なぜ私の中で石丸伸二は都知事ではだめなのか

本編に入る前に名前の由来について語っていこうと思う。
私はどうも是々非々ごった煮で感情論で書き上げるのが好き(楽しい)みたいだ。筆が乗ってしっちゃがめっちゃかになる。故にこちらのアカウントであくまで是を書くとしたなら是のみを、非を書こうとするなら非のみを書く。
なのでこの文章はたとえ意見と異なる情報があったとしても触れていない。どちらかと言うとディベート文として捉えるべきである。
石丸支持者はむかついて結構、仮説を立てて検索をかけて反論しに来ていただきたい。それでこそ君らの推しの言う政治のエンタメ化ではないだろうか。

前提:まずリンク先のだいぶ前提としている。
読んでいない人は読んでほしいが、要約すると記事では一極集中と地方分散について考えた時に、地方分散にデメリットがかなり重くのしかかるという話をしている。
そしてこれは結論でもあるのだが、私は石丸伸二の考えを許容ができるのなら、多極分散より多極集中を考え方として入れるべきであり、ゆえに多極集中可能都市作成>一極集中是正の順位で行うのが日本を良くするために必ず必要となるという思考者だ。そしてその思考で彼に役職を当てはめたら自ずと都知事ではないのだ。
「多極集中」とは、「一極集中」でも、その対概念としての「多極分散」のいずれとも異なる都市・地域の在り方だ。国土の「極」となる都市・地域は多く存在するが、しかしそうした極となる場所は、できる限り「集約的」で、かつ歩行者中心の「コミュニティー空間」であることが重視される。[1]

どうしてそう思うのか、
・まず地方分散をするのがどれだけ危険なことか(脳死でやることがいけないことか)
・多極集中と多極分散のメリデメについて触れていこうと思う。


地方分散をするにはもう遅すぎる

今から述べることは地方分散の結果、満員電車が10%減するのに必要な人口は56万人と国土交通省が言っているという前提である。[2]一極集中是正のメリットが現れるのには最低でもこの人数はいると一番わーくにの政治に関わってる人たちが考えている。このデータは2000年の記事の引用なので、もう少し人口が増えた今はもっといるかもしれないがそれは今回は考えないことにする。

東京23区に住んでいるのは生まれ育っていて地元に愛着のある人、あるいは地方から来た人の中でも特に収入を得られるほどに頑張ってきた人が多い。
故に大なり小なり誇りがあり、大事な生活基盤がある。

これは新聞ネットにでれた安野にも言えることだが、石丸支持者は165万人のうち何万人かが支持者かというと難しい。小池不信任(あるいは3期は長いから)入れない、蓮舫はなんか嫌、田母神と石丸だったら若くて政治経験のある人間がいい、という人が大なり小なりそれなりにいる。
その中でも家族を連れて地方に行ける、あるいは結婚適正年齢内で地方に移住できる人って165万人の何割だろうか。(夫婦別居してる間に子供を産む人間ってなかなかいないわけで。)
しかもそれが大きく意味をなすのは22~40ぐらいまでであると言えるだろう。40過ぎると高齢出産となり負担になることからほとんど人口増が見込めず、60過ぎると定年退職してしまう。住民基本台帳による東京都の世帯と人口(町丁別・年齢別) 令和6年1月の20-24、25-29、30-34、35-39歳を参照すると705958+903059+841084+880336=3330437。
約16.81%、おおよそ6人に1人は引越しをすることになるだろう。(それでも20-22が混ざっているので少ない計算だが。)
と考えると、支持者以外を足したとしても狙いに即した56万人を無料で移住させるのは難しい。(いたら経済合理性を見れば群馬のほうがいい)地方に移り住んでくれる人への助成金が必要になってくる。現在100万円地方移住助成金を国は出しているが、その数字だとしても100万*56万 最大5600億円なのだが、今の地方移住助成金が効果が限定的であることは石丸があの発言をしながら出馬したのが何より物語っている。もっと必要になってくるだろう。

単純計算で東京都の人口÷名目都内総生産をして、一人当たり名目GDPを算出し、減らしたい人口(56万人)を計算するとGDP減少分=113兆7,000億円−109兆2,010億円=4兆4,990億円とchatgptは算出してきた。

https://chatgpt.com/share/3dc17c7d-5339-4f8a-8812-3d846b1d9792

リンク先では地方分散において神奈川や埼玉に移動させてもしょうがないので、今回は2位大阪、3位愛知、9位福岡、12位広島、14位宮城(地域区分でのトップ県の一部での構成)でのシミュレーションをしている。(まとめている時に思ったが8位北海道の方が適切かは是々非々だったのでそちらでのシミュも必要かもしれない)これにはこのサイトを参考にした。https://eleminist.com/article/2418

