不確定性原理と観測とハコ 良い観測者への道 vol.2
皆様、今日は良い観測が出来ましたか?
無駄に考えるのが大好きな考えすぎアーティストUGYAUの観測の話第2回でございます。
第1回目から盛大に時間が空いてしまいまして申し訳………。
上記、vol.1の最後に予告していた内容とは若干違っているのですが、引き続き観測についての話をしてみようかなと思っております。
観測は人生の役に立つ上に何しろ楽しい。
そんでもって観測がテーマの一つであるUGYAUのアート作品、
"まじないのハコ"
についてもっと知っていただきたいなーと思っています。
そんな話にお付き合いいただければ幸いです。
まじないのハコ
急にどうした?ってめんくらった方もいるかもしれませんが、
これがわたしの制作している"まじないのハコ"の説明文です。
どの様なものかといえばこんな感じの作品。
立方体に絵が描いてある。
もう少し詳しく見ると何やら小口部分にテープが貼ってあるのが見れるかと思います。
こちらは封印のマステ(UGYAU命名)。
書いてあるのは不確定性理論の数式なのですが、そのマステがぐるりと一周している立方体です。
これは実はただの立方体ではなくハコなのです。
桐の箱です。
蓋と本体がパカっと2つに分かれるタイプの箱。
その箱をマステで巻いて封じているのです。
箱の中身が見えない様に封印しているのです。
そう、中身がある。
作品として内側も時間をかけて制作し、
同じように箱の外側にも制作します
そして全て完成した際に
“もう開けない”と決めて蓋を閉じ、箱を封印をしてしまうのです。
そうして完成するのがまじないのハコです。
閉じたハコの内包する世界
さて、皆様は「シュレーディンガーの猫」と言うものについてはご存知でしょうか。
物理学の量子力学の中の定理の一つに「不確定性原理」と言うものがあるのですが、その「不確定性原理」の少し不思議な状態を説明するための思考実験の一つが「シュレーディンガーの猫」だそうです。
すごくざっくり説明すると、箱の中に猫を1匹入れて毒薬も一緒に入れる。
猫が触って毒を受けたら死んじゃうけど毒をいじらなければ生きてる。
生きてるか死んでるかは箱を開けるまではわからない。
なので箱を開けて事象を観測するまでは、2つの現実が同時に存在してるよね。
みたいなやつ。
(画像はちょっと違いますが、すみません。)
この思考実験の中では猫がひどいことされますが、
箱の中の世界は不確定で観測によって世界は変わるのだなあと、UGYAUはとても興味深かったのです。
それってつまり箱の中は吉凶の入り混じった無限の可能性を秘めた世界が入ってるってことでしょ?
すごくワクワクするなあって。
なので、箱を作品の土台にして制作していこう!と決めてみました。
封印してこそ生まれる2重構造
そして、制作したハコの作品は封印をしてしまおう!とも決めました。
(無限の世界を内包させる為)
加えて内側世界については一切画像を撮らず記録に残さない事にしよう、とも。
アート作品は基本的に誰かに見てもらう為に作ることが多いかと思うのですが、
あえて中身は見せない構造ににすることで
“見てもらう為に描く、作る”
“誰にも見てもらえない”
という2重構造になるわけです。
ギャラリーなどの展示会場ではハコの外側のみを展示。
もし作品を気に入っていただけて購入してくださった方にはハコを開ける権利が生まれます。(UGYAU本人にも一度封印したハコを開ける権利はない。)
それでも尚、「ハコを開けてもいいし開けなくても構いません」とお伝えしています。
観測することでハコの内側世界を収束させても良いし、永遠に不確かな世界を内包したハコとして楽しんでいただいても良い。
ここでもまた2重構造になっています。
この構造を維持する為には内側の世界が漏れ出ていてはいけないのです。
そんなUGYAUの思考から生まれたのが
”まじないのハコ“と言う作品であり
観測すると言う行為を皆様に感じていただくための仕掛けの一つなのです。
今日はひとまずこんなところで。
観測の説明ってよりも作品説明の方が主にになっちゃってますがすみません。
次回も観測とか作品とか、そこに至るまでのわたしの脳内のあれこれを書いていくつもりです。
それ以外にも日々の気づきの話とか、あまり気負わずあれこれ綴って行けたらなと思ってます。
UGYAUのアート作品やこれまでの活動をもっと知りたいなと思ってくださった方はぜひ各種SNSやらサイトやらも見ていただけたら幸いです。
https://linktr.ee/UGYAU
では皆様ここまでありがとうございました。
本日も良い観測を!
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