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⑤入院、そして手術

入院が決まり、入院の準備をしたり、同じ手術を受けた他の人のブログを読んだりしました。
他の人のブログは、手術翌日はこれくらい動けるのか、とか、食事はこんなふうなのかなるほど、ととても参考になりました。

入院1週間前に自己血をとりました。
手術中に出血が多くなった場合は輸血をしますが、輸血は他人の血なので、ごく稀に感染症がうつってしまったり、アレルギー反応が起きることがあるそうです。
自己血なら自分の血で、とっておいたものを体に戻すだけなのでリスクがないそうです。
ヘモグロビン値をはかり、問題なかったので400ccとりました。
10年程前に健康診断の採血で失神したことがあったので400ccもとれるか不安でしたが、今回大丈夫だったので自信に繋がりました。

また、元々予定として決まっていた家族旅行で、キャンプに行きました。
2ヶ月の次女には訳がわからなかったと思いますが、4歳の長女は焚火など普段できない体験に喜んでくれたので、入院直前でしたが行ってよかったです。
でも本当に入院2日前とかの直前だったので、帰宅早々入院に持って行く下着などの洗濯がちょっと大変でした。笑

入院初日はPCR検査などを行い終了。
2日目は手術前日のため絶食、手術中に大腸を傷つけてしまい体内で便が漏れてしまうと大変なので、下剤や浣腸でお腹の中を空っぽにします。
下剤は水で溶いた不味いやつを2リットルも飲まなくてはいけなくて、これが地味にキツかったです。
2時間で飲み切るようにと言われましたが、結局4時間かけて1リットルしか飲めず、そこで許してもらいました…

術前の説明で、麻酔医と、医師からそれぞれ手術ではこんなことをします、という説明を改めて受けました。

麻酔医からは「全身麻酔は口に当てる酸素マスクから眠くなるガスみたいなのが出るイメージですが、実際は腕の点滴からお薬を入れます。全身麻酔をすると呼吸も止まってしまうので、眠ったら喉に酸素を送るチューブを入れます。起きたらすぐに抜くので安心してください」と言われました。
呼吸まで止まってしまうことは知らなかったので、へぇー!そうなんですね!と食い気味で説明を聞きました。

医師からは、卵巣嚢腫の良性・境界悪性・悪性の3パターンのそれぞれどの臓器まで切除するか、良性・境界悪性の場合は手術時間は4時間程度、悪性の場合は7時間程度かかる、また悪性の場合は出血量が700〜1000ccを超える場合もあるため自己血で足りない場合は輸血を使う、という内容の説明を受けました。
私の場合は「境界悪性の疑い」とカルテに書かれていましたが、お腹を開けてみて悪性の場合もあるため、まずは目覚めた時刻でどっちだったかわかるな…と思いました。

入院3日目が手術日でした。
朝イチの順番だったので、8時に手術室に行きました。
ストレッチャーみたいなので運ばれるのかと思いきや、普通に歩いて手術室に行き、手術台にも自分で乗りました。
元気なので当たり前か。
手術室はズラーっと15部屋くらい並んでいて、ストレッチャーで運ばれてる人、車椅子の人、歩いてくる人、こんなシワシワのおじいちゃん切っちゃって大丈夫なの!?ってくらいのおじいちゃん、手術4回目よ〜と話してるおばさま、帝王切開に向かう妊婦さんなど様々でした。
ちなみに家族の待機をお願いされていましたが、夫は長女を保育園に送り届けてから来る予定だったので開始には間に合わず、無事終わったら会おう!ということになっていました。

手術室に入ると、ドラマで見るような照明や、なんか上の方に窓があり偉い人が覗ける部屋などがありました。
手術台は体がちょうどおさまるくらいの幅しかなく、ちょっとフカフカ。
看護師さんが4名、麻酔医さんが2名、医師が3名軽く挨拶をしてくれました。
私の手術のために、たくさん勉強して、たくさん経験値を積んだプロの方が9名もついてくれるんだと思うとすごく安心感がありました。
服を脱ぎ、両手に点滴の針が入り、酸素マスクをつけてスタンバイします。
麻酔医さんに眠くなるお薬を入れますね、と言われ腕にひんやり薬が入ってくる感覚があり、見ていた天井がボヤ〜っとしたなと思ったら、2秒くらいで眠ってしまいました。

意識が戻ったのは手術室の中でしたが、ものすごく眠くて目が開かず耳だけ聞いてる状態。
喉に入っていた酸素チューブを抜かれた感覚と、せーのっというかけ声でストレッチャーに移動させられた感覚があり、また眠ってしまいました。
次に意識が戻ったのは病室で、ちょうど夫が部屋に入って来るところでした。
麻酔のせいか吐き気がすごく、吐きそうです…と言って試みるも何も吐けず、みたいな状態が少し続きましたが、徐々に治りました。
夫に今何時?と聞くと13:30くらいだよ、と。
あ、4時間で終わったんだ。とりあえず悪性ではなかったのかな。と一安心しました。

私よりも先に夫は手術の説明を受けていたようで、境界悪性だったこと、ただし術中迅速病理では正確性が100%ではなく、より正確な病理診断は2〜3週間後にわかること、手術で摘出した腫瘍の写真などを見たそうです。
コロナのこともあり、原則面会禁止のため、夫も30分くらいで帰されてしまいました。
せっかく来てくれたのに眠くて眠くて、意識が朦朧としていて半分も起きてられなかった気がします。

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