同じように人口÷名目都内総生産をして、一人当たり名目GDPを算出、それを増加させた人口分の、東京からの移動人口を、宮城県や広島県に多く配分することで最大化でき、359,700+194,500+187,900+1,293,900+470,030=2兆5060億、単に5等分した時だと約2兆4384億の増加が見込まれるとした。無論このchatgptの計算結果は不十分で企業集積のメリットや対面コミュニケーションの重要性を考慮すると、実際の経済的影響はより大きい可能性があること、一方で地方への分散が新たな経済機会を生み出す可能性、その他GDPに関わる数値も考慮すべきで、このシミュレーションぴったりに行かないことは確実性がある。
一方で同じく確実なのが、日本国全体で(新経済創出できない限り)減るのは差額の約1兆9,929億円と考えれる数字的根拠があり、これは安野さんのような優秀な人材を送り込むだけでは無策と言える。

まず一つはトヨタで営業利益が2兆9957億円、NTT営業利益が1兆7686億円、一兆円規模の会社は145社/日本の企業数は360万(経済産業省(中小企業庁)公表データを参照)という超超上位層であり、個人が生み出せる金額じゃないのだ。複数会社であっても成し遂げられる(一兆規模を増やせる)のであれば日本はGDPでドイツに負けない。転落の危機に差し掛かるわけがない。
そしてもう一つ東京で会社が集まるのは企業の集積と呼ばれる取引コストの削減、情報共有の促進、イノベーションの加速など、様々な経済効果をもたらすからだ。テレワでは創造的な協働、複雑な問題解決、信頼関係の構築などにおいては、対面でのコミュニケーションに劣る面があるから企業の集積なんて名前がついている。

少子化で顕著な大阪では10万人増やしても0.05%増えて1.19→1.24という数字をchatgptは出してきた。これでは5年から10年しか伸びない(らしい)が、私はこれ以下になる可能性すら危惧されると思う。なぜなら日本全体では人口の出生率低下が行われていて、ベースはどんどん下がっていくのに、東京から毎年10万人ずつ送るというのは不可能だからだ。期待している成果(=人口減少の抑制)は大阪では得られないだろう。
2兆円という数字は現東京の総GDPの1.76%程度を占めることになる。これを聞くとそのぐらいなら大丈夫では?と思われそうだがGDPが1%の増減では基本的に税収1.1倍程度になると推定される。(税収弾性値で検索すると補足が読める)6兆3,865億円が令和6年の税収だった。税収の減少は1.76%×1.1≈1.94%1.76%×1.1≈1.94%。結果的な税収減は6兆3,865億円×1.94%≈1,239億円6兆3,865億円×1.94%≈1,239億円とフェルミ推定される。
1239億、これは滋賀県の1444億、石川の1465億、福井県の1467億をほとんど賄う数字だ。一つの県の地方交付金が丸ごと消滅した場合、いかに地方の存続に関わるかは言うまでもない。ゆえに東京は分配を変えないといけなくなるが、GDPは2兆円ずつ以前より減っているし、人手も減っている。現在東京の実質収支は2億6691万しかないなか、もっと弱った東京が耐えうるだろうか?

56万人以下にするなら地方分散のメリットは効果が薄くなるし(満員電車の是正面不可)56万人以上にするならもっとデメリットはでかくなる。(東京にかかるgdpの減少見込みの増加 - 今のままの地方で創出が見込めるgdpの差の拡大)

地方での人口増は地方の家賃高につながり、見合う収入がないと住めなくなってくる人が現れる。これは以前の記事でも引用した熊本での事例が示している。
が、残念ながら東京の人口減は必ずしも成果のある家賃安を引き起こすものではない。東京を捨てきれずに家を維持したまま地方に行く人、一時的に安くなったのをみて埼玉千葉多摩から流入してくる人、単身赴任を選ぶ人がいればあまり是正されない。さらに現在外人による買い占めが家賃高を引き起こしていて、それは地方分散をしたあとも東京が魅力を維持出来れば続いていく。また戻ってくる可能性を見るかは投資家次第だからだ。さらに東京は埼玉や千葉方面からの電車の発達のおかげで是正しなくとも皆が車中泊しなくとも毎日家から通勤しようと思える程度には近隣に住めてしまうし、埼玉や千葉まで高騰する未来は日本全体の人口減が10年後に起きる以上かなり薄い。(逆に言えば空き家をうまく使えれば地方の家賃高を引き起こさない地方分散も可能だがそうなっていたら空き家問題は騒がれないし東京ももうちょい安くなるだろう。)

これらのリスクを見た上でGDPがシンプルにドイツに負けそうな中強行が引き起こす最悪のシナリオは共倒れ、良くて都市間戦争に負けただけの費用対効果を得られずという悲惨な結果でしかないだろう。

