四国登山 その4 石鎚山③
前回のお話はこちら。
さらなるアクシデントが、、、
2024年6月10日12:00
さて、体力も回復させたので、いよいよ石鎚山、まずは二ノ森を目指して登山再開します!
ところが歩き始めて10分、ここでさらにアクシデント発生!
発生というか、先ほどの食事休憩時にちゃんと確認すればよかったのですが、歩く一歩ごとに
「両足のかかとが痛い」
これ、確実に靴擦れしてるよ。うん。
という感触。。。
けっこう痛いけど。軽い水ぶくれですんでればいいなあ。。
この登山、というか四国遠征の初日から靴擦れで皮が剝けたら最悪だな。。
でも痛み的にそうひどくはないだろう。
ここで早めに絆創膏を貼っておけば、なんとかなるかな。
そう思い(願い)、歩き出し15分くらいで再度登山靴を脱ぎ、自分の足の状態を確認。
おそるおそる足を見ると。。
見事にビンゴ!
ずる剥けです!
これはヤバい。
これから、この石鎚山のピストン(残工程往復で20キロ)はともかく、四国の山々を一週間歩き通すのに、序盤からこのダメージは大きい!
場合によっては計画の大幅変更を余儀なくされるかも。。。
この靴「ザンバランのバルトロライトGT」は履きはじめてから三年程経つのですが、機嫌が悪いとまだ靴ズレ起こす時があるんですよね。。
しかしそれがこの最悪のタイミングで発生するとは!
とりあえず、応急処置をして歩くしかないです。。。
よし!応急処置もしたし、気合を入れて歩くぞぃ!
登山に膝痛と靴擦れは付き物だ!(嘘
途中、笹山から樹林帯のようなシラビソの林の間を抜けて、、、
13:00
応急処置をして足の痛みに耐えて歩くこと1時間。
やっとの体で二ノ森に到着。
今見ると、愛大の避難小屋から二ノ森までの標準CTは1:30なので、足の応急処置をした時間含めて二の森まで60分とは、だいぶ頑張って歩きましたね~。
この二ノ森までくれば、あとは石鎚山の麓まで稜線のトラバース道なので、比較的時間を巻けるかな、
うまくすれば15時過ぎには山荘に入れるかも、
それなら足(靴擦れ)への負担もさほどかけずに歩けるかな。
なんて考えてましたが、
このコースの本気はここからでした!
15:00に山荘着なんて、見通し甘すぎでした!
距離もありましたが、地図の等高線に隠れる高低差のアップダウンが多いので、地図から予測できなかった分、体力も削られたしペースも上がらなかったです。
二ノ森から先へすすむものの。。
とりあえず二ノ森山頂を過ぎて石鎚山の方へ少し下って、この先の登山道の様子を伺います。
むう、、なかなかのナイフエッジ、、、いや、ナイフエッジじゃないけど、この尾根を越すのかよ。細けぇアップダウンが無数にあるな。
しかも目指す石鎚山は雲の中なので、稜線の先のルートが全く判らないときた。
しかし、とにかく進むしかない
道はこのように歩きやすいところもあれば、、、、
歩きづらいシラビソ樹林帯もあって、なかなか疲れます💦
そうこうして、尾根を挟んでの向こうとこっちを行ったり来たりして、細かいアップダウンをこなしているうちに、、
雲が少し取れて、石鎚山と目指す石鎚山山頂荘が見えました!
あー、いやいや、ちょっと待って。一回待とう。
うん、石鎚山が見えたのはいいけどさ。。
あそこまでどうやって行くの?これ。道があるように見えないんですけど。
まさかこのまま直進じゃないよね?
進行方向に対して真横に石鎚山の壁が立ちはだかってるようにしか思えないんですけど。。。
どこからあそこに取りつくん?
地図ばかり見ても時間を食うだけで全然進まないので、この時は「この先どういう道になるんだろう?もしかして最悪のルートとかあるのかな?」なんて不安に思いつつも、目の前の登山道を淡々と歩き通してました。
淡々と歩いたのには理由があって、この時実は水が底をつきかけていました。
登山開始時に持ってきた水は2L、それと別に料理用+予備で別容器に900mlを持ってきていました。ここ最近の登山では一日の行動で2Lも水を飲むことはなかったので、予備も含めてこれで十分かと思ってました。
ところが!
