⑥術後
無事、卵巣嚢腫の摘出術後が終わり、両方の卵巣と子宮と大網の一部が私の体からなくなり、お腹には縦10センチの傷が残りました。
右手に輸血用点滴、左手に痛み止めや栄養の点滴、トイレに行けないのでカテーテル、血栓予防のため両脚にマッサージの機械、酸素マスク…計5個のチューブに繋がれた状態でした。
術後1時間もしないうちに、呼吸がしっかりできているので酸素マスクがはずされました。
手術当日の夜、貧血気味だったので予めとっておいた自己血400ccを体に戻してもらい、終わると右手の輸血用点滴がはずされました。
痛み止めは点滴から繋がれ、痛かったらスイッチを押すと投与されるシステムでした。
スイッチをたくさん押しても、10分間隔でしか痛み止めは入らないようにできていました。
麻酔のせいか、手術の疲れか、ウトウトとずっと眠っては痛みで起きスイッチを押す、という繰り返しでした。
意外と膝を立てたり、足をパタパタ動かすことはできましたが、寝返りが痛くてできず、かと言ってずっと同じ体勢だと腰が痛くなるので、2時間に1回くらい看護師さんに寝返りを手伝ってもらいなんとか体勢を変えていました。
手術翌日、歩く練習をしました。
昨日お腹切ってるのに本当に大丈夫なの!?と思いましたが、歩くことで治りも早くなるし、大腸が動くので腸閉塞の予防にもなるとのことでした。
なんとか20mくらい廊下を歩き、1日目でこれだけ歩ければ優秀ですよ〜と褒められいい気になりました。
部屋のトイレにも自力で行けるようになったので、カテーテルを外してもらいます。
この時点ではまだ水も飲んじゃだめな状態でしたが、点滴でガンガン水分を入れてくれるのでちゃんとトイレに行きたくなる不思議。
痛いのでなるべく動きたくなかったのに、トイレに行かざるを得なかったので、ヨタヨタと点滴スタンドにつかまり歩く練習になりました。
術後2日目、まだ傷はかなり痛みましたが、痛み止めが入ってなくても横になっているだけならなんとか凌げるくらいになりました。
寝返りも、手伝ってもらわなくても、ベッドの柵に捕まりなんとかできるようになりました。
人間の体は2日でこんなに回復するのかと驚きました。
とはいえ、動くとめちゃくちゃ痛かったので、痛み止めを入れながらリハビリに病棟内をヨボヨボ歩きました。
腸が動いている判断基準として、おならが出れば水を飲んでOKと言われていたので、早く出ないかな〜と期待。
こんなにもおならを心待ちにしたことはありませんでした。笑
術後3日目からは日に日に痛みが少なくなっていくのを感じ、シャワーを浴びたり、売店まで歩いてみたりして過ごしました。
食事も重湯からスタートし、3分粥、5分粥、全粥、普通のご飯と徐々に戻していきました。
初めて入院生活を「暇だな」と思えるようになり、それも体調が回復してきたおかげだなと感じました。
この記事を書いている今現在、術後5日目ですが、痛み止めはもう使わなくても、ほぼ普通に歩くことができ、傷の痛みも咳やクシャミをするとかなり痛いですが、普通に過ごす分にはほぼ感じなくなりました。
人間の体って本当にすごいし、手術の技術もすごいなぁと実感しました。
術後の経過が順調なので、7日目に退院が決まりました。
病理の結果は2〜3週間かかるようなので、最終的な話は次回の外来で聞くことになりました。
このまま境界悪性で終わってほしい、悪性じゃないことを祈る、という気持ちでいっぱいです。
ドキドキ…