もかなり同じスタンスがあるなという気持ちになった。
秘宝館にはアホエロから春画、irohaまで全部あるのだ。
秘宝館が天彦に声をかけてくれたことが、本当にうれしい。
帰りのロープウェイ
熱海秘宝館Tシャツも買ったし、ロープウェイを下ろうとしたここで最悪の伏線回収です。
「何も覚えてない、(ロープウェイの)チケットは帰りも使うからなくさないでって言われたことしかもう覚えてないです」
フラグは回収されるもの。
チケットがない!!!!!
天彦に言われたのに……天彦にあんなに(そんなに?)言われたのにチケットをなくして私は……。
めちゃくちゃ凹みつつ焦りつつ、ロープウェイのスタッフさんに確認を取る。
「すみません、チケットなくしてしまってどこで精算したらよいですか?」
「あ……少々お待ちを!」
事務室から取ってきたチケットを渡される。
いやいやいや!!
「いや、そんな申し訳ないです……」
「大丈夫です!ロープウェイ出ちゃうんで乗ってください!」
申し訳なさでめちゃくちゃになったけど、後から写真を見ていたらチケット番号が完全一致したので、落とし物を預かっていてくれていたスタッフさんが「落とし主だ!」となったようだった。
本当にお手間をかけました!ありがとうございました!!
熱海駅行のバスを待つ
本数が少なかったので近くのホテルで豪華なお茶を楽しんだ後にバス停に向かう。
しかし、時刻的にはすぐ来るはずだったバスが全然来ない!
カリスマ2ndシーズン#87に「バスは来ない」という回がある。
それはもうバスは来ない回なのだが、まさかこんなところで回収されることある??
バスを待っている人たちの中に凡人さんたちもたくさんいたので、多分この状況を少し楽しんでいたと思う。
全然凡人さんじゃなさそうな男性が「バスこねーーーっ!」と叫んでいたのも味があった。バス来ない。全然バス来ない。
もちろん結果的にバスは来たのだけれど、かなり遅れた運行だった。
カリスマコラボ見に行って帰りのバスが来ないのはもう天才の出来事すぎる。
さらに帰り
気付いたら当日持っていた日傘もなくなっていた。
全部なくしてるじゃん。熱海秘宝館Tシャツと缶バッジを得たのでトントンです。
さすがに帰りは新幹線。
嘘みたいな弾丸旅行、終わり!
ありがとう熱海。また来るよ、今度は温泉もちゃんと入りたい。
翌日
本当に熱海に行ったんですか……?の気持ちがぬぐえないけれど、どうやら行ったらしい。
熱海に来たことで思ったこと
ここらへんはかなりツイートで整理していたので貼っておく。
「推しに手を引いてもらって○○に来た、○○をした」ということを身をもって体験した話ではあるものの、それとともに「やろうと思ったらなんだってできるじゃん、どこだって行けるじゃん」の気持ちになったのがかなり大きかった。
天彦が熱海に連れて行ってくれたから気付けたことだなと思うし、やっぱりそういうふうに好きなものの存在で踏み出す勇気が出るのって良いことだと思う。
ということで、なんでもできる!の気持ちになった私は翌月知覚さんをポールダンス教室の体験レッスンに誘うのであった。
結論、人生の実績解除がたくさんあったほうが楽しい!!行きたいと思ったら行っちゃえ!ねえ天彦!!