石丸伸二の考えを許容するなら多極集中の方が優れている

市区町村別で見ると転入超過は令和2年のを参照すると1位から大阪市>東京23区>横浜市で、5位の札幌市含めて全部1万6千〜1万人超の増加である。そして令和5年も具体的な数は示されていないが大阪市がトップであることは報じられている。

更にこちらのリンク先では東京都から埼玉、神奈川、千葉の順で東京からの流出が圧倒的に多いことを指し示している。

「住民基本台帳」を用いていて、東京都に住民票を移す直前の住所地(道府県)での分析した方は、埼玉県を中心に、神奈川県千葉県にベッドタウンが広がっているので、周辺エリアも上手く機能している。そして何度でも言うが、日本の人口推移を考えれば埼玉千葉まで価格高騰することはない。そしてそうなっている限り東京の家賃高を差し引いても人々は出て行こうとしない。

ではそれらの人が元々来ているのはどこか?

6.3万人のうち、2万6109人が大阪、愛知、北海道、福岡、広島、宮城といった地域区分の最もGDPが高いところからきていて、21位以下は1000人も満たしていない。

22年の出生率は6.3なので、この時の数字をそのまま借用すれば石川〜長野の23県はは東京に6.3人以内しか子供を奪われてない。

つまり何が起きているかと言うとこの記事内でも触れられている通り、地域区分内で比較的収入の高い県に人は集まるが、地域区分内で比較的収入の高い県は東京に集まっていく。

そして大阪、福岡はとくに顕著だが、地域区分内で収入の高い県は軒並み合計特殊出生率が低い傾向にある。

2023年の数字では出生数75万8631に対し東京88295、神奈川54796、埼玉43765、千葉36779、大阪57202、愛知50825、北海道25286、宮城12614、福岡35211で40万4773人。流入してる側が過半数を超えている以上、地方に依存できないし、東京への流出を止めることは神奈川大阪愛知北海道宮城福岡広島の人口増に繋がるが、それらの県での合計特殊出生率で見れば福岡の1.26(29位)が限界であり、普通出生率で見れば東京は7.1で大阪7.0、広島6.8、神奈川6.5、北海道5.6、宮城5.4と負けている。47都道府県全体で見ても粗出生率全国9位に相当する。東京は産んでいる。

26.htmhttps://www.ipss.go.jp/syoushika/tohkei/Popular/P_Detail2023RE.asp?fname=T12-26.htm

首都圏においては4400万人で東京の1400万人差し引いても25%を占めている。そして関東圏はのきなみ合計特殊出生率では下位層である。957人しか東京に奪われていない群馬ですらだ。

故に凄く言葉を選ばなければ、東京の過密さえなんとかすればどうにかなると思うのはお花畑なのだ。人口の多い県での少子化を止めないことにはどうにもならない。

現在の子育て世代自体が少子化世代の産物であることから母親の母数が少なく、育児休暇がいまだにきちんと取れず、旦那一人の収入で暮らせない家賃であることなども考慮できる。今の福岡大阪がそうなのだが、それは地方にただ人を移動させたら地方の価格上昇がおきるので丁重にやらなければならない。

石丸伸二の場合具体的に見ずに大局も語るのは結構だが、中途半端なデータ参照の結果出力がおかしいから批判したくもなるし、ちょっと調べたらいくらでも自分の考える政策に反論がでているものを「解決できません!」と言って反論余地を封鎖している以上都知事になった場合データが集まったところできちんと実態にあった政策ができるかは大きな疑問点が残る。以前Chatgptが10万人の大阪流入で0.05の出生率の増加で5~10年の延長を提示したが、それは今の1.19のままプラス0.05の1.24を維持できるという算出のもとで、今のまま出生率が下がり続けるならもっと延長スパンは短くなるし、だいたい東京には1400万人のうちの3割が高齢者で、子供を産める若年層の数、20代~40代は333万人。人口構造のバランスが崩れかけている。今はもうとっくの昔に多極分散(のための大幅な人口流出)なんてできない状態なのだ

これらのデータを加味すれば、優先順位は関東圏での出生率を改善する(これ以上の減少を弱める)→その間に集積可能都市を大阪や福岡、宮城や広島、北海道といった人の集まるところを活かして創出→その後の地方分散だと言えるのではないか。ならば地方分散のために都知事の権限を使うと述べた石丸が都知事になる理由も無くなるのではないか。
そうであるとするなら、少子化対策の政策面において今回の都知事選で相応しかったのは子育て世代への政策を着々と実行してきた小池、徹底的な若者支援を訴え、高齢者への施策が少ないにも関わらず高齢者からの票を集めれた蓮舫、現在の出生率低下原因を細分化し、東京から施策例を日本に提示しようとした安野ぐらいじゃないだろうか。

47都道府県を全て維持できないとし、する気がないのなら、多極分散よりも多極集中の方が優れている。これは私が論じるまでもなく、企業の集積によるメリットと多極分散による過密の解消両方のいいところ取りがでるとして前々からいくつもの記事が出ている。全ての都道府県を同じレベルで維持することは困難なのだが、多極集中により地方中核都市を強化することで、周辺地域の持続可能性も高まる。完全な地方分散よりも現実的なアプローチと言える。周辺地域からの一時的な流入を許容し、小規模都市から中規模都市に移動してもらって集積すればあまりGDP等への負担をかけずに発展することができる。東京の人口に依存しない中核都市の強化により、地方の若年層が東京に流出せずに、より近隣の中核都市で就職や進学の機会を得られるようになる。
東京からの流出する形、(石丸伸二の言うところの多極分散での)受け皿となる地方都市がその負担を十分に支えることができず、地方都市がインフラや産業基盤、教育環境を十分に整えていない場合、流入した人口に対する需要を満たせず、地域の持続可能性の低下結果として、地方が経済的に疲弊し、結局は再び大都市への流出が始まる「逆流現象」が発生する可能性を減らし、東京の牽引力を損なわないまま安全に次のステップに移行しやすくなる。地方が経済成長すればその間に東京からの自然な範囲での移動も起こりうるだろう。
多極集中のデメリットとして小規模都市の寿命を縮める、インフラ整備の問題はあるがどのみち石丸の考える多極分散でも起こることだ。

まとめ

地方分散と一極集中を比較したときですら、地方分散というものは必ずしもメリットを産むものではない。少子化面においては楽観視した算出でも5年から10年しか伸ばせず、その間にも少子化はどんどん進んでいく。
地方分散自体は日本全体の持続性を高めるが、少子化対策を兼ねた地方分散は東京の力を弱め、今となってはうまくいく可能性を見出す方が非現実的。
もうすでに昔に比べて母親の数の少ない日本において、東京以外の大都市のダム機能を果たしてもらうこと、狭い範囲で少子化対策をした方が合理的であるという特性を活かし、関東圏の3割の人たちに少子化の加速度を遅めてもらう方が、安全でいずれ解決しないといけない問題への着手であり、失敗したとしてもそこまで日本全体への負担にならない。
港区、中央区、千代田区の都心三区にならうアッパー層の出生率は唯一他の市区町村でも税収次第では再現可能になってくる。
以前の記事と合わせて、やはり石丸の意見には穴しかないと私は思う。

ただそれ以上に今回の一番の問題は実はゆいさんはさほど少子化対策に興味がない。少子化対策は不本意で結婚、出産できない人を減らすのに注力して、一旦少子化した後に適応できる社会の形成の方が今は大事なんじゃないかなぁ、と思っていたりする。
学歴は石丸さんに劣るし、年齢も有権ほやほやなのである。当然政治の世界なんぞなんじゃらほいである。
にも関わらずPerplexityで仮定に即したキーワードを見つけ、ゴリゴリGoogleで検索し、Chatgptにフェルミ推定を任せる。Chatgptやperplexityに反論を述べさせ、そこからさらにデータを収集し穴をなくしていく。それだけでこのようなそこそこそれっぽい反論記事が生まれてしまうし、その質が、「必ずしもそうは限らない」といったものではなく、「共倒れもありえるし、そもそも効果があるのすら不明瞭」「完全上位互換がある」、とデータ的根拠を伴って言えてしまうことだと思う。
そして石丸支持者との意見交換をしてみたが、反論した際反論できる記事や仮定を持ってきたり、こちらに代案の提示を求めて相互理解を深めるのではなく、それでも進めた方がいいとし、石丸と同じ意見をぶつけてくる。
表面的な主張や感情的な共感に基づいて判断している可能性があり、それによる最適解を抽出することができにくくなってしまっている。こちらだって多極分散の方が良い根拠があれば全然意見を変えたいのだ。

とかいいつつシリコンバレーでは収入も高いが家賃も高騰しすぎて車中泊するような人もいるのですが、私の予想に反して車中泊してる人と結婚して子供を産める人が100人中70人いるなら全然今の考えの石丸さん都知事いいと思いますね。

文章引用
[1] https://www.nippon.com/ja/in-depth/d00512/#:~:text=%E3%81%93%E3%81%93%E3%81%A7%E8%A8%80%E3%81%86%E3%80%8C%E5%A4%9A%E6%A5%B5,%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%8C%E9%87%8D%E8%A6%96%E3%81%95%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%80%82

[2] https://www.mlit.go.jp/kokudokeikaku/iten/onlinelecture/lec08.htm


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