前半ここ最近無いほどバテて水を大量に摂取してたので、2Lの水はあとわずか、あとはお昼の調理に使った残りの水数百mlがあるだけになっていました。
それなので、行動時間をいたずらに延ばしたくなかったのです。
ちなみに、石鎚山へのルートはこんな感じでした。
尾根が繋がってる方向に、つまり二ノ森から行くと大きく左に迂回して、石鎚山の尾根にたどり着くルートでした。
「なるほど、こんな感じで石鎚山にむかうのね」と歩きながら思いましたよ
14:30
やっと、そんなこんなで石鎚山が近づいてきました。
この時点で全然15時に石鎚山に着きそうにない事が、この写真から判るかと思います。
なおこの写真は西ノ冠岳の下の巻き道あたりかと。
このひとつ上のの写真と見比べてもらうと判ると思いますが、この時点でかなり石鎚山の左の地点に来てるのが判るかと思います。
そしてここから晴れました。
西陽がガンガン差して来て暑い。。。
この辺りの標高は1,850m程度、、、涼しくなるには今一つ標高が足りない。
朝の7:00から開始した今回の登山の行動時間は、間もなく8時間になろうとするところ。この時点で歩行距離は10キロを超えてました。そんな中、水を節約しながら歩き、さらに昨夜の寝不足と運転疲れが追いうちをかける。
そして西陽に無風の天気。
熱中症っぽくなりました。
また、この笹山のトラバース道が5m位のアップダウンを細かく繰り返すので、後半戦でバテて来た体力の残りをさらに削がれたという事もあります。
多少休んでも体温が下がらないのを実感し始めてました。
汗が止まりません。
これはヤバイ。今はまだヤバくはないけど、このまま歩くとヤバイ。
しかもこの日は月曜日。
ここで倒れると週末まで誰にも発見されないかもしれない。。。
そこで、途中に現れたシラビソの林の木陰で急遽10分程休憩しました。
身体を休めるためにザックを下ろし、残り少ない水を飲んで体を冷やします。
判断が早かったのが幸いしたのか、この休憩でだいぶ回復しました。
たった10分の、しかもクーラーでもなくただの木陰での休憩でしたが、この休憩が無かったら危なかったと思う。
そんなプチアクシデントに見舞われましたが、それだけ歩いてきた甲斐もあり、石鎚山はだいぶ射程距離に入ってきました。
山荘に予約をした時に登山ルートを聞かれて、答えた際に言われた「長いルートですからゆっくり来てくださいね」という言葉を、ここにきてしみじと実感していました。
確かに長い。。(しかし靴擦れさえなけばもう少しは楽に。。とも思った)
もう笹山の雰囲気が良いとかはどうでも良くなってます。
とにかく早く山荘に着いて休みたい!
その一心です。
ふと振り向くと、今日歩いてきた尾根が見えます。
右に見える一番手前のピークが西ノ冠岳、中央やや左のピークが二の森、その右のピークが鞍瀬の頭(行きはスルーした)になり、この登山の最初のピークの堂が森はさらにその右で西ノ冠岳に隠れて見えません・・・良く歩いてきたな。
でさ、明日ここ歩いて帰るんだよな。
ま、まあ今は考えないでおくか。。。
15:30
ついに面河渓のルートとの合流地点まで来ました!
道標によると、石鎚山頂まであと600メートル!
やっと、やっとここまで来ました!
二ノ森から面河渓ルートの合流地点までのCTは70分~80分のようですので、それほど大幅に遅かったわけではなさそう!
と同時に、遠くから石鎚山を見ていて疑問というか恐怖に思っていた、石鎚山頂への急登が始まるのかと思うと、距離こそ0.6キロですがブルーに思ってました。
だって、こちらの登山道から見る石鎚山って⇩これよ、これ。
参道がある方面の登山道の裏側から見る石鎚山と石鎚山頂荘の雄姿!
どう考えても、山頂にある山小屋まで岩場の登りがあるでしょ。
もはや魔王の城の感さえあります。
まあでも、どんな急登でも、あと600メートルだけ頑張ればいいんだ!
と体に激を入れて進みます。
さて、ここからは今までの笹のトラバース道から打って変わり、岩の出た登りになります。
膝くらいの高さの段差が多いですが、疲れた体に激を打って登りますよ。
ん~、距離歩いてきたからキツイはキツイんだけど、さほど急登というほどでは無いなあ。少なくとも、あの外観から想像してた登りには程遠いなあ。
ついに石鎚山山頂に!
15:40
岩の登りを登ること10分ほどで、石鎚山の参道登山道と合流しました。
以外とあっけなかったな。
ただ、ここから山頂までもうひと登りあります。
石鎚山名物の鎖場で登るか。。。
それとも迂回路の階段で登るか。
ここは階段一択でしょ!
いや、鎖場は比較的得意なので、行けなくもないとも思いましたが、まあ、もう気持ちが早く楽に山荘に行きたがってましたので。。
そして
16:00
石鎚山山頂に到着!
やりました!
いやあ、まじ長かったし、熱中症になりかけるほどバテたわ~
この勢いでいっきに天狗岳まで!
と登山前は思ってましたが、靴擦れと体力とを考えて、明日の朝に登ることにしました。
山頂山荘に予約をした旨の挨拶をしたところ、「本日は私一人の貸し切り状態」とのことで、それではとチェックインは後回しにして、山頂をぐるりと散歩しました。
山頂には立派な神社があり、朝6:00と夕方18:00には神事が執り行われており、希望者は参加できます。
私はいろいろ忙しかったので参加しませんでしたが、せっかくなので参加しとけばよかったかなと、今になってちょっぴり後悔しております。
山頂に着いた頃にはすっかり快晴。
石鎚神社のパウヮー!☺
神社ではお守りを買いました。
さて、ひとおり山頂も一周したので、これから山荘にチェックインします。
